「グレープフルーツ」と「キンモクセイ」の香り ダイエットに効果がある? ない?

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グレープフルーツダイエット

グレープフルーツの香りがダイエット
によいという情報をよく目にします。

 

ダイエット効果があるという理由
はグレープフルーツの香りが、
     ↓
  交感神経を刺激
     ↓
  脂肪の燃焼を促し
     ↓
 エネルギー消費を促進
     ↓
  体温を上昇させる

 

からというものです。

 

 

 

 

ラットを使った実験では、グレープ
フルーツの香りを一時間かがせた後に
血中のグリセローツ濃度が2,5倍まで
上昇したという結果が出ています。

 

中性脂肪が分解されると、グリセロール
と脂肪酸に変わりますが、ただその効果
が香りによるものか、精油成分が肺を
通して血中に取り込まれたのかという
疑問は残ります。

 

しかしそれも、無臭症のラットを使った
実験でも同様の結果が得られたことから
臭覚刺激効果ということがわかりました。

 

 

 

 

 

コーヒーの香りと相乗効果も

ニオイ刺激が、自律神経活動をコント
ロールし脂肪分解を促進して結果的に
体重の減少につながるというのです。

 

この効果は、グレープフルーツにだけ
ではなく、コーヒーの香りとの相乗効果
により脂肪分解を促進させるそうです。

 

これは、日本薬学会で発表された
資生堂ライフサイエンス研究センター
の針谷毅さんらの研究によるもの。

 

ということは、おやつにグレープフル
ーツとコーヒの組み合わせは最強?
ということなのでしょうか。

 

 

 

 

 

香りだけではダイエットは無理

このグレープフルーツがダイエット
に良いという説に、真っ向から
反対する方もいらっしゃいます。

 

確かに、グレープフルーツの精油には
利尿作用があってむくみを解消する
ことは可能、

 

その上、皮付近に多く含まれるナリン
ギンという成分は食欲を抑え脂肪の
分解を促進する、

 

ということは事実ですが、香りを嗅ぐ
だけでの効果はないといいます。

 

「食べたり、精油をブレンドしてマッサ
ージをすることでそれなりの効果は得ら
れるものの、グレープフルーツの香りの
効果にはむしろ『食欲増進作用』がある
ほどです」(「Jun  Nakayama」)

 

 

「グレープフルーツ」の香りは
ダイエットに効果がある?

 

 

 

キンモクセイの香りのダイエット効果

グレープフルーツの香りに関しては
かなり前から聞いていますが、キンモク
セイの香りは今回、初めて知りました。

 

キンモクセイの香りがオーキシンという
ホルモン物質の分泌を促し、食欲を抑え
る効果があるとの報告がされました。

 

ラットを使ったテストでは
体重の増加量が90%に抑え
られたということです。

 

人間のテストでは、いわゆる
腹7分目程度の量しか摂らなくて
も満腹感が得られたとのこと。

 

香りの効果として、脳視床下部摂食中枢
の細胞が産生する「オレキシンの量を
低下させる」ということからダイエット
効果が期待できるというものです。

 

 

東京ミッドタウンの「キンモクセイ」

 

 

 

「オレキシン(orexin)」とは

1998年に発見された神経ペプチド
(神経が分泌するホルモンなどの総称)
です。

 

視床下部外側野に存在する神経細胞が
産生しているオレキシンは、食欲や
報酬系、睡眠・覚醒を制御します。

 

オレキシンを作る神経細胞が消滅する
と、ナルコレプシーという睡眠障害に
なることがわかっています。

 

 

 

 

オレキシンを脳室内投与した結果として
摂食量の亢進、交感神経系の興奮、
ドーパミンニューロンの興奮などは全て
覚醒に応じて引き起こされる現象、

 

あるいは、覚醒が引き起こされた
結果とも捉えられることから
オレキシンの中心的な役割は
覚醒の維持にあると考えられています。

 

 

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「原臭」は存在しない?

