「クッキー」という言葉を初めて使ったのは「泉屋」 クッキー(リングダーツ)

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「懐かしい!」?

先日、少々マンション内で問題が生じまして
下の階の方のお部屋にお邪魔しました。
その方が出してくださったのが
この「泉屋」のクッキーでした。

 

私は思わず、
「わっ〜、懐かしい、泉屋のクッキーだ!」
と言いうと、その方も「でしょう?」
と微笑みながら言うのです。

 

そして帰る時に、この写真の
泉屋のクッキーを頂いてきました。
催促しちゃったみたいで……、ごめんです。

 

 

 

 

 

なぜ「懐かしい」のか? 

でも、あとで考えてみたら、ちょっと変ですよね。
「泉屋」のクッキーって、別に子どもが食べる物
というわけでもありませんし。

 

あるいは、「泉屋」はとうの昔になくなって
しまい、今回はなつかしの復刻版を期間限定
で発売した、というのでもないのですから。

 

私のこのヘンな反応と、それをうけての相手の方
の反応も、よくよく考えてみると不思議です。

 

まあ、あえて言えば、それほど「泉屋」は
クッキーの老舗ということなのでしょうか。

 

 

140401izumiyaup泉屋のクッキー「リングダーツ」

 

 

 

クッキーという言葉を日本で最初に使った「泉屋」

と今回、このブログを書くにあたって
ググってみましたら、なんとこんなこと
が書いてありました。

 

日本で「クッキー」という言葉を
最初に使ったのは「泉屋」だということです。

 

「クッキー」の語源は
オランダ語の「クオキエ」からきていて
「クオキエ」とは、小さなお菓子の意味。

 

アメリカに渡ってきたオランダ人が「クオキエ」
というお菓子を作って売ったものが、大人気となり
あっという間にアメリカ全土に広まったとか。

 

アメリカでは一般的に「クッキーズ(cookies)」と
よばれているそうです。(参照/「泉屋東京店」)

 

 

 

 

 

アメリカからオーブンを取り寄せクッキー作り

「泉屋」の創業者である和泉伊助、園子夫妻が
日本で初めてのクッキーを、京都で売り出した
のは1927年のことでした。

 

園子はクッキーの作り方を、アメリカ人宣教師・
G・H・ロイドの奥さんから教えてもらいます。

 

クッキーの作り方を教えてもらったのは
いいのですが、自宅にはクッキーを焼く
オーブンがありませんでした。

 

 

 

 

園子は伊助に内緒で、アメリカに
オーブンを発注してしまいます。

 

オーブンが届いた時に初めて
園子は伊助に打ち明けました。
もちろん、高価なもので、138円もしたそうです。

 

そのくらいなら私でも買える、
なんて思っちゃいけませんよ
何しろ大正6年のことなんですから。

 

 

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当時の138円は、一か月の生活費を
ゆうに超える額だったそうです。

 

叱られるのを覚悟で打ち明けた園子に
伊助は言いました。
「割に安いねえ〜!」

 

 

 

昭和2年に初めて「泉屋」の看板をあげる

すご〜い!
なんと素敵な夫なのでしょう、伊助さんって。
このオーブンあっての「泉屋」の誕生なのですから。

 

英語が得意な伊助が原書を手に入れて
クッキー作りに関して調べたものを
園子が試作し改良を重ねました。

 

原料の配合や、熟成期間、火加減などを調べる
ために、徹夜もしばしばだったといいます。

 

そんな風に二人の共同研究により出来上がった
クッキーは、分けてもらった人の間で評判になり
「泉屋」という看板を掲げたのが昭和2年のこと。

 

 

 

 

 

泉屋のシンボルマーク「リングダーツ」

今回、御紹介したクッキーは「泉屋」のマーク
でもあるのですが、「リングダーツ」という
名前だということは今回、初めて知りました。

 

「泉屋」といえば、この浮輪マーク。
私は小さい頃、クッキーの入っていた缶に
ついていたこのマークを、まじまじと
見ていたことを思い出します。

 

園子の子どもが言った「浮輪」に似ている、
との言葉から「リングダーツ」は
「泉屋」のシンボルマークとなりました。

 

 

140401izumiya泉屋のクッキー「リングダーツ」

 

 

昭和11年に伊助を亡くしていた家族4人にとって
どんな荒波にあっても沈むことのない浮輪は
力強いシンボルとも思えたことでしょう。

 

また「リングダーツ」の上に、ぽちぽちぽちぽち
とのっている4色の飾りは
母親である園子と3人の息子を表しているそうです。

 

「伊助の分のぽちはどうした?」
なんて言わないでね。

 




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