「Appleサポート」といいつつ「no-reply@accounts.google.com」からくる詐欺メール 「本物」「ニセモノ」21

「あぷりのお茶会 赤坂・麻布・六本木」へようこそ!

 

 

 

手強い「詐欺メール」

今までいくつかの詐欺メールを御紹介してきましたが
今回のものは一番、わかりづらいものでした。

 

といいますのは、作りが本物とそっくりということ
の他に、差し出しのアドレスの問題があったからです。

 

途中まで読んでやめて誤解をする人がいると困るので
ここで結論を書いてしまいますと、このメールは、

1 グーグルから来たものではない
2 アップルから来たものでもない

ということです。

 

まず、「Apple  サポート」からきたと
称するメールをご覧頂きましょう。

 

 

 

「詐欺メール」

こちらが「詐欺メール」ですが、件名は
「【警報】 ご利用の Apple ID のパスワードが
リセットされました。」です。

 

 

 

 

 

こちらはAppleからきた本物

それに対して、こちらが本物で、件名は、
「ご利用の Apple ID のパスワードが
リセットされました」です。

 

 

 

 

 

アドレスは違う

ねっ?、そっくりでしょ?
って、まあそっくりになるよう真似ているので
あたりまえといえば、あたりまえですが。

 

実はこのタイプのメールは初めてではなく
ここ1、2年の間、かなりきていたのですが
少し調べて詐欺メールと認定して
それ以降は削除していたのです。

 

本当のアップルからきたメールのアドレスは、
「appleid@id.apple.com」で、

 

詐欺メールと思われる方のアドレスは、
「no-reply@accounts.google.com」です。

 

 

 

 

 

「no-reply@accounts.google.com」

検索第1位

そこで、今回はこのアドレスを検索してみたのですが
最初に出てきたのは「Yahoo!知恵袋」で、不安に
思う質問者への回答はこのようなものでした。

 

「『accounts.google.com』は
正式なGoogleの
ドメインです。(略)
アカウントに何か変更があった場合
そのアドレス
から自動的に送信されます。(略)
なにかGoogleのアカウントを変更した
記憶は
ございませんか?

もしないのであれば、不正にアクセス
された
可能性がございます。
早急にGoogleアカウントにログインし、
パスワードを変更したほうがいいでしょう。」

 

というものでしたが、この質問はApple IDに
ついてではなく、グーグルアカウントに
関してグーグルからきたものについてでした。

 

 

 

 

 

検索結果 第2位

2番目は、「最新! ネットのお得情報まとめ」
というもので長いのですが、結論を言えば、

 

「(no-reply@accounts.google.com)は、
間違いなくGoogleからのメールです。
スパム業者などのメールではありませんので、
ご安心ください。」

 

との内容でした。
こちらも、あくまで一般的な
メールドメインとしての話です。

 

 

 

 

 

Appleサポートより

「詐欺メール」の見分け方

4番目になり、やっとApple サポートの記事が登場。
そこで詐欺メールの見分け方が、詳しく
説明されていましたので要約してみます。

 

(「詐欺で間違いないでしょうか?」という
 質問に対してのAppleからの回答です)

 

間違いありません。
1 Apple からのメールは、必ずメールドメイン
(@の右側)の最後に「apple.com」が入り
* ますので、明らかに Apple ID やパスワード等
* の個人情報を入力させて搾取するのが目的の
* フィッシングメールです。
 「迷惑メール」に移動してから削除して下さい。

 

2 メール本文の内容が Apple ID に関するもの
 である場合、
以下のポイントの内1つでも
 違っていれば偽メールです。


3 「請求先住所」を日本の住所で登録している
 Apple ID
に関するメールが、外国語で届く
 ことは
ありません。

 

4 「お客様各位」や「親愛なる」で始まる
 こと
はありません。

 

5 差し出し元アドレスは、
「appleid@id.apple.com」

 

6 必ず Apple ID に登録している
 メールアドレスに届きます。

 

7 確認内容を添付ファイルで添付
 することはありません。

 

8 Apple ID アカウントページのリンク
 にカーソルを重ね
ると表示される URL
 は「https://appleid.apple.com/。

 

           ↓ 本物は「登録名」が記載されています

 

9 必ずメール本文に、Apple ID 及び
 「請求先住所」として登録している
 「本名(フルネーム)」が記載されます

 

 

              ↓ニセは「お客様各位」となっています

 

10 (Apple ID はメールアドレスなので、
 偽メールに
記載されていても不思議では
 ありませんが、
「本名(フルネーム)」
 が記載されていない場合は、
偽メール確定)

 

 

 

 

 

やっぱり、詐欺メールだよね

ということですので
「no-reply@accounts.google.com」
からきたメールは、詐欺メールと認定。

 

そう考えてみますと、件名の「ご利用の Apple ID の
パスワードがリセットされました。」に、偽物の方は
【警報】 がついていたのも、ヘンといえばヘン。

 

本当に私がパスワードのリセットをすることも
あり得るのに、敢えて【警報】などとつけるのは、
リセットしていないことを知っているからこそで
あり、不安を煽っているとも考えられますしね。

 

本物のApple  サポートからのメールには単に
「リセットされました」というお知らせのみです。

 

 

 

 

 

「グーグル」が「Appleサポート」を名乗る?

