領収書に書く「上様」の意味は?

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150428louvertoraya

 

 

初笑い

今年、最初のツイッターシリーズです。
2016年が明けて2.3日目に見たのですが
今年一番笑ったツイートでした。
「Puella α ‏@Puella__alpha 」という方のツイートです。

 

37,503ものリツイートがありました。
いかに沢山の人にウケたかがわかりますね。
短いものですので、そのまま書いてみましょう。

 

「『領収書の宛名とかどうしましょうか』
と訊かれたので、

『上様、品代で』とお願いした結果…」

 

との言葉の後に、次の写真が添えられていました。

 

 

uesamasinanaide「上様  死なないで」宛の領収書

 

 

説明の必要もないでしょうが、あまりに出来過ぎて
いるので、ウケ狙いのために作ったお話
かとも思ってしまうほどです。
でも、こういうことってありますよね。

 

 

 

「上様」の意味

ところで今日の本題の領収書に書く「上様」
ですが、なぜ「上様」と書くのでしょうか。

 

私は領収書に「上様」と書くことを初めて知った時は
かなり不思議な気がしたのを思い出します。
「『上様』って誰?」と。

 

 

150427torayaruburu「ルーブルの光・白」 虎屋

 

 

「上様」と書くようになった
理由は、2つあるそうです。

 

① 一つ目は「直接名前を呼ぶのを避けるため」
高貴な方の名前を直接呼ぶことを避け
将軍に対して「上様」というように、
領収書にお客様の名前を書かないというもの。

 

名前の呼び方だけではなく、そもそも直接に話す
ことさえおそれ多いということで、お付きの人に
話してそれをまた伝えてもらうなどと
糸電話のようなことをするのと同じですね。

 

② 二つ目は「上得意のお客様の略」
上得意(じょうとくい)のお客様や、上客(上客)の略。
この場合の読み方は、「うえさま」
ではなく「じょうさま」だとか。

 

この ① と ② が、「上様」と表記する理由として
あげられていますが、私自身は ② は何となく
こじつけような気がするので、① が正解では
ないかと思っていますが。

 

 

150428torayalouvretbs

 

 

 

②は正しいのでしょうか?……

「上得意のお客様」や「上客」という言葉は
私には、そのお客さんに直接呼びかける言葉
ではないように思えます。

 

確かに「上得意」も「上客」もお店にとっては
よいお客様との意味を持ってはいます。

 

ですがそのお客様に対して、
「お得意様」という言葉は使ったとしても、
「あなた様は、当店の上客様で」や、あるいは
「上得意のお客様で」とは、あまり言わない
ような気がするのです。

 

その上、「上得意」や「上客」の略であった場合は
「うえ」という音ではなく「じょう」ですの
、少々無理矢理感も漂うところ。

 

身分や官位の高い人のことを「上つ方(うえつかた、
うえつがた)」ともいいますので「上得意」、
「上客」よりは、むしろ「上つ方」からきた
と考える方が近い気さえします。

 

 

150428louvretoraya

 

 

 

「上様」は正式には認められません

最後に、領収書における「上様」の働きを
老婆心ながら一言申し添えておきます。

 

領収書に「上様」と書いた場合、
その領収書は正式には認められないそうです。

 

たしかに、誰が買ったかが問題なのに、「上様」
では不特定多数を指してしまいますからね。

 

レシートのみではなく、あえて領収書をもらうの
でしたら、きちんと名前を書いた方がよいということ。
また「品代」も同様で、何を買ったかを
明記する必要があるそうです。

 

 

uesamasinanaide

 

 

まあ、「上様  死なないで」の領収書には
はっきりと「但し CD代として」と
ありますのでOK。

 

って、そこだけきちんとしていて「上様  死なないで」
というのも、いっそうおかしいですね。

 

まあ、年の初めでもありますし、ここはひとつ上様、
死なないで、存分にCDで楽しまれたらいかがでしょう?

 




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