「私が会ったのは……、幽霊?」 存在しない居住者

「あぷりのお茶会 赤坂・麻布・六本木」へようこそ!

 

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 怪談ではありませんが

今日は、旧のお盆ですね。
日本全体でいいますと、お盆というと7月より
今月、8月のお盆の方がメインでしょうか?

 

夏期休暇も「お盆休暇」などといって
多くの方が休みをとったりしますしね。

 

私には田舎というものがありませんので
小学生の時に、夏休みは田舎に帰るという
友達が羨ましかった記憶があります。

 

 

 

 

お盆だから、というわけではないのですが
今日は、ちょっと前に経験した不思議な話を……。

 

怪談というほどのものではありません。
ただ、今でも私が会った御一家が
誰だったのかはわからないのです。

 

そういえば、去年の8月のお盆には
私が犬の霊を見たお話をしましたっけね。
「死後にお別れを言いにきた犬 ペリ」

 

 

 

 

 

ゴミ置き場で出会った家族

現在の私の住んでいるマンションは
ゴミを置いておく小さな建物が
マンションのそばに建っていました。

 

その小さな物置のような建物は、マンションの
地階とつながっているということなのですが
私はそのあたりについてはよくは知りません。

 

その建物は、人がゴミを捨てるために
ドアを開くと、夜は自動で電気が
つくようになっているつくりです。

 

 

 

 

1か月ほど前にその場所に
ゴミを捨てに行った時のこと。

 

私が行くとすでに建物の中には
男の子と彼の両親と思しき人が
やはりゴミを捨てに来ていたようでした。

 

男の子は、小学生の高学年か中学生に
なったばかりといった年頃で、私が
ゴミ捨ての建物に入ると、用事が済んだ
その御一家が出てくるところでした。

 

今まで、お目にかかったことがない
その人たちに私は軽い会釈をしました。

 

 

 

 

 

引っ越して来た家族かな? 

そして、私がゴミを所定の場所に置いて
帰ろうとした時になんと、その御一家が
また建物に入ってきたのです。

 

彼らが、何を持っていたからはっきりとは
覚えていないのですが、段ボールのようなもの
だったような気がして、その時に私は思いました。

 

彼らは最近、このマンションに越して
来たばかりの方で、その片付けを
一家でしているのではないかと。

 

 

 

 

和気藹々とおしゃべりをしていて
何かとても楽しそうです。

 

彼ら一家と私はその建物を一緒に出て
部屋に帰るためにエレベーターに乗りました。

 

 

 

Kさん御一家でしょうか?

うちのマンションは、エレベーターを降りると
正面にまっすぐ廊下があり、廊下を挟んで両側に
それぞれ部屋があり、その数は10軒ほど。

 

その他に、エレベーターの後ろ側に
あたる場所にも3軒の部屋があるので
1階あたりの部屋数は全部で13軒です。

 

私はその時に当番理事を3年間していた
こともあって13軒のうち、12軒までは
住人の顔を知っています。

 

 

 

 

私が知らないのは、エレベーターの
後ろにある部屋にお住いのKさん
という1軒のお宅だけでした。

 

Kさんの御主人はここ数年、体を悪くされて
入退院を繰り返しているとのこと。

 

彼らがエレベーターの後ろの方に歩いて
行くのを見て私は、あの御一家が
Kさんだったのだ、と思ったのです。

 

引っ越しの片付けのように見えましたが
そうではなく、一時的に退院して来たお父さんと
一緒に家族で大掃除でもしていたのかもしれない、と。

 

 

 

 

 

子どもはいないのよ」

それから何日かたった後のことです。
うちのマンションは築50年という古さ
ですが、建った最初から住んでいらした
住人と話す機会がありました。

 

その方は Kさんとは親しい方でしたので
私は数日前の、Kさん一家と思われる
御家族に会ったことを話しました。

 

するとその方は、
「Kさん一家ではないわよ、子どもはいないもの」
と言うのです。

 

 

 

 

そういえば、あの御両親の年齢にしては
子どもが小さかったような気もします。

 

結婚してうちを出ているお子さんの子、
つまりKさん御夫妻からいえば
お孫さんだったのかもしれません。

 

それを私が問うと、彼女は言いました。
「違うわよ、だから子どもはいないってば」と。

 

 

 

 

 

その日、Kさんは入院中

まあ、子どもと一緒にいたからといって
自分の子どもや孫とは限らないでしょう、
夏休みに親類の子どもが来て
いることもありますからね。

 

とはいえ、何となく親子のような
雰囲気ではありましたが。

 

私は、Kさん御夫妻の背格好等を
聞いてみますと、私が会った御夫婦
とは違うようにも感じられました。

 

 

 

 

しかも、Kさんの夫は現在も入院中
とのことで、私が会った日も当然の
ことながら、病院にいたそうです。

 

 

 

存在しない家族 

そうなりますと、私が会った家族は
存在しないことになってしまいます。

 

彼らは、知人や親戚の家に遊びに来ている
お客様、という感じではなく、あくまでも
普段着で片付けていて、親子でゴミ置き場
に出入りしていたとしか思えない様子。

 

私は毎月、理事会で同じ階の住人とは
顔を合わせていますので、彼らを見間違う
ということは絶対にあり得ません。

 

 

 

 

といいますか、ここにはあの年齢の
子どもは住んでいないのです。

 

となりますと、あの3人は
一体、誰なのでしょう?

 

そういえば、彼らの服装は昭和という
感じもしないではなく、現代の子どもとは
ちょっと違う様子だったのも事実です。

 

 

 

 

私がその建物に入って最初に会った時、
お父さんと男の子が楽しそうに話して
いる方を見るともなく見ると、お父さん
がちょっと私を意識した表情をしました。

 

お母さんは私の会釈に対して、どなたかしら?
とも言いたげな表情でしたので、問われたら
部屋番号と名前を名乗ろうと思っていました。

 

それは別に不思議ではありませんが
ちょっと不思議に感じることがあるのです。
その後、彼らが一度、帰って
から、また3人で来た時のこと。

 

 

 

 

 

2度目に来たのが早すぎる!

彼らが帰ってから、私は持って来たゴミを
所定の位置に置いてすぐ出ようとしたのですが、
その時は特別なゴミを持っていたわけでは
ないので、1分もあれば終わってしまいます。

 

それが仮に1分ではなく2分であったと
しても、彼らが一度部屋に帰って
再びここに来るのには時間が短すぎます。

 

またそれだけではなく、何となく
不自然な気がするのです。

 

 

 

 

考えてみますと、彼らに会った夜は
今からちょうど1か月前の7月15日。
お盆の日だったかもしれません。

 

あの御一家は、幽霊なのでしょうか?
以前、あのマンションに住んで
いらしたことのある御家族の。

 

言葉にはしなかったものの、女性が私に対して
「どちら様でしょうか?」というような
表情をしたのですが、あれは訪問者ではなく
住人でなければしない表情です。

 

 

 

 

 

幽霊だったとしても……

彼女は私と初めて会って
おや?、と思ったのでしょう。

 

彼女が住んでいた時に
私は住んでいませんでしたからね。

 

ですが、もし彼ら3人が幽霊だったのかも
しれないと考えてみても、不思議なことに
私にはまったく恐怖が感じられません。

 

楽しい時を過ごした大好きな我が家に、家族
揃って再び訪れることができてよかったですね、
というのが正直な感想なのです。

 




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