うさぎが唸る!? うさぎからのメッセージ6

「あぷりのお茶会 赤坂・麻布・六本木」へようこそ!

 

 

 

うさぎも「ウウ〜ッ!」と唸る?

これは本にもあまり書いてなく、ほとんど知られて
いないようにも思うのですが、うさぎって唸るんですよ。

 

イヌが怒った時に「ウウ〜ッ!」と唸るのと
同じようなことを、うさぎもすることがあります。

 

といっても、あぷりは一度もしませんでしたし
ももちが生涯に2度だけ唸ったのを聞きましたが
見てはいません。

 

2度とも私に背を向けた格好で「ウウ〜ッ!」
と唸っていたので、ももちがどのような
顔で唸ったかは、わからないのですが。

 

 

うさぎの毛が生え変わることを「換毛(かんもう)」
といいますが、換毛の時期に1度だけこんな模様が
現れたことがありました。ももちの「M」でしょうか?

 

 

 

イヌのように鼻にシワを寄せて

最初にももちが唸ったのは、お友達のTさんと私が
並んですわりながらおしゃべりをしていた時のこと。
ももちはTさんと私のちょうど真ん中に座っていました。

 

ももちはTさんが大好きだったのですが
何かの拍子に突然、Tさんの方に向かって
「ウウ〜ッ!」と唸ったのです。

 

その時、私はうさぎが唸ることは知りませんでしたので
一瞬、何が起こったのかわけがわかりませんでした。

 

それはTさんも同様だったようで
ちょっと驚いた表情をしていました。

 

Tさんによれば、ももちの表情は、まるでイヌが
唸る時のように、鼻にしわを寄せていたそうです。
と聞いても、私は一度も見たことがないので
いまだに想像がつきかねるのですが。

 

 

 

 

 

毎晩の読書タイムは「ト」の形になって

2度目にももちが唸ったのは
ももちの死の3週間前のことでした。
11月22日が祥月命日ですので、11月1日だったと思います。

 

その頃の私は夜、もう休むばかりの状態になってから
ベッドの上でももちを撫でながら本を読むのが日課でした。

 

その時のももちと私の位置関係は
カタカナの「ト」の字のような形です。

 

「ト」の字の真ん中の長い縦棒「」が私で
少し斜めになったももちは頭を私の方に向けて
「ト」の右側の「ヽ」という感じ。

 

(ももちが私の右側にくる時はカタカナの「ト」
ですが、左側にくる時は、この逆転形になります)。

 

 

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常に危険をチェック

その時、ももちはこの写真の格好のように、
顔をお布団につけて、手(前脚)はあごの下。

 

耳は写っていませんが、そのまま後側に
体に沿うように倒しています。
目は開いていたりつぶっていたり。

 

と半分寝ているような感じなのですが、私は全く
気づかなくても、時に気になる音がすると
ももちは真剣な眼差しになり片耳を上げます。

 

 

 

 

少し様子をうかがってから、大丈夫だと確認すると
また耳を後に下げて、目を閉じたりしました。

 

うさぎは耳がいいので、わずかな
音でもわかるのでしょう。

 

変な音がすると「うん?、何の音?」という感じで
片耳を上げるのがなんともユーモラスでもありました。

 

 

 

 

 

ももちの最後の唸り

11月1日の夜も、いつものように本を読みながら
私は片手でももちの頭を撫でていました。

 

すると突然、ももちが「!!」
という感じで耳を上げました。
それも片耳ではなく、両耳を。

 

普段は安全を確認すると、耳をおもむろに
後に倒すのですが、その時は違っていました。

 

 

 

 

ダ〜ッと部屋の入口に向かって走って行くと
ダンッ、ダンッ、ダンッと
3回大きな音を片足でたてたのです。

 

この足ダンは、うさぎさんが怒った時や、危険を
仲間に知らせる時にする行為ですが、ももちは
それをしながら「ウウ〜ッ!」と唸ったのです。

 

足ダン自体は時々していましたが、それと
一緒に唸ったのは、これが最初で最後。

 

 

