嗅覚障害の原因 

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嗅覚障害が起こる原因

人間がにおいを感じるのは、
におい分子が鼻から入り、鼻腔最上部
の嗅上皮「嗅粘膜」へ到達し、

 

「嗅細胞」の先端にある繊毛、さらに
先のにおい分子受容体が捉えて電気信号
として脳の嗅球へ伝えることにより
においを認識します。

 

この仕組みのどこかの部分に支障が
起きた場合に嗅覚障害が起こります。

 

 

                 B, 嗅上皮から嗅球への嗅覚神経回路図
1 虹ニューロン
2 糸球体
3 篩板(しばん)
4 嗅神経細胞
5 嗅繊毛
6 基底細胞
7 支持細胞
8 粘膜
9 におい分子
(イラスト/「化学工学会」)

 

 

どこに支障があって嗅覚障害が起きたか
を以下の5つに分類して説明します。

 

 

 

1「呼吸性嗅覚障害」

(においがセンサー「嗅細胞」に
到達しないために起こる障害)
アレルギー性鼻炎などによる鼻づまりや
副鼻腔炎に伴うポリープがにおい分子の
通り道を塞ぐことが原因で起きたり、

 

鼻中隔と呼ばれる鼻の中を左右に仕切る
壁が曲がっている、鼻中隔湾曲が原因の
場合もあります。

 

これらがなおれば嗅覚はすぐ回復します。

 

 

 

 

 

2「末梢神経性嗅覚障害」

(嗅細胞が弱ったり壊れたりして
いることによる障害)
骨折や脳震盪等の頭部外傷に
よって嗅神経が切れたり、

 

嗅細胞が風邪のウイルスの
感染により破壊されたり、

 

薬の服用により血液中の亜鉛が
不足して嗅細胞に影響を与えたり、

 

抗ガン剤や、ガンの放射線療法
によっても起こります。

 

ダメージの程度により、におい感覚が
回復することもありますが、残念ながら
そのまま障害が残ることもあります。

 

 

 

 

 

3「混合性」

「呼吸性嗅覚障害」と
「末梢神経性嗅覚障害」が
同時に起こった場合です。

 

 

 

4「中枢性嗅覚障害」

(脳の障害による障害)

 

嗅細胞と嗅球の間が、何らかの原因で
断絶されるために、においを感じられ
なくなる嗅覚障害です。

 

頭部外傷や、脳腫瘍、脳出血、脳梗塞、
パーキンソン病やアルツハイマー型
認知症などの、脳神経に変化が起こる
病気が原因で起こります。

 

現時点では、有効な治療法は
見つかっていないようです。

 

アルツハイマー型認知症など、脳の機能
低下を起こす病気のごく初期に、嗅覚
障害が出現することが知られています。
認知症を早期発見する検査として応用
する研究が行われているそうです。

 

 

 

5 生来のもの

また、ごくわずかではありますが
生まれつき嗅覚がない人もいます。

 

 

 

 

 

嗅覚障害の5大原因疾患

_______________

慢性副鼻腔炎     約 34%
_______________

風邪のウイルス    約 20%
_______________

頭部外傷後      約  6%
_______________

アレルギー性鼻炎   約  6%
_______________

薬剤性        約  2%
___________________________________

(統計により数字がかなり異なります
一応の参考として御覧ください)

 

 

 

 

 

アレルギー性鼻炎が増加

アレルギー性鼻炎患者の
54〜67%が、嗅覚低下を自覚
しているということです。

 

現在、アレルギー性鼻炎は
嗅覚障害の原因疾患の4位ですが
今後上昇しそうな勢いだといいます。

 

「通年性アレルギー性鼻炎」と
「スギ花粉症」の1998年と2008年
の数を見てみますと、

 

通年性アレルギー性鼻炎
      18%    →  23.4%

スギ花粉症
      16.2% →  26.5%

 

と共に増加傾向がみてとれます。

 

 

 

 

 

受診の目安は?

コーヒーやお茶の味が変わったと思ったり、
お味噌汁がまずく感じられるという味覚の
変化が1か月以上続いたら、受診をした方
がいいということです。

 

たしかに嗅覚障害・においの問題は、
視覚や聴覚に比べる優先順位が低く
見過ごされがちかもしれません。

 

しかし食事が美味しくなくなるなど、生活
の質が著しく低下するのみならず、ガス漏れ
等、危険を感知するためにも嗅覚は重要です。

 

また、なかには嗅覚障害が仕事上で
大きな問題となる業種もあります。

 

調理師や、ワインテイスター、消防士、
看護師、化粧品販売などは、職業を続けて
いくにはなんらかの特別な措置が必要です。

 

それらの業種についていて嗅覚障害に
なった患者さんの5%の人が、仕事を
辞めざるを得なかったということです。

 

 

 

 

また、嗅覚障害の原因で示したような
特別な事故や病気ではなくても男性で
60代、女性は70代から、加齢とともに
嗅覚は鈍くなる傾向があります。

 

感冒後嗅覚障害の発症には性差が
あって、なぜか40歳代以降の女性が
多いのですがその原因は不明だそう。

 

欧米と異なり日本ではまだ、嗅覚障害の
大規模な疫学調査は行われていません。
嗅覚障害に関しては、原因、治療法等
まだまだ分からないことが多いようです

 




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