「花びら餅」のゴボウは、鮎に見立てたもの 

「あぷりのお茶会 赤坂・麻布・六本木」へようこそ!

 

150114hanabiramoti

 

 

お正月のお菓子「花びら餅(菱葩餅)」

お正月だけに巡り会えるお菓子「花びら餅」。
「花びら餅」は正しくは「菱葩餅
(ひしはなびらもち)」といいます。
長寿や健康を願い、お正月に食べるお菓子。

 

御覧のようにぴゅーっと、ゴボウが
両端から飛び出していますね。
白味噌のあんを、甘く煮たゴボウと
一緒にお餅や求肥で包んでいます。

 

「花びら餅」は、普通の和菓子に比べると
甘みが抑えめな感じがして私は好きです。

 

 

150114akasakaaonohanabiramoti

 

 

 

明治の初期から作られるように

「花びら餅」が、全国の和菓子屋さんで
作られるようになったのは明治の初め頃。

 

一説には、裏千家11代家元である玄々斎宗室が
京都の「御粽司 川端道喜」に、茶道の年始の
茶会、初釜に用いるお菓子として注文したこと
が始まりだともいわれています。

 

「御粽司  川端道喜(おんちまきし  かわばたどうき)」
といえば、粽で有名なお店ですが「川端道喜」では
「花びら餅」を「御菱葩(おんひしはなびら)」
と呼んでいます。

 

 

150114hanabiramochi

 

 

 

「歯固めの儀式」のお雑煮

「御粽司  川端道喜」は、1869年、明治2年の
東京遷都までの約400年にわたり
宮中に雑煮を納めていました。

 

宮中では平安時代から、新年に「歯固めの儀式」
が行われていて、その宮中雑煮が
「花びら餅」の原型といわれているもの。

 

長寿を願って、猪、大根、塩漬けの鮎(押し鮎)
などの硬いものを、お餅で包んだ宮中雑煮
(菱葩)はおせち料理の一つでした。

 

 

 

押し鮎

鮎は「年魚」とも書き、一年で成長する縁起の
良い魚ということで、塩漬けにし重石をしたものを
お正月の祝い膳にのせたそうです。
ということから「押し鮎」の季語は「新年(春)」。

 

『土佐日記』にも、旅の途中、人々が
元旦に押し鮎を食べる既述があります。

 

その鮨鮎の写真を探したのですが、見つかりませんね。
現在では作られていないのでしょうか。
そこで、感じだけでもということで、こちらを。

 

 

osiayuzusi鮎鮨(写真/柿の葉寿司「平宗」)

 

 

この写真は柿の葉寿司の鮎寿司ですので、鮎の下
には酢飯がありますが、「鮎寿司」ではなく
「鮨鮎」というのは、御飯はないと思われます。

 

「押し鮎」は、鮨鮎の尾頭を切り取った
ものだそうですので、尾と頭をとると
いうと、こんな感じでしょうか?

 

 

osiayu鮎鮨(写真/「ぎふの旅ガイド」)

 

 

尾と頭を取ると、確かにゴボウに似ています。

 

また「花びら餅」は、丸餅(求肥)と白味噌の
組み合わせですので、これはまさに京都のお雑煮。

 

「花びら餅」に入っているゴボウは塩漬けの
鮎(押し鮎)を、白味噌あんはお雑煮に
見立てている、ということなのですね。

 

 

150114akasakaaononahabiranochi花びら餅(菱葩餅) 赤坂「青野」

 




スポンサードリンク



10 thoughts on “「花びら餅」のゴボウは、鮎に見立てたもの 

  1. ペイパルのことは 何度読んでも
    わからなかったけど
    花びら餅には 食いついたわぁ!(笑)
    美味しそう~(*´艸`*)
    でも 「全国で作られるように…」ってあるけど
    私 はじめて知ったょ!
    食べたことない…
    和菓子好きとしては食べたい…

    なるほどね。
    読んでみると 本当にお雑煮に見立ててるんだね!
    和菓子って そういう奥深いところも
    姿や味が繊細な由縁なのかもしれないね(*^^*)

    あぷちーさん ずっと気になってたんだけど
    食器も素敵だけど お茶もたててるの?
    ますます 素敵(*^m^*)

    • ごめ〜ん、私の文章わかりずらくて……。
      usaponさんも最初、わからなかったって(シクシク)。

      東電の領収書で、私の住所の部屋番号、「123」の隣りに
      別の「123」が繋がって見えてしまったために、
      ペイパルの私のアカウントの住所を「123号室」ではなく
      「123123号室」と書き換えないと、書類審査を通さない、
      ってペイパルが言ったわけなの。

      「花びら餅」は、たとえ作っているお店でも、お正月の
      短い時期にしかないから、その時にいかないと目にする
      ことがないのかもしれないね。
      赤坂「青野」も、もう今日はないと思う。
      私は甘いお菓子、甘い和菓子は大好きなんだけど、
      この「花びら餅」はもとがお雑煮だっただけに、いっそう
      甘みが控えめでそれはそれで好ましくて好き。

      お茶は小学生の頃から点てていたけれど、まったくの
      自己流なの、てへへ。(J^_^L)

  2. 和菓子得意じゃないから、これも全く見た事も聞いた事もなかったわ

    得意じゃなくても、こんな意味があったんだ~と
    あぷちーさんのブログを見ると勉強になるよね。

    • usaponさん、和菓子苦手だっていっていたからね。
      あんこがダメなんだよね(でも最近は少しは食べられる
      ようになったんだよね、大人になったから!)。

      でも、小豆をつぶしたものにお砂糖をいれてあるわけ
      でしょ?、あんこって。
      小豆は喉に詰まる感がしても、つぶしてあるからそれは
      ないので、あとのお砂糖は平気だったら、どうしてあまり
      好きじゃないんだろう、不思議だ〜!