ただ、私があえてこれを記事にしたのは、
「no-reply@accounts.google.com」の
検索結果の上位1位、2位が、

 

「これは間違いなくgoogleからのもの」と断言して
いるので、詐欺メールではないと勘違いしてしまう
人もいるのではないか、という老婆心からです。

 

もし今回のメールが、正式にグーグルからのもので
グーグルがApple IDに関する不正な変更等を察知し
ユーザーに教えてくれたのだとしたら、

 

なぜ、グーグルからのお知らせとしてではなく
「Apple  サポート」を名乗るのかが大いに疑問。

 

 

 

 

 

「Apple」でも「Google」からでもない

ですから、
「『Apple  サポート』としては正しくないけど、
『no-reply@accounts.google.com 』 は正式なもの
なので、グーグルからきたものに間違いない」
というのも間違いです。

 

そうでないと、グーグルが詐欺メールを送った、
ということになってしまいますよね?

 

現時点では、私は今回の詐欺メールは
「Apple」からでも「Google」から
きたものでもないと思っています

 

 

 

 

 

詐欺メールにはくれぐれも御注意を!

そのあたりのちょっとややこしいことを整理して
「やっぱり、これは詐欺メールだよ!」
とお伝えしたく思い、この記事を書きました。

 

お互い注意しましょうね。

 

「 Apple  サポート」からと騙る偽メール
コレクションをこちらにまとめてみました
ので、よろしければご覧くださいね。
      ↓
「Apple  サポート   偽メールコレクション」

 

 

この絵は、徳川家光の描いた「兎図」の一部
ウソみたいでしょ?、でも「ホンモノ」です!

 

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柿右衛門の「本物」と「ニセモノ」 「本物」「ニセモノ」20

「あぷりのお茶会 赤坂・麻布・六本木」へようこそ!

 

 

15代・柿右衛門「杜鵑草文(ほととぎすもん)皿」
こちらは本物です

 

 

柿右衛門のニセモノ

日本の焼物の中で高い評価を受けている柿右衛門。
有名な作品の宿命であるとはいえ
柿右衛門にもやはり贋作が多くあるそうです。
「柿右衛門のサイト」にもこんな注意書きが。

 

「贋作のご注意

 大変残念なことですが、
 このところ、柿右衛門の濁手作品および製品等
 の模倣品」が市場に数多く出回っております。
 ご購入の際は、十分、お気を付けくださいませ。」

 

以前、このブログで、まるで冗談としか思えない
ような「柿右衛門の猫」というニセモノを
ご覧いただいたことがありましたね。

 

このような招き猫風のものや、

 

(写真、上下とも/「偽物古伊万里」)

 

 

やはり同じポーズをしているこちらとか。

 

 

 

まあ、これは如何にもニセモノニセモノ
していますので、逆にあまり問題がない
ともいえますが。

 

 

 

本物とニセモノを同時に展示

しかし、これほどニセモノ然としたものではなく
したり顔のニセモノがたくさんあるようです。

 

著名な作家や窯の作品に似せた類似品の横行に
頭を悩ませる焼物の里、佐賀県で消費者に注意を
うながすための展示会が行われたそうです。
*     (2008年2月18日「朝日新聞」)

 

 

右の徳利だけが本物(写真/「asahi.com」)

 

 

佐賀県天神にある公共施設アバンセで
行われた「偽ブラント品・海賊版撲滅展」。
14代・柿右衛門の徳利と猪口のセットの「本物」
と「ニセモノ」を並べて展示したそうです。

 

同じ絵柄の3つの徳利と猪口がありますが
一番右のものが本物で、左と真ん中の徳利は
手書きではなく印刷で絵付けがされたものだとか。

 

写真ではよくわかりませんが。
色が何となくくすんで見えることに加え
全体に肉厚なのが特徴ということです。

 

 

13代・柿右衛門「錦梅鳥文香爐」
こちらは「濁手」でかつ本物です

 

 

 

