うなぎ 芝・麻布・飯倉「野田岩」

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芝・麻布・飯倉「五代目  野田岩」

前回の「古川の橋5」で登場した江戸時代のうなぎの名店「狐鰻」。
そこで修行をした岩次郎が作ったお店が現在芝にある「野田岩」です。
ということで、うなぎの老舗「五代目  野田岩」に行ってみることに。

 

今回は「芝・麻布・飯倉本店」にお邪魔しましたが、「銀座店」
「下北沢店」「日本橋高島屋店」「パリ店」と全部で5店あるようです。
桜田通りに面していて東京タワーの近く、駅ですと地下鉄「赤羽橋」。
「野田岩」の指定駐車場は、東京タワー地下の駐車場になっています。

 

「五代目  野田岩」
〒106-0044 港区東麻布1丁目-5-4.  03-3583-7852
営業時間 11:00~13:30 17:00~20:00
定休日  毎週日曜日のほか年末年始と夏期休暇
*      7、8月の土用の丑の日)

 

この定休日を見ただけでも「野田岩」のこだわりがわかりますね。
うなぎ屋さんなのに、7、8月の土用丑の日が休業。
土用の丑の日は、よいうなぎが提供できないからだそうです。

 

 

150808nodaiwa    桜田通りに面している「野田岩」、右の方に東京タワー

 

 

 

創業200年 ミシュラン1つ星

第11代将軍・徳川家斉の寛政年間に創業して以来、200年近くも
変わらぬ味を守り続けている「野田岩」の現在の当主は5代目。

 

日本人はうなぎを食べる習慣がかなり古くからあったようで
『万葉集』にも大伴家持が「むなぎ」として歌っています。

 

江戸時代に徳川家康が江戸を開発する際、干拓工事などでできた泥炭湿地
にうなぎが住み、それを蒲の穂のようにぶつ切りにし焼いて食したそう。

 

その後、1716〜1736(享保)年間頃に、江戸で作られるように
なった濃口醤油を、今度は開いたうなぎにつけて焼くようになる、
というように蒲焼はだんだんと進化していきました。

 

 

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原点は、江戸前の「狐うなぎ」

その時に使用されたうなぎは、前回もお話した通りに江戸前のうなぎ。
江戸前のうなぎはその姿から「狐うなぎ」と呼ばれました。
「江戸岩」のサイトにはこのような説明があります。

 

原点は『狐うなぎ』
飯倉本店の看板にある  『狐うなぎ』とは
遠く利根川の上流で蟹などを食して育ち  狐のように口が細く
精悍な顔立ちと整ったかたちをした  希少な天然うなぎのこと

 

江戸時代  一級品の代名詞とされた
その『狐うなぎ』を丁寧な手作業で  最高の美味しさに仕上げていく
それが鰻専門の老舗それが鰻専門の老舗  野田岩の原点でございます

 

 

120813hagiうなぎの旬は萩の花の最盛期から終わりの頃
(「萩」溜池山王駅アート)

 

 

 

晩秋から初冬がうなぎの旬

「五代目   野田岩」は、天然うなぎの入手のためにアイルランド
にも仕入れに行く、というほどのこだわりだといいますが
江戸時代とは環境も異なっている現在は養殖うなぎも使われています。

 

「野田岩」の箸袋には「天然うなぎ使用期間 4月〜12月」、
「天然鰻のお吸物のきも、又はきも焼に釣針が入っていることがあります
ので、お気をつけ下さいませ。」と書かれています。

 

うなぎは冬から春にかけては冬眠をしているそうで、冬眠直前の
晩秋から初冬にかけてが一番美味しい時期だそう。
土用の丑の日あたりの真夏は、味が落ちている時期だといいます。

 

しかも、栄養価が高いものを普段から食している現代人にとっては
とりたてて夏バテ防止にうなぎを食べるというのは、医学的根拠に
よるものというよりは、殆ど風物詩なのかもしれませんね。

 

 

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待ちたくない人は、要予約

老舗の「野田岩」は超人気店でもありますので、いつもお客さんが一杯。
予約をしていない場合は名前を書いて椅子に座って待つのが普通です。

 

本店は1階が椅子席、2階が座敷、3階は個室だそうですが
それ以外にも、本店別館として少し離れた所にお店があります。
それでも入りきらないで、お客さんが待っているという状態です。

 

私は1階の椅子席でしたが、内装は飛騨高山から合掌造りの建材を
取り寄せて造られたというだけあり、重厚な雰囲気が漂っています。

 

 

 

待っても、感動の美味しさ

お茶を頂いていると、さほど待つこともなくうなぎが登場。
まず目を引いたのは、うなぎの「焼き」の美しさ。
ムラなく焦がさず、しかも香ばしく焼き上げる技にしばし感動。

 

 

unagi       うなぎ 芝・麻布・飯倉「五代目  野田岩」

 

 

ここまでの焼きができずに(といっても普通のレベルでは充分合格点)
職人さんは「これでは使いものにならない」と叱られるのでは? などと
我が身に当てて、いらぬ妄想をしてしまうほどのパーフェクトな焼き色。

 

肝吸いもそうですが、コクがありながらも基本はさっぱりの美味しさで
うなぎというと連想されがちな脂感はまったくない、あっさり川魚。

 

肝吸いなど、それはもうはかないほど……、といっても、もちろん
味はしっかりと主張しているのですが、あくまで出過ぎない。
肝以外は三つ葉と柚子という過不足のない品の良いお吸い物に、ふと
何十年も前に母が作ってくれたお正月のお雑煮を思い出しました。

 

裂いて串を打った鰻を、素焼きしじっくり蒸して
余分な脂をのぞき、身をふっくらさせる。
さらに味醂と醤油のほかは何も入っていないタレにつけ
備長炭で焦げ目をつけることなく、繰り返し焼いて仕上げていく。
時間と手間を惜しまない。丁寧な作業が鰻の老舗野田岩の基本です

 

基本に忠実に、決して手を抜かずに丁寧な仕事を続ける、
「野田岩」のサイトには、そんな伝統の技の自負が垣間見えます。

 

 

160808unsagi      うちの食器にうつしかえた「野田岩」のうなぎ

 

 

 

大名家御用達、今でも出前をします

驚いたことに「野田岩」のうなぎは出前もしてくれるのだそうです。
江戸時代、飯倉界隈には大名屋敷が多くあり出前で楽しまれたそうで
「野田岩」は江戸市中で評判の「山手の味」となっていきました。

 

その流れから今でも出前をしてくれるのですが、範囲はどこまで可能
なのかはサイトに記載されていませんでしたが、どこまででしょう?
出前の料金が200円というのも良心的ですね。

 

上の写真は出前ではありませんが、持ち帰った
「野田岩」のうなぎを、うちの食器に入れ替えたもの。
少し時間がたってしまっても、本当に美味しいうなぎでした。

 

うなぎの一番おいしい時期に、ちょっとだけ上のものを食べたいな。
とはいえ「野田岩」のうなぎのお値段は、あくまでも量の違い
であって、うなぎ自体は同じ品質のものだそうです。

 




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