「スウェーデン人と日本人の創造性について」スウェーデン大使館

「あぷりのお茶会 赤坂・麻布・六本木」へようこそ!

 

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川崎一彦東海大学名誉教授のお話

昨日(「スウェーデンの建国記念日」)に
引き続き、スウェーデン大使館でのセミナー
「スウェーデン人と日本人の創造性について」
でのお話を……。

 

今日は、セミナーの一番最初にお話をして下さった
東海大学名誉教授の川崎一彦さんのお話からです。

 

最初に問題を出しますので
皆さんも考えて下さいね。
答えは、今日のブログの最後に書きますので。

 

題名は忘れてしまったのですが、ある本
の中に出ていた問題だということです。
お読みになった方はわかっちゃいますね。

 

 

 

 

 

問題「車には、誰を乗せますか? 」

雨の降っている深夜に、あなたは車に乗っています。
あなたは運転をしていて、他には2人乗っています。

 

走っていると、助けを求めている人
が見えたの
車を止めました。
するとそこには、3人の人がいました。

 

1 重病の老婦人
2 過去にあなたの命を助けてくれた旧友
3 あなたの理想の結婚相手

 

あなたの乗っている車の定員は4名です。
さあ、あなたはどうしますか?

 

というのが問題です。
答えは後ほど……。

 

 

 

 

 

日本航空の入社式の服装

そのセミナーのテーマは、創造性や多様性に
ついてでしたが、「多様性」のお話の時だった
でしょうか、こんな写真の紹介がありました。

 

こちらは1986年の日本航空の入社式の写真です。
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そしてこちらは、2010年の日本航空入社式。
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写真が小さくてよくおわかりにならないかと
思いますが、驚くべき写真ですよね。

 

1986年は皆さん、それぞれ異なった装いです。
ところがこれが2010年になりますと
まるで制服のよう……。

 

日本航空からは何も指定してはいない
のだそうですが、日本はいまや
こうなりつつあるのでしょうか?

 

(この写真はネットで探したものですので、
当日川崎一彦さんがお使いになったもの
とは違います)

 

 

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スウェーデン大使館で落語の話とは……

ここで川崎一彦さんのお話の中から
もう一つ紹介しましょう。
実は、立川志の輔の落語の話なんですよ。

 

それで、私は嬉しくなっちまいましてねぇ。
このブログで落語ネタは、一昨年以来ですね。

 

一昨年、立川談志が亡くなった時に、
落語ネタを何日か続けてしまったことがありました。

 

「立川談志」
「立川志の輔 地震にも揺るがない自信」
「柳家小三治親子」
「立川談春の真打ち襲名披露」等々)

 

ですがここ一年半は、まったく
落語の話は書きませんでした。

 

川崎一彦東海大学名誉教授のお話は
立川志の輔の『親の顔が見たい』
という新作落語からのものです。

 

 

 

立川志の輔の『親の顔が見たい』

学校の試験の答えが、とてもユニークで
秀逸(?)な子どもの話です。
例えば、こんなふう……。

 

 

問題
「うし」「うま」「ひつじ」「とら」
「ライオン」の中で、仲間はずれは
どれでしょう?

 

川崎一彦さんが思ったという答えは
「ライオン」だったそうです。
理由は「カタカナだから」。

 

私も「ライオン」かな?、と思いました。
「ライオン」以外は全部、十二支の動物
ですからね。

 

ところが、その落語『親の顔が見たい』に
出てくるおぼっちゃまの答えはといいますと
そんなに単純なものではありません。
もっと、本質を鋭くついたもの。

 

答え:仲間はずれはよくない。

 

ごもっとも、ごもっとも。
そりゃそうですわな、仲間はずれをする
なんて、人として恥ずべき行為ですからね。

 

……、では気をとりなおして
次の問題に参りましょうか。

 

 

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次は「本能寺を焼いたのは?」

問題;本能寺を焼いたのは誰でしょう?

 

答え:僕ではありません。

 

確かに……。

 

この答えが間違っていると、確信を持って
言える方は、当ブログまで御一報下さいませ。

 

これらのお話をして下さった東海大学名誉教授
の川崎一彦さんはこの直後に、奥様の故郷で
あるスウェーデンに移住をなさったそうです。

 

このセミナーの後には送別会も行われました。

 

 

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最初の問題「誰を車に乗せるか」の解答

さて、最初の問題の解答です。

 

「あなたは、車のキーをあなたの命の恩人
である旧友に渡し、重病の女性を病院に
送り届けるように頼み、あなたはここに
理想の結婚相手と共に残ります」

 

おお〜っ!!