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五感から入る情報判断の割合

 視覚    87%
(光刺激)

 

 聴覚      7%
(音重鎮)

 

 触覚      3%
(機械的刺激、熱刺激)

 

 嗅覚      2%
(気化性の化学物質)

 

 味覚      1%
(可溶性の化学物質)

 

 

 

 

 

人間の情報の9割近くは視覚から

人間が五感を通して情報を得る際に
一番多くの情報を得ることができる
のは視覚です。

 

全ての情報の87%もの量を視覚
から得ているといわれています。

 

1802年に、トマス・ヤング(Thomas
Young,)により光の三原色が唱えられ
視覚の解明が始まりました。

 

 

 

 

光の三原色は
赤(Red)、緑(Green)、青(Blue)です。

 

赤と緑を合わせると黄色になります。
赤(Red)+緑(Green)=黄( Yellow)

 

緑と青では、空色に。
緑(Green)+青(Blue)=空色(Cyan)

 

青と赤ですと、赤紫になります。
青(Blue)+赤(Red)=赤紫(Magenta)

 

赤+緑+青=白(White)になります。
光は、原色の色を混ぜるほど色が明るく
なり、三原色を加えると白くなります。

 

 

 

 

 

「原臭」はない?

視覚の次に情報量が多いのが聴覚の7%です。

 

音は、ある波長をもった空気振動が鼓膜
を揺らして聴覚が刺激されて起こる現象で
そのエネルギーは数値化できます。

 

触覚には、痛いという「痛覚」、
暖かい冷たいという「温度覚」、
固い、柔らかいなどの刺激が脳に
伝わり、測定することが可能です。

 

また味覚には、五原味といわれる
「甘味」「苦味」「酸味」
「塩味」「旨味」があります。

 

このように視覚・聴覚・触覚、味覚
がその基準となるものがあることに対し
嗅覚は、色の三原則や味覚の五原味に
相当するような「原臭」というものは
ありません。

 

原臭を提唱する学者もいましたが
原臭の概念は絶対的なものではなく
人によって見解が異なっています。

 

 

 

 

 

ジョン・アムーアの7原臭

「嗅盲(きゅうもう)」を発見
したアムーアが、616種のニオイ
の中から7種のニオイが原臭で
ある可能性を見出しました。

 

1 樟脳(しょうのう)臭

2 ミント臭(ハッカ)

3 花香臭

4 ムスク臭

5 エーテル臭、

6 刺激臭

7 腐敗臭

 

 

 

 

その後、アムーアは、

イソ吉草酸(腋窩臭)

l-ピロリン(精液臭)

イソブチルアルデヒド(麦芽臭)

トリメチルアミン(魚臭)

5α-アンドロスト-16-エン-3-オン(尿臭)

ω-ペンタデカラクトン(麝香臭)

l-カルボン(ハッカ臭)

1、8-シネオール(樟脳臭)

 

の8つを、原臭の候補としています。

 

アムーアは、7原臭を組み合わせると
すべてのニオイが合成できるという
考え方をもっていました。

 

しかし実際は、これらの原臭を組み
合わせても全ての香りができるという
ことはなく、科学的根拠がないため
今はあまり支持されていません。

 

アムーアは、最終的には原臭の数は
20〜30位にまで増えることを予想
していたようですが、現在ではこの
研究は中断されています。

 

 

 

 

 

ハンス・ヘニングの6原臭

ドイツの心理学者であるヘニング
(H. Henning)が提唱した
原臭の分類も有名です。

 

1 花香臭
ジャスミン、ヘリオトロープ、ゼラニウム等

2 果実臭
オレンジ、ベルガモット、シトラール等

3 薬味臭
クローバー、ウイキョウ、アニス、ハッカ等

4 樹脂臭
ユーカリ油、テレピン油等

5 焦臭
タール、テリジン等

6 腐敗臭
硫化水素、メルカプタン、二酸化水素等

 

の6種。

 

 

 

 

ヘニングは、この6臭を基本臭と仮定し
それぞれをプリズムの各頂点に置くと
あらゆるニオイはその表面上の1点で
表すことができるとする、

 

「匂いのプリズム」
という考え方を提唱しました。

 

