「レム睡眠」と「ノンレム睡眠」

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「レム睡眠」と「ノンレム睡眠」

睡眠には、レム睡眠とノンレム睡眠の
2つがあることは有名ですね。

 

このレム睡眠は、1953年にシカゴ大学の
ナサニエル・クライトマンNathaniel Kleitman
1895ー1999)とユージン・アセリンスキー
(Eugene Aserinsky1921ー1998)により
発見されました。

 

「レム睡眠
(Rapid eye movement sleep,REM sleep)」
とは、眠っている間にも眼球の早い動きを
伴う浅い眠りで、

 

「ノンレム睡眠
(Non- rapid eye movement sleep)」は、
眼球が動かずぐっすり寝ている状態をいいます。

 

 

 

 

眠った直後は、深い眠りの「ノンレム睡眠」
その後は浅い眠りの「レム睡眠」を成人では
90〜120分ごとに繰り返しています。

 

6時間睡眠ですと、3〜4周期で
もう少し長い場合は5周期ほど。

 

子どもの場合は、成人より周期が
短くておよそ50〜60分位です。

 

 

 

 

 

「体の眠り」と「脳の眠り」

体の眠りであるレム睡眠

魚類、両生類、爬虫類にも共通する
もので、意識水準を落とすだけではなく
骨格筋の緊張を解いて体を弛緩させます。
活動減少により体温が下がり、エネルギーの節約に。

 

脳の眠りであるノンレム睡眠

鳥類や哺乳類のような恒温動物になり
大脳が大きく発達すると、レム睡眠
だけでは充分ではなくなります。

 

レム睡眠がエネルギーを使わないための
原始的な睡眠であるのに対し、ノンレム睡眠
はそれに加えて、発達した大脳を休めるため
の進化した睡眠だといえます。

 

生まれたばかりで大脳皮質が完成していない
ラットの子はレム睡眠だけですが、大脳皮質の
成熟とともにノンレム睡眠が増えてきます。

 

 

 

 

 

レム睡眠

6〜8時間の睡眠のうち、1時間半〜2時間
がレム睡眠で、朝方にかけて増加し、早朝
の1時間では、20%以上がレム睡眠。

 

レム睡眠中に覚醒した場合は、夢の内容を
覚えていることが多いのは、脳活動が
覚醒時と似ており、エネルギー消費量も
覚醒時とほぼ同等だからです。

 

レム睡眠時に、急速眼球運動だけが起こる
理由は、眼筋以外を制御する運動ニューロン
の働きが制御されているためです。

 

 

 

 

 

4段階に分かれているノンレム睡眠

ノンレム睡眠

段階1  浅い眠り    脳活動の休息
段階2     ↓          交感神経活動の休息
段階3     ↓  (心拍、呼吸数、血圧の低下)
段階4  深い眠り

 ______________________

          筋肉活動の低下
          記憶回路の成長、活性化
レム睡眠      交感神経はむしろ亢進
          前夜のレム睡眠が抑制され
          ると反跳して出現量が増える

 

 

 

 

 

それぞれのステージの特徴

______________________

覚醒期

段階 W   α波と高周波・低振幅
______________________

ノンレム睡眠

段階1 入眠期    4〜8Hz α波〜β波
     低振幅、種々の周波数の波が混在
     遅い眼球運動、筋緊張やや低下
   _________________

段階2 軽睡眠期    8〜15Hz
     θ波、瘤波、紡錘波、 k-complexes
   _________________

段階3 中等度睡眠期  2〜4Hz θ波〜δ波

     (徐波睡眠)
   _______________________________________

段階4 深睡眠期    0.5〜2Hz θ波〜δ波

     (徐波睡眠)
______________________

レム睡眠

段階5        12Hz   β波
     高周波・低振幅の脳波
     急速眼球運動と明らかな筋緊張低下
______________________

 

睡眠は段階1から4に進んだ後、
一旦2に戻ってからレム睡眠が出現。
ステージ 1→2→3→4→2→レム睡眠
となります。

 

 

 

 

 

徐波睡眠(段階3、4)

この3、4段階は、深い眠りの中で、周波数
の低い2〜4Hzの脳波(デルタ波)の出現が増
えることから、「徐波睡眠」とも呼ばれます。

 

徐波睡眠は、深い睡眠であるため
健常者では熟睡感と関連し、
成長ホルモンの分泌がみられます。

 

健常若年成人においては、睡眠の最初の3分
の1に多く見られますが、その量は加齢と
ともに減少していくことがわかっています。

 

 


 

 

