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ルネサンス〜原点回帰〜
ジャン=ポール・エヴァンでは、今年の前半に
〈 ルネサンス~原点回帰~ 〉 と銘打って
2002年から2012年の歴代のケーキ
を紹介していました。
かなり時間がたってしまいましたので、正確には
覚えていないのですが、3種類の「ビュッシュ ド
ノエル」を2週間づつ期間限定で紹介していました。
今数えてみますと、私はそのうちの
7種類を手に入れたようです。
「テール ア テール 」
まず最初は「テール ア テール」。
「アンフリュアンス」
次が、「アンフリュアンス」。
こちらは2008年度のジャン=ポール・エヴァン
の「ビュッシュ ド ノエル」です。
この「アンフェリアンス」はヘーゼル
ナッツのダコワーズで、フランボワーズ
のコンポートを包んでいます。
その上を、ビターガナッシュでコーティング
したものなのですが、私はこの赤の色
にうなりました。
「テール ア テール」の「赤」は
オレンジ系、レンガ色風の赤い色です。
一方、「アンフェリアンス」の
「赤」は、なんと例えたらよいのか
わからないほどの深い赤い色でした。
「きのう きょう あした」
そしてこちらは「きのう きょう あした」。
「きのう きょう あした」というケーキの
名前もおもしろいですが、色も「ビュッシュ ド
ノエル」としては斬新な色使いで素敵ですね。
抹茶だったと思うのですが、中の緑色と
まわりの白いコーティングがさわやかで
お洒落な印象の「ビュッシュ ド ノエル」です。
「ビッシュ ド ノエル」は19世紀の後半
からパリで作られるようになった
ケーキだということです。
「ビュッシュ」が「木」や「丸太」を意味する
言葉で「ノエル」は「クリスマス」ですね。
ということで「ビッシュ ド ノエル」は
「クリスマスの薪」を意味するといいます。
「キュリオズィテ」
次の「ビュッシュ ド ノエル」は
「キュリオズィテ」。
「キュリオズィテ」ジャン=ポール・エヴァン
2011年、一昨年のジャン=ポール・エヴァン
の「ビュッシュ ド ノエル」。
「アンヴィ」
この「キュリオズィテ」の1年前の
「ビュッシュ ド ノエル」が
つぎの「アンヴィ」です。
「バロック」
そして私の一番のお気に入りの
「ビュッシュ ド ノエル」がこちらの
「バロック」を御紹介したものです。
ただ、ただ美しい「 ビュッシュ ド ノエル」です。
決して激しく主張をすることはなく、微妙な
押さえた色でありながらこれ以上、美しい色
のハーモ二ィをかもし出すことは不可能では
ないかと思わせるほどの絶妙な色遣い……。
ため息と、言葉にならない感嘆の声。
私はこれほどの美しいケーキを
見たことはありません。
「ランコントル」
そして最後は、今日の最初の「ビュッシュ
ド ノエル」、「ランコントル」を御紹介
して終わることにいたしましょう。
「ビュッシュ ド ノエル」の右側の真中あたり
の色が、赤っぽく濃い色に写ってしまっている
のですが本当の色はもっと淡いものでした。
下に引いてある布のピンク色に近いイメージ。
そして色だけではなく、形の切り方
のおもしろさ、洒脱さも秀逸。
色を秘めている定番ケーキ
今まで何度かジャン=ポール・エヴァンの
普通の定番ケーキは御紹介しましたが
それらのケーキは下のようなものでした。
ジャン=ポール・エヴァンの定番のケーキ
は、全てチョコレート色がメイン。
ですが、ジャン=ポール・エヴァンは 今日
御紹介した「ビュッシュ ド ノエル」の
ような、美しく類いまれな色彩感覚の作品
を 生みだすことができるアーティストです。
その溢れ出る才能を定番のケーキでは、押さえ
ている というのも、奥ゆかしく憎いばかり。
現在のところ私の中で、チョコレートケーキに
限らず、お菓子全般の中で最高峰に位置する
アーティスト、それがジャン=ポール・エヴァンです。