佃煮 日本橋「貝新」 寒い夜に出会ったあたたかい人

「あぷりのお茶会 赤坂・麻布・六本木」へようこそ!

 

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冬の夕暮れ時に

先月のことでした。
夕方、7時ごろに家に帰ってきた時のことです。

 

うちのマンションの敷地に入る所に
2人の男の人がいるのが見えました。

 

一人の人は立っていて、
もう一人は寝そべっています。

 

マンションにあるオフィスに勤めている
若い男の人二人が、写真を撮るか何かを
しているのかなと、最初は思いました。

 

実際、このマンションは映像、カメラ等
の仕事をしているオフィスがかなりあり
時々写真を撮っていることもあるのです。

 

 

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通りがかった方が立ち去れずに

ところが近づくにつれ、そうでは
ないことがわかりました。
まず、二人は私が思っていたような
20代の男性ではありませんでした。

 

立っている方の男性は、40代位ですが
寝ている方の人は、60代以上の人です。

 

私がそばに行くと、立っていた男性が
倒れている男性が歩くことができずに
先ほどもフラッと立った時に車にひかれ
そうで、危なかったことなどを伝えてくれました。

 

彼はこのマンションの住人ではなかった
のですが、倒れている人が心配で
立ち去れずにいたようです。

 

 

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あたかも知り合いのような自然さで

寝転がったままの人を見守っていた男性は
初めて会った人ですが、倒れている男性は
知り合いというほどではありませんが
知っている人でした。

 

彼は、マンション1階のカフェーの
オーナーで、住居は上の階にありましので
私は彼の奥さんを呼びに行きました。

 

立っていた男性と、駆けつけた彼の妻と二人
で、寝ている男性を起こして、自宅に連れて
行こうとしたのですが思うようにいきません。

 

 

 

 

立っていた男性が、その時、ちょうど
マンションから出てきた男性に
手伝ってくれるよう声をかけました。

 

すると声をかけられた男性は、あたかも声を
かけた男性の知り合いでもあるかのような
自然な感じで、すぐ手伝い始めたのです。

 

そのおかげで、男性二人で倒れている
カフェーのオーナーを、無事に家まで
連れて行くことができました。

 

 

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一切衆生の恩

通りがかって心配で立ち去れなかった男性も、
言葉をかけるまでもなくさっと駆け寄って
くれた男性も、倒れている男性とは初対面。

 

その手伝ってくれた男性は、私の部屋と
同じ階の住人ということが後ほどわかりました。

 

倒れていた男性を無事家に連れて行った後で
最初から見守っていた男性は、やっと
目的の場所に向かうことができました。

 

 

 

 

友人の家を訪ねて行く途中だったとのこと。
お時間は大丈夫だったのですか?、と私が
聞きますと、笑顔で「平気ですよ」と。

 

その数日後、倒れていたカフェーのオーナー
から頂いたのが、今日の写真の佃煮です。

 

私と同じ階に住んでいる、お手伝いを
してくれた男性と、私に下さったのです。

 

 

 

 

ただ、最初から一番心配をしてくれて
車にひかれたら危ないからと、ずっとそばで
見守っていてくれた男性は、どこのどなたか
もわからずお礼を言えないとのこと。

 

見ず知らずの、そしてもう会うこともない
であろうあたたかい人に出会った
寒い夜の出来事でした。

 




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