夢、金縛り レム睡眠時

レム睡眠というのは、非常に浅い眠りで
脳波所見では覚醒している時に近い状態。
眼球が動くとともに、頭がよく働き
この時に夢を見ます。

 

抗重力筋の働きが全く停止し、頭は比較的
起きているのに体が動かずに、何かに
覆われたような感じになる「金縛り」と
いわれる現象が起きるのもレム睡眠時。

 

金縛りは、人口の4〜6割、特に
若い人が経験するといわれています。

 

レム睡眠時に見る夢は、昔の記憶が再生
されてくることから、記憶回路の成長、
活性化、知的発達に役立つという説も。

 

レム睡眠期での自律神経活動は、覚醒時と同じ、
あるいはそれ以上に交感神経活動が上昇して
いるため、夢から覚醒した時に、自律神経活動
の特徴である、胸のドキドキ感があります。

 

 

 

 

 

ノンレム睡眠 熟睡感は段階2以上の持続が必要

緩やかな眼球の動きを伴うこともある、段階1
では、睡眠としての意義は少なく、自覚的な
睡眠感につながらないことも多いようです。

 

うたた寝などの段階1の時、自分では寝ていない
ように感じていても、寝息を立てていたりと
はたからは寝ているように見えたりもします。

 

睡眠がだんだん深くなるにつれ、脳活動が休息し
ノンレム睡眠時には、自律神経活動(交感神経)
が休息して、心拍数と呼吸数の減少、血圧の低下
がみられます。

 

睡眠によるリフレッシュ感は、段階2以上の深い
睡眠がある程度持続することによって得られます。

 

 

 

 

 

ステージが睡眠全体に占める割合(成人)

レム + 段階1   10〜20%

段階2        40〜50%

段階3 + 段階4  15%

 

これは成人の場合です。

 

 

 

 

 

レム睡眠 新生児  50%  →  3歳  20%

新生児の場合は、レム睡眠とノンレム睡眠
は、ほぼ50%ずつですが、2〜3歳までには
レム睡眠の割合は25%まで減少。

 

3歳ごろになると成人と同じように
レム睡眠20%、ノンレム睡眠80%となります。

 

このように50%から20%へ、レム睡眠が
減少しますが、幼児期などはレム睡眠の量
自体は減ってもレム睡眠の構造がノンレム
睡眠に出やすいため、睡眠→覚醒の移行が
大人ほどスムーズにいきません。

 

 

 

 

 

子どもの覚醒障害

これが、子どもの夜泣き(夜驚)や寝ぼけ
という覚醒障害の原因と考えられていて
思春期までには自然治癒するものです。

 

ただ段階2の際に、頭を後ろに反らせて壁
などに打ち付ける「頭叩き」と呼ばれる症状
は律動性運動障害といわれ、情緒的な問題
を抱えている子が多いので、治療が必要です。

 

また、レム睡眠時に見た悪夢の恐怖から大声
を出すなども、通常は思春期頃に消失する
ものですが、重症の場合は治療を要します。

 

 

 

 

 

深い睡眠が減っていく高齢者

加齢に伴い、ノンレム睡眠量は
20代〜30代位からなだらかに減少し
特に深い睡眠が少なくなってしまいます。

 

50歳以降では、段階4はほとんど
なくなり、段階3ですら若い人に比べ
ると3分の1以下になるようです。

 

このように年齢を重ねるとともに
深い眠りが少なくなり
中途覚醒の頻度は増えます。

 

 

 

 

ただ中途覚醒は健常者でもあり、一晩に
10回以上目覚めているのですが、すぐに入眠
するためほとんど覚えていないのが普通。

 

再び寝入る時に時間がかかった場合などは
覚えていて「昨夜は、何度も目が覚めた」
と自覚するようです。

 

眠るために横になっていた時間の中で
実際に寝ていた時間の割合をはかる
睡眠効率は、加齢とともに低下します。

 

10代〜20代では睡眠効率は90%から100%近く
といわれますが、高齢になるに従い低下し
90代では70%近くまで減ってしまいます。

 

 

 

 

 

以外に多い高齢者の夢遊病

子どもの夢中遊行は、ノンレム睡眠
で生じるもので、ほっておいても
自然に治癒することが多いもの。

 

一方、あまり知られていませんが
高齢者の夢遊病はかなり多いといいます。

 

子どもと異なり通常、筋活動が抑止される
レム睡眠時に筋活動が保たれるため、悪い夢
にうなされ異常な行動が起きるもので、レム
睡眠時行動障害という呼称がつけられています。

 

しかし薬物治療などで、ほとんどが
治癒、または軽快するそうです。

 




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