「濁手」であるか否かは真贋とは別

「柿右衛門」といえば「濁手」ということが
有名なため、濁手でないものはニセモノという
方がいらっしゃいますが、これは間違いです。

 

全体数から見ると濁手でないものの方が多いので
濁手でないからといってニセモノとはいえません。

 

また柿右衛門の初期は、中国景徳鎮のものを
参考にしたため、中国風の模様も多いようですが
だからといって「中国風の絵でないと柿右衛門
ではない」というのも、もちろん間違いです。

 

 

 

サイン

手がかりの一つとして裏に書かれたサインがあります。
柿右衛門のサインは12代が途中から使い始めたもので
それ以前は「福」と書かれていたものが多いということ。

 

 

12代・柿右衛門のサインはこちら。

12代のサイン(写真/サインは3つとも
「ともさんの焼き物・骨董紀行」)

 

 

13代の柿右衛門はといいますと、

13代・柿右衛門のサイン

 

 

そして14代・柿右衛門。

14代・柿右衛門のサイン

 

 

初めて見るとちょっと似ていて
わかりにくいですが、よ〜く見ると
違いがわかってくるような気も……。

 

 

 

角鉢の角の作りが甘い

また、八角鉢などの角の部分がピシッと
しておらず、にぶくぼわ〜っとしています。

 

上の写真がニセモノで
下が本物です。

 

 

上がニセモノ、下が本物(写真/「偽物物古伊万里」)

 

 

 

釉薬がシワ状になっている

写真のように釉薬がボコボコとして
いて、滑らかでないものもニセモノ。

 

 

(写真/「偽物古伊万里」)

 

 

 

柿右衛門人形

冒頭にニセモノの「柿右衛門の猫」
を挙げましたが、柿右衛門には「人形」
という人の姿の作品もあります。

 

こちらの4つの柿右衛門人形のうち
1つだけが本物ですがおわかかりでしょうか?

 

 

この中で1つだけが本物の柿右衛門人形
(写真は4枚とも/「偽物古伊万里」)

 

 

①は、こういう方っていますよねと思わ
せる顔立ちで、巧拙とは別に何となく
リアリティを感じますが、答えは「③」番です。

 

お人形は意外にわかりやすいかもしれません。
難しい専門的な知識がなくても、美しいか否かで
本物とニセモノがすぐにわかりますからね。

 

私のような素人はつい顔を見てしまいますが
柿右衛門人形のすごさは「手の表情」なのだとか。

 

繊細な手の表情は、ニセモノでは絶対に真似が
できず、「偽物古伊万里」のサイトによりますと
「人間の手と孫の手ぐらい違う」ということです。

 

 

15代・酒井田柿右衛門 「濁手 松文 水指」
本物です

 

 

手はあまりよく見えないのですが
確かにお顔は全然違います。
本物の柿右衛門人形だけは、見れば見るほど
美しく上品さが漂っています。

 

柿右衛門人形だけではなく、他のあらゆるもの
の真贋もわかるようになりたいですね。

 

ただ最近はニセモノもかなり進化して
いるということですので、私たちも
目を鍛えなくてはいけないようです。

 

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「フェデックス( FedEx)」からと騙る詐欺メール 「本物」「ニセモノ」19

「あぷりのお茶会 赤坂・麻布・六本木」へようこそ!

 

 

 

今度は「フェデックス( Fed Ex)」から

久しぶりに詐欺メールが来ました。
今までの詐欺メールは一目で詐欺とわかるもの
でしたので余裕でしたが、正直に告白しますと
今回はちょっと迷ってしまいました。

 

以前の詐欺メールは、聞いたことのない宅配業者が
夜の9時過ぎに「これから荷物を届けにいきます」
という不自然な内容だったり、

 

銀行から「口座に関して云々」というメールがきた
ものの、その銀行に私の口座がないばかりか、
お店に足を踏み入れたことすらなかったので
即詐欺メール認定だったのですが。

 

 

 

 

 

ファイルを開いて確認

ところが今回の差出人と称するのは
「フェデックス( FedEx)」という
国際宅急便のサービスをしている会社です。

 

フェデックスは、ローゼンタール〈魔笛〉専門店の
「アプリ」で海外から食器を取り寄せる時に使用する
ことが多い会社なので、すぐに詐欺メールとは
断定できずに、ちょっと考え込んでしまったのです。

 

メールには、ファイルが1つ添付されていて
次のような文章が書かれていていました。

 

 

 

 

1通目の詐欺メール

  〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
  Hello,

  Your immediate attention required: our delivery
  agent wasn’t
  able to locate  your delivery address.
  Please, find delivery confirmation in the
  attachment enclosed.
  Thank you for using FedEx.
  Lasonya Tanenbaum
   - FedEx International Manager

  〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 

これを見て思わず、添付されているファイルを開けてみた
くなったのですが、ファイルを開くだけでウイルスに感染
するという情報もありますので、ここはがまん、がまん。

 

この時期、ローゼンタールの〈魔笛〉が届く予定が
なかったことが幸いでしたが、時には予定より遅れて
着くこともありますので、もしや、と思ったりもして。

 

またフェデックスといっても、必ずしもローゼンタール
〈魔笛〉の食器と限ったものではなく、お友達から
かもしれないのですが、実は、開いた瞬間から
ちょっと変だなぁと感じてはしていました。

 

 

 

 

 

怪しいと思った根拠

1 荷物の差出人が、どこの国の誰なのかが
 記されていない
ことです。
 それはファイルに書いてあるということで
 ファイルを開かせようとする作戦なのでしょう。

 

2 と同時に、メール自体の差出人の連絡先が
 記載されていない
こと。
 「フェデックス」ということはわかりますが、普通は
 ファイルの方ではなく、メール自体に電話番号などの
 連絡先が書いてあるのではないかという気がします。

 

3 そして何より、このメールが
 「CC」扱いで送られてきたことです。
 私以外に3つのアドレスが記されていました。
 荷物の受け取り先の住所が正確でなかったりして、
 荷物が届かないことはよくあるのかもしれません。

 

 東京都、あるいは港区全体であれば、
 たくさんの荷物を扱っているフェデックスのこと
 です、確かに4つぐらい住所が正確でなかったり
 転居して届かないこともあり得ます。

 

 でも例えそうであっても「CC」は使わないでしょう。
 送り手は一斉に出すことができても、受け取った側
(私)が他の人のメールアドレスを知ることができ
   ない「BCC」を使うのが普通ではないかと思います。

 

 

 

 

 

「CC」と「BCC」

「  CC」とは
 複数の人に同時に送信することができる機能で
 受け取った側は、自分以外に誰に送られたかは
 「 CC」にメールアドレスが記載されているのでわかる
 返信時は、普通はこのまま全員に送信する
  〜〜〜メールアドレスを知っている人同士に送る

 

「 B CC」とは
 複数の人に同時送信することができるが
 受けた側は、自分以外に誰に送られたかはわからない
 「 CC」がついていた場合に、そのまま返信して
 しまうと自分のメールアトレスが、送られた
 人全員にわかってしまう
  〜〜〜面識のない人たちに送信する時は
     個人情報の保護のために「BCC」を使う

 

 

 

 

 

数日後に再び

以上の理由から、ファイルを開くことはしませんでしたが
ちょっと危なかったというのが正直なところです。
数日後に、駄目押しのようにもう一通、来ていましたよ。

 

2通目の詐欺メール

 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
 Hello,

 We’ve tried to deliver your package today,
 but the 1st try wasn’t  successful.
 Kindly ask you to review more details in
    the file enclosed.
 Many thank for choosing our service.
 Soila Hegstad – FedEx Logistics Control

 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 

 

 

 

なんと3通目も

2通目から1週間ほどして、3通目も来ました。
2通目の時は「また詐欺メールが……」と呆れて
いたのですが、3通目が来た時は、実はちょっと
グラっとしてしまいました。

 

詐欺メールだと思っていたけど、「もしかしたら
本当なのかも」な〜んて思ったりしちゃったのですよ、
ぐふふふ、恥ずかしいことに。

 

 

3通目の詐欺メール

* 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
 Hello,

 FedEx courier wasn’t able to contact you regarding
 your parcel delivery.
 In the document you can find the important
 details about your FedEx  package.
 Thank you.
 Camala Tredwell  FedEx International Manager

* 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 

 

 

このような詐欺メールは、全然縁のないものではなく
かといってかなり頻繁に使用しているものでもなくて
時々使っている程度のものが一番危ない、
と今回改めて気づいた次第です。

 

フェデックスのサイトには「オンライン詐欺に
ご注意ください」というページもあるのですが
「被害にあわないために」という部分は英語なので
私のように英語ができない人にはわかりません。

 

今回の詐欺メールは、少々稚拙でしたから大丈夫
だったものの、詐欺メールもだんだん進化してます
から、もっと巧妙になったらりますね。
いくらだって上手に作れますから。

 

そういえば、前に銀行から来た詐欺メールには
「お客様」と書くべきところが「貴様」になっていた
ので、すぐに気づきましたが、

 

詐欺メールも笑いを
提供してくれる程度にとどまってほしいものです。
くれぐれも、気をおつけになってくださいね。

 

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