      • どうしてなんだろ?
        あの和菓子の甘さが苦手なのかな?
        うちは母も妹もあんこ苦手で、男性陣は大好きなんだよ(笑)
        私は抹茶ときな粉、わらび餅なんかも苦手だから
        和食屋さんで出るデザートは何が出るかいつもドキドキなんだ
        あっ中華のゴマ団子は好き~
        あれはまわりも美味しいけど、あんもちょっとゆるめでオイリーで?食べやすいかも

        • 実は、前のを書いた時から、単なる「甘み」ではなく
          和菓子の甘さが苦手なのかな?、とも思っていたよ。
          そう言われてみれば、和菓子に共通する甘さって
          あるような気がする。
          種類や、お店の違いを越えて。

          きな粉やわらび餅までだめとなると、和食屋さんの
          デザートは、かなり厳しいね。
          中華のゴマ団子は好き、っていうのはわかるよ。
          だってあれ見かけは同じような感じもするけど
          usaponさんの言うように、あんが完全に中華で
          和菓子とは違うもの。

          usaponさんの味覚の中で、なんとなくではなく
          きちんと嫌いな根拠ってあるんだね、説明は
          できなくても。
          でも、おかあさんも妹さんもというのは不思議。
          だって、母親が作っているお料理の傾向によって
          好き嫌いが出来たとしたら、弟さんだって同じはず
          だものね。
          やっぱり、不思議〜

          • ははは
            好き嫌い多いとダメだね。
            でも普通?の物は大抵大丈夫だと思う…かな?
            もともと苦いもの辛いものがダメで、猫舌で
            粉っぽいものはむせるし、ホクホク系は喉に詰まっちゃうし…
            おこちゃまだよね

            母が甘い物が苦手だったので、うちは卵焼きはしょっぱいの
            すき焼きも作らなくて、いつも寄せ鍋だったな
            その影響で甘い料理は苦手かも
            それは妹と私だけじゃなくて、娘もなんだよ~(笑)
            男性陣は甘いもの好きだね~
            ケーキの食べ放題とか行っちゃうもん
            甘いもの好きな男子って意外と多いのよね

            • ぐふふふ…
              「普通のものは大抵大丈夫だと思う」という言葉
              が、なぜか空しく響く今日この頃。
              usaponさん、ダメなもの多いよ〜、って私も
              人のことは言えないけど。
              「もともと苦いもの辛いものがダメで、猫舌で
              粉っぽいものはむせるし、ホクホク系は喉に
              詰まっちゃうし…」
              って、充分、大丈夫じゃないよ。
              ほとんどジョークだよ。

              卵焼きが塩っぱいって、お塩が入っているって
              ことだよね。
              お砂糖は全く入らないの?
              うちの母も卵焼きにお醤油を少し入れるの、
              味はいいけど色がちょっとで、子どもの頃は
              嫌だった。
              子どももそうだということは、これは遺伝か
              生育環境か、むずかしい問題だ〜
              一族の女性、4人が甘いお料理が苦手とは
              私は初めて聞いたよ。
              それでは、肉じゃがのような煮物は
              極力甘みを抑えて作るの?
              お正月はおせちを作ったって言っていたでしょ?
              となると栗きんとんとかも、甘みなし?というか
              甘いおせち料理はつくらないとか。

              • 卵焼きは塩とほんの少しのお砂糖とお醤油だよ
                今は私も妹も何にでも使える「濃縮のつゆ」を入れてるの
                これ偶然一緒だったわ!
                出汁もきいてて美味しいよ 甘くないしね(笑)

                肉じゃがとかも多分他の家よりは甘くないと思うよ。

                そうそう伊達巻作らないよ
                好きじゃないから(笑)
                栗きんとんは栗に魅力を感じないから、高いし買わないよ
                代わりにりんごきんとんを作ってるよ
                さつまいもとりんごでね
                りんごのすっぱさとお砂糖控えめのきんとんがマッチしていて美味しいの
                でもこれは料理というよりスイーツだから甘くても甘すぎなければOKだよ

                肉料理のフルーツソースなんかも苦手だな~(笑)

                いつまでも続けちゃってごめんね

                • 卵焼きにお塩と少しのお砂糖、これは想像
                  できたけど、usaponさんもお醤油使うんだ!
                  うん、「濃縮のつゆ」は強い味方だよね。

                  伊達巻きも甘過ぎてダメなんだね。
                  意外や意外。
                  私、子どもの頃おせちで一番好きなものは
                  伊達巻きと栗きんとんだったと思う。
                  その二つがアウトとは……。
                  やっぱりusaponさんは、体質がお酒向
                  なのかもね。
                  りんごきんとんはいいと思うよ、確かに。
                  甘酸っぱいおいしさで、栗きんとんとは
                  まったく別ものだね。

                  いわれてみれば、私もあまり意識した
                  ことはなかったけど、お肉のフルーツ
                  ソースは好きじゃないかも。

                  ううん、こちらこそ、色々教えてもらって
                  ありがとう!
                  usaponさんは、◯◯が嫌いだから食べない、
                  ではなくて、その代わりにちゃんと賢い
                  お料理を作っているのが凄いよ。

usapon へ返信する コメントをキャンセル

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください