「Fountain of life」奈良美智——ずっと覚えているよ

「あぷりのお茶会」へようこそ!

 

 

「Fountain of life」奈良美智「
写真/「Kocmoc-954」」

 

 

2001年、横浜美術館での奈良美智展

今から十年前の2001年に、横浜美術館の
奈良美智展に行ったことがありました。
その前年の、2000年12月24日に
知り合った人と一緒に。

 

渋谷のイメージフォーラムという
ミニシアターの2階、「寺山修司」という
名前のついた研究室で出会った人でした。

 

そういえば、奈良美智さんも寺山修司さんも
青森の出身ですね、関係ありませんが。

 

 

椿昇 巨大バッタ「The Insect World」
横浜インターコンチネンタルホテル

 

 

あの横浜美術館の奈良美智展に行って
から、もう11年も経ってしまいました。

 

今、急に思い出したのですが、横浜で
巨大なバッタを見て驚き、ワクワク
楽しかったことがありました。

もしかしたらあのバッタは、奈良美智展
に行く途中で見たのかもしれません。

 

 

奈良美智「怒る NO NUKES 少女」

 

 

 

コーヒーカップの中で泣いている子どもたち 

その展覧会のタイトルは
「I DON’T MIND, IF YOU EORGET ME」
というものでした。

 

私はその中の「Fountain of life」という、
彫刻というか造形物に心を惹かれました。

 

大きなコーヒーカップにいくつも
重なりあった子どもの顔(頭部)。

 

 

 

 

その子たちの閉じられた目蓋からは
あとからあとから、涙がこぼれ落ちている
という、今日の冒頭と最後の写真の作品です。

 

その子どもたちは、私には
男の子のように見えました。
かなり大きな作品で、私の背の高さ
より大きかったと思います。

 

コーヒーカップの中で泣いている子どもと、
見ている側の泣いているインナーチャイルド
が、響きあうのでしょうか?

 

 

 

 

 

奈良美智さんの描く子どもたち

奈良美智といえば、ちょっと怒ったような
上目遣いの子どもの絵が有名です。

 

その子が、時にはナイフを
持っていたりもします。

 

また、紙のように薄っぺらな体の子どもが
前から来る矢のようなものに倒されて、
ペタンと倒れている作品も見たことがあります。

 

そちらは北品川の原美術館で
見た作品だったと思います。

 

 

 

 

そんな子どもたちが、目を閉じて
涙を流し続ける「Fountain of life」。

 

その展覧会に一緒に行った人は、十年前、
それどころかほんの数年前、そのような涙を
そのコーヒーカップに乗っている男の子の
年齢の時に、流したに違いありませんでした。

 

いえ、実際に涙を流せたのならば
まだ幸せだったかもしれません。

それすらできないほど、心を殺して
生きていたのではないかと思います。

 

 

SANYO DIGITAL CAMERA「Fountain of life」奈良美智
(写真/「イタチ族」)

 

 

 

不思議な質問

彼と知り合った最初の頃に
何度も私に言った言葉がありました。

 

何故そんなことを言うのか、
私には不思議で仕方ありませんでしたが。

 

それは、
「僕に会ってよかった?」ということと、
「僕のことを覚えていてね」という二つです。

 

 

apupuroppuinntyosaku

 

 

子どものように、甘えて
聞いているのではありません。
まさに子どもそのもの、小さな男の子
本人が真剣に私に聞いていました。

 

 

 

「ずっと、ずっと覚えているよ」

今は彼に会って話をする機会もありま
せんが、私はいつも思っています。

 

「会うことができてよかったよ、本当に」
「そしてずっと、ずっと覚えているよ!」と。

 

 

 

 

2001年の横浜美術館での奈良美智展のタイトル
「I DON’T MIND, IF YOU EORGET ME」ですが
実はこのあとはこう続くそうです。

 

「Because  you  never  forget  me,
and  I  never  forget  you」と。

 

 

nara-2「Fountain of Life」奈良美智2001年
(写真「New York Art」)

 

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