 

 

私は一体、何がおこったのかわかrずに
呆気にとられてしまいました。
その日、私がいたのはベッドではなく和室のお布団。

 

和室は、フローリングのリビングに接していて
両方の部屋の境にある襖は、50センチ弱ほど
開いている状態でした。

 

 

apuriano430あぷりの見ている方向が、ももちと私がいた和室

 

 

この写真はももちではなく、あぷりですが、この場所が
リビングで、右側が私とももちがいた和室です。

 

写真でいいますと、まさにあぷりの見ている正面に
向かったかたちで全速力で走っていったももちは
足ダンをして唸ったのです。

 

そのまましばらく様子を伺っていたももちは
その後、私の元には戻りませんでした。

 

何か思うところあって、という感じで
和室の窓よりにある普段の自分の場所に戻りました。

 

 

ももちが齧った跡のある「かじかじ棒」

 

 

 

ひょっとしたら泥棒?

一体、何があったのだろう?
少なくとも私には全く、何の音も
気配も感じられなかったのですが。

 

と考えているうちに、私はだんだんと
恐くなってきたのです。

 

玄関から廊下を真っすぐきた場所がリビングに
なっていて、私はリビングと隣り合っています
ので、和室からは、玄関は見えません。

 

 

 

 

ひょっとしたら、50センチほどを残し、ほとんど
閉められいる襖の向こう側のリビングに、不審者が
忍び込んでいるのではないだろうか?、と。

 

(今、このように書いていても
あの時の恐怖が蘇ってきます)

 

忍び足で来た泥棒の足音に、耳のよい
ももちは気づいたのかもしれない。
私は恐くて、すぐには確かめられませんでした。

 

 

 

 

少し時間がたった後にようやく、こわごわとリビング
を見てみると幸い何事もなく、ホッとしたものです。

 

ということで結局、ももちが脱兎の如く襖まで
走っていき、足ダンをしながら唸った理由が
何だったのかはわかりませんでした。

 

そして3週間後にももちは、息を引き取りました。

 

 

 

 

 

羽根枕の上で落ちそうになりながら

数々の騒音によりももちは大腸に支障をきたして
獣医さんにお薬を処方して頂いていたのですが
治ることはありませんでした。

 

ももちの死の前日、運が悪いことに私は
徹夜で原稿を書いていました。
私はリビングで、ももちは私のベッドの上。

 

10メートルも離れていないので、一晩中私が打つ
キーボードの音がうるさかったに違いありません。
可哀想なことをしました。

 

 

 

 

夜中私がももちを見に行くと、普段は
そんなことはしないももちが、ベッドの
私の枕の上に乗って寝ようとしています。
羽根枕がふわふわと動いて、とても寝づらそうなのに。

 

にもかかわらず、ももちは何とか
乗り続けようとしているのです。

 

この世の最後の晩に、私の枕に体を
つけていたかったのかもしれません。

 

 

 

 

 

最後の見回り

翌日の夜、ももちは寝室からキッチン、リビングと
見回るかのように家中を一周した後、その頃ももちが
お気に入りだった和室のテーブルの下に行きました。

 

獣医さんに連絡をしていたものの、静かに顔を
落として行くももちを見ていると、私は
ももちの命がもう長くはないことがわかりました。

 

「ももち!!」

 

もう既に命を終えようとしていたももちは
私の声に応えて顔を上げると、私の手を優しく
ペロペロとした後、静かに息を引き取ったのです。

 

 

 

 

 

闘って……

最初にももちに「ウウ〜ッ!」と唸られたTさんに
私は、2度目のウウ〜ッの話をしました。

 

実はTさんは、あまり口にはしたがらない
ものの動物と、普通の人とは異なる
コンタクトが出来る人だったのです。

 

 

 

 

「ももちは、何かと闘って破れたのかもしれないね」
Tさんはそんなことを言っていました。

 

泥棒等という具体的なものではなく
私を襲う何かと、全力で闘って破れたももちは
命をかけて私を守ってくれたのかもしれない、
そんな気がしてなりません。

 

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