 

車の定員が4名ですが、当然のこと
ながら重病の女性は外せません。

 

ですので、その他の「命の恩人」と
「理想の結婚相手」は置いていかざる
を得ない、と考えがちですよね。

 

ところが会場には「自分が残る」という、
解答通りの選択を述べた人がいました。

 

最初、彼女が答えた時に、
「そうか、自分が降りれば
2人の人が乗れるんだ」
と思った人が多かったと思います。

 

私もそう思いました。
その時です。

 

私の隣りの隣りの席の、パネリストのお一人
だったイケアジャパン、人事本部長の
泉川鈴香さんが感嘆したように言ったのです。

 

「そうよね、自分は理想の結婚相手
と二人になれるし……」と。

 

 

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そうだったか〜!
私は失礼を顧みずに、思わず泉川さんに対して
「賢い!  賢い!」と連発してしまいました。

 

「4人乗りの車だから乗れるのはあと1人」
と考えるのではなく、「自分は降りちゃう」
という柔らか頭(って、CMが昔ありましたね)

 

で考えると「重病人」と「恩人」という
2人が車に乗れるだけではなく、理想の

結婚相手と「二人だけ」になれるのです
(この3行目が重要!)。

 

(今になってこの問題を考えてみますと……、
「誰を車に乗せるか」ということよりも、

 

「いかに理想の結婚相手と二人だけになれるか」
の方に重点が置かれた問題だったのでは
なかろうか?、などと思ってしまう始末。
あっ、ここは読まなかったことにして下さい)

 

このあたりを、イケアジャパン人事本部長
の泉川鈴香さんが指摘したことに、私は
いたくいたく感動してしまったのです。

 

そして、何故いまだに私が独身なのか
ということも、深く深く理解して
しまった夜ではありました。

 




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4 thoughts on “「スウェーデン人と日本人の創造性について」スウェーデン大使館

  1. 偶然このページを見つけました。2013年5月17日にスウェーデン大使館で開催された創造性についてのワークショップの講師を務めさせて頂きました川崎一彦と申します。

    私のプレゼンからとても正確かつ丁寧にポイントを再現して頂き深謝です。

    その後も札幌で創造性ワークショップを数回開催し、おかげさまで好評でした。

    2018年はスウェーデンと日本の国交樹立150年です。この記念すべき年に向けて創造性の分野でも何か企画したいと考えております。

    こちらに来られる機会がありましたらご一報下さい。

    • 川崎先生

      御丁寧にコメントを下さいまして、ありがとうございます!
      偶然に見つけて下さったとは、なんと有り難いことでしょう。

      川崎先生のお目に触れることがあるなどとは、思っても
      みませんでしたので、少々くだけ過ぎた文章で書いてしまい
      誠に申し訳ありません。
      本当に素晴らしい、かつ楽しい御講義でした。
      忘れることができません。

      数日前も、ムーミンの記事を書きましたが、私は小さい頃から
      北欧が大好きでした。
      そういえば、ブログを始めたばかりの頃に、アストリッド・
      リンドグレーンの「長くつ下のピッピ」のことを書いた
      ことも。
      そこにも書いたのですが、こんなに北欧が大好きなのに、
      北欧に一度も行ったことがなく、また一生行くことは
      出来ないと思っております。

      ですが今日、川崎先生にコメントを頂くという、全く思っても
      いなかった幸運に恵まれ、それだけで充分幸せです。
      本当にありがとうございました!

      • 過大なお言葉に赤面してしまいます。

        〈北欧好き〉なのに北欧に来られない、というのは理解しがたいですね。
        それでももし状況が変わったらいつでもmost welcomeです!

        • ありがとうございます!

          今日から行けるといいなぁと、夢見ることにします!
          夢と現実は同じ材料で出来ていると言いますので。

          ほとんど人に読まれていないこんなブログを書いていて
          今日初めて、本当によかったと思いました。
          重ね重ねありがとうございました!

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