花粉症1 アレルギー反応

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花粉飛散量は、前年夏の気象条件に左右される

今年の花粉飛散量は、過去10年の平均と
比較すると東日本では多く、西日本では例年と
ほぼ同じか、あるいは少ない見込みだそうです。

 

ただ、東京に限りますと例年の1.8倍
という恐ろしい予報が出ていますので
気をつけなければいけませんね。

 

花粉飛散量は、花粉が作られる
前年の夏の気象条件が大きく関わり、

 

 日照時間が長く
 降水量が少なく
 気温が高い夏

 

の翌年は多くなるということです。

 

 

 

 

 

日本のスギ花粉症第1号は1963年

日本のスギ人工林は、およそ450万
ヘクタールあり、1個の花には
約40万個もの花粉があります。

 

ちなみにスギやヒノキの木がない
東南アジアでは、スギ花粉症が
ないそうですよ。

 

スギ花粉症の日本第1例は
1963年、日光市の成人男性でした。

 

 

 

 

 

三百年前からある杉並木

日光といえば、日光杉並木が有名ですが
日光街道、例幣使街道、会津西街道の
3つの街道の長さは37kmに渡ります。

 

(2つ目の「例幣使街道」は
「れいへいしかいどう」と読みます。
例幣使とは、朝廷がつかわす伊勢神宮の
神前に捧げ物を持っていく使者のことで
江戸時代、朝廷は徳川家康の法要のため
日光東照宮にも同じように勅使を派遣。
この例幣使が通る道、が例幣使街道)

 

約1万2350本ものスギ並木は、徳川家の
忠臣・松平正綱、正親親子が、1625年
から20年余りに、20万本以上ものスギ
を植樹したことに始まります。

 

高さ30mにも達する杉並木は、日本で唯一
特別史跡と特別天然記念物の二重指定を
受け、1992年には「世界一長い並木道」
としてギネスブックにも認定されました。

 

となれば花粉飛散量も多いはずですが
1963年に第1例が見つかるまで、日光
市にはスギ花粉症はなかったのです。

 

 

 

 

 

アレルギーにならない国民
     ↓
世界一アレルギーになる国民

三百年も前からある立派な杉並木なの
に、不思議といえば不思議ですよね?
もちろん、日光のみならず日本中に
スギ花粉症はありませんでした。

 

アメリカではブタクサ花粉症がありました
が、日本人は平気でしたので、アレルギー
にならない国民だといわれていたのです。

 

しかし残念ながら現在は、世界で一番
アレルギーになりやすい民族といわれる
ようになってしまいました。

 

その原因は、大気汚染や水質汚染、
食品添加物の増加、食生活の変化、
住環境の密閉化、

 

その他、日本人の清潔志向が、体内の
寄生虫などの微生物を追い出したことと
関係があるのでは?という説もあります。

 

 

 

 

 

花粉症のメカニズム

目や鼻から入ってきた花粉が、体内の免疫シス
テムによって異物(敵)であるとみなされると
対抗するための抗体( lgE 抗体)が作られます。

 

IgE 抗体ができた後に、再び花粉が体内に
侵入すると、鼻や目の粘膜にある肥満細胞
の表面にある IgE 抗体と結合します。

 

すると肥満細胞から、ヒスタミンや
セロトニンなどの化学物質が分泌され
花粉を体外に出そうとするのです。

 

これが、

鼻水や涙で花粉を洗い流す
鼻づまりで花粉を体内に入らないよう防御
くしゃみで花粉を吹き飛ばす

などの花粉症の一般的な症状となります。

 

 

 

 

 

肥満細胞が敗れてヒスタミン等が出るのがアレルギー

アレルギー反応とは、鼻や皮膚などの粘膜
にある、肥満細胞が破れた状態のことであり
IgE 抗体が関与するアレルギー反応のこと。

 

鼻の粘膜の肥満細胞が破れて
ヒスタミン、セロトニンが出ると
→ くしゃみ、鼻水、鼻づまり、花粉症

 

皮下の肥満細胞が破れて
ヒスタミン、セロトニンが出ると
→ 皮膚が赤くなって痒くなりアトピー

 

気管支の肥満細胞が破れて
ヒスタミン、セロトニンが出ると
→ 気管支が収縮して喘息

 

ということになるのです。

 

一旦、アトピーになると皮下
の肥満細胞が破れ続けます。

 

それを治す薬は、出てきたヒスタミン
を中和する抗ヒスタミン剤ですがアト
ピーになるとなかなか治りませんね。

 

 

 

 

 

ピルケ医師が作った「アレルギー」という言葉

アレルギーという言葉は、オーストリアの
小児科医、クレメンス=フォン・ピルケ
(Clemens von Pirquet 1874年〜1929年)
が、1906年に提唱した言葉です。

 

ギリシャ語の二つの言葉を
合わせて作り出しました。

 

 「Allos」  +  「ergon
(変化したの意)   (反応、能力)

        ↓

 「Allergies(アレルギー)

 

 

当時、ジフテリアや猩紅熱に対して行われていた
血清療法に伴って生じる血清病に関心をもった
ピルケは、生体が異種の物質と接触することに
よる過敏症と免疫をアレルギーと名づけました。

 

結核の検診に広く使われる経皮的
ツベルクリン反応(ピルケ反応)は
この理論の副産物といわれています。

 

 

 

 

 

守ろうとして結局、傷つけてしまう反応

体を守ろうとする働きが良い方に作用する
ものを免疫反応といい、過剰反応になって
しまう好ましくない反応がアレルギーです。

 

自分の体の一部が炎症を引き起こしてしまう
自己免疫疾患の一つはリウマチで、関節が
ずっと炎症を起こしたままになる病気です。

 

多発性硬化症は、免疫システムが神経
のまわりの保護膜や、神経そのものを
攻撃してしまう症状がでます。

 

本来は自分を守ろうとして行っている
ことが、結果的に自らを攻撃、傷つけ
てしまうとはなんとも残念な反応です。

 

 




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