日本の科学者の加福均三(かふく
きんぞう)は、ヘニングの6原臭に、

腥臭(生臭いニオイ)と
酢臭(酸っぱいニオイ)

 

の2臭を加えて8臭とし
日本人の生活環境にあるニオイ
を全て合成できると述べました。

 

しかし、いずれも全てのニオイを
表現することはできませんでした。

 

 

 

 

 

日本でのニオイ基準

1978(昭和53)年、日本耳鼻咽喉
化学会の嗅覚研究グループは、嗅覚
検査用に花香など10臭を定めています。

 

また、日本の悪臭防止法による嗅覚
測定法のパネル選定用基準臭として
は、以下の5種類ニオイが定義され
ています。

 

1 花の匂い

2 甘い焦げ臭

3 汗臭い臭い(あせくさいにおい)、

4 熟した果実集

5 糞臭

 

 

 

 

このように日本耳鼻咽喉化学会の嗅覚
検査用や、あるいは嗅覚測定法の基準
としてのニオイは定められています。

 

しかし、色や音のような世界基準
は存在しないようです。

 

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精油が体内に入る3つの経路

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体に精油が取り込まれる経路

アロマテラピーで使う精油が、人の
身体に取り入れられるには塗布、吸入、
経口投与、嗅覚刺激の方法があります。

 

精油が体内に入り、どのように
中枢神経系に作用するかについては
3つの経路が考えられています。

 

 

 

1 皮膚に精油を塗る

表皮、真皮、毛嚢、皮脂腺などから
吸収されて、毛細血管から血液中へ、
あるいはリンパ管を経てから血液
の流れに入る経路があります。

 

表皮、真皮などから吸収され
    ↓
*  毛細血管から血液中へ、
あるいはリンパ管を経て血液中へ

 

 

 

 

 

2 胃や腸から吸収され
 血液に溶け込む経路

経粘膜投与(うがい薬として使用、
経直腸、経膣投与)、経口投与の場合、
胃や腸などの粘膜から吸収され、血液
に溶け込み、全身に行き渡ります。

 

口から入って胃や腸の粘膜から吸収
       ↓
   血液に溶け込み全身に

 

 

 

 

 

 

3 気化したたものが吸収され
 肺で血液に溶け込む経路

気化したにおいの分子は、鼻、鼻腔上皮
嗅細胞、嗅神経、大脳辺縁系、視床下部、
大脳皮質の流れで刺激します。

 

この時に、鼻から吸い込まれた分子
(化学物質)は、咽喉、咽頭、気管、
気管支、そして肺胞へと入ります。

 

ここでガス交換を受け、血液の流れに
取り込まれて、全身へ循環します。

 

 

 

 

多くの精油や香り成分が脂溶性である
ことから、容易に血液脳関門を通過し
脳内に取り込まれて中枢神経系に作用
すると考えられています。

 

鼻→咽喉→咽頭→気管→気管支→肺胞
       ↓
血液の流れに取り込まれ、全身へ

 

 

 

 

 

精油の成分は脳に取り込まれる

精油は、植物の持ついろいろな
科学的成分が混合されたものです。

 

1つ1つの成分が混じりあって
精油の特徴ある香りをつくり
あげているのです。

 

芳香成分が300以上も含まれている
というラベンダーの香りがする時は
リナロールや酢酸リナリルなどの
分子が鼻腔に吸い込まれています。

 

 

 

 

多くの精油や香り成分は脂溶性で
あることから、容易に血液脳関門
を通過して脳内に取り込まれます。

 

薬物と同じように、中枢神経系、
特に GABAA受容体に作用する
可能性が高いといわれています。

 

 

GABAA受容体(ギャバエー受容体)

  脳における抑制性神経伝達
  を司る主要な受容体。
  この受容体の異常が、不眠・不安・
  緊張・けいれん・てんかんなどの
  様々な病態を引き起こすことが知
  られGABAA受容体の正常な働きは
  複雑な脳・神経機能を形成する
  分子的基盤の重要な一角をなす。

 

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