「ラタトゥイユ」と「カポナータ」の違い ラタトゥイユ「ピエール・ガニョール パン・エ・ガトー」 

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151220ratatouille

 

 

パンなのにラタトゥイユ?

ちょっと前のことなのですが、ANAインターコンチネンタルホテル東京の
2階にある「ピエールガニョール パン・ヱ・ガトー」で冒頭の写真の
パンを買おうとした時に、表示されていた文字に驚きました。

 

そこには「ラタトゥイユ」と書かれていたからです。
パンなのに「ラタトゥイユなの?」と。

 

そういえば以前ここで「穀物バン」と書いてあったのを
「動物パン」と読んでしまった私は、「何の動物ですか?」と聞いて
「穀物バンです」と少々冷たく言われたことがありましたっけ……。

 

 

「ピエールガニョール パン・ヱ・ガトー」の
「動物パン」ではなくて「穀物パン」

 

 

こちらがその「ピエールガニョール  パン・ヱ・ガトー」の穀物パン。
「動物パン」だと思っていた時は、カタツムリにも似ているし
下を向いているハトのようにも見えるし……、なんて思ったりして。

 

そんな悲しい過去(?)がありましたので、もう一度
よく見てみたのですが、やっぱり「ラタトゥイユ」です。
四角いパンの中にラタトゥイユが入っているとのことでした。

 

半分に切ったところがこの写真です。
コロコロの四角いふわふわパンの中に
ラタトゥイユが結構みっしりと詰まっています。

 

 

151219ratatouille「ピエールガニョール パン・ヱ・ガトー」の
パン「ラタトゥイユ」を半分に切ったところ

 

 

ラタトゥイユとはちょっと関係ありませんが、バターがたくさん含まれた
美味しそうな「ピエールガニョール  パン・ヱ・ガトー」のパン生地
という感じが、この写真でもおわかりいただけるかもしれませんね。

 

 

 

お料理の「ラタトゥイユ」

今日の「ピエールガニョール  パン・エ・ガトー」の「ラタトゥイユ」
ではなく、お料理の「ラタトゥイユ」あるいは「ラタトゥユ」というのは
フランス南部プロヴァンス地方のお料理「ratatouille」を指しています。

 

ニースの郷土料理で、夏野菜を煮込んだものですので、私の中では
「ラタトゥイユ」は夏のお料理というイメージがあったのですが
「ピエールガニョール  パン・エ・ガトー」で見たのは年末の真冬。

 

「ラタトゥイユ」の語源は、「Rata(軍隊のスラングでごった煮)」
「かき混ぜる」という意味の「Touille」という言葉だそうで
書籍に最初に登場したのは1778年といわれています。

 

 

フランスのプロヴァンス地方
ニース名物のお料理「ラタトゥイユ」

 

 

軍隊のスラングでごった煮を意味する「Rata」がついていることからも
察せられるように、元は軍隊や刑務所で出されるお料理だったそう。

 

日本語でも刑務所で出される食事を指して「臭い飯」
などという言葉もありますが、「ラタトゥイユ」もそのような
あまり褒め言葉とはいえない感じで使われることもあるとか。

 

ですから決して高級料理を意味する言葉というわけではないようですが
新鮮な材料と腕自慢のシェフの手にかかった「ラタトゥイユ」がニース
の名物ともいわれる美味しいお料理に変身すること間違いありません。

 

 

              ズッキーニ

 

 

 

しっかり炒めるのが、美味しさの秘密?

「ラタトゥイユ」の作り方を簡単にいってしまいますと
夏野菜(ナス、スッキーニ、ピーマン、パプリカ、タマネギ、ニンジン)
をニンニクとオリーブオイルで炒めて、白ワイン、ローリエ、ドライ
オレガノなどを加えてトマトで煮込んだもの。

 

ベーコンなどを加えることもありますが
味付けの基本は塩とコショウです。
「ラタトゥイユ」について料理研究家の脇雅世さんは、

 

「ラタトゥイユは『野菜のトマト煮込み』ではないんです!
野菜をていねいにしっかり炒めてから煮ることで
どの野菜も「主役」の味に仕上がりますよ」とおっしゃっています。

 

確かに私も以前作った時は、この「野菜をていねいにしっかり炒め」て
が充分ではなく、ちょっとぼやけた味に仕上がってた経験があります。
「ラタトゥイユ」はしっかり炒めることがポイントのようですね。

 

 

イタリアのシチリア島および
ナポリの伝統料理「カポナータ」

 

 

ところで上の写真ですが、ちょっと「ラタトゥイユ」に似ていますね?
夏野菜をトマトで煮込んだもので「カポナータ」という
イタリアのシチリア島、およびナポリの伝統的なお料理です。

 

「カプナータ(Capunata)」あるいは「カプナティーナ(Capunatina)」
と呼ばれるシチリアおよびナポリの伝統料理ですが、イタリア全土でも
有名なもので、スペインのカタルーニャ地方からきたということです。

 

「カポナータ」という言葉は、すぐにお料理を提供することが
できる「居酒屋」を意味するラテン語の「カウボーナ」
から来ているといいます。

 

 

「カポナータ」に使うシチリア名産のナス
(写真/クサマヒサコの野菜ノート」)

 

 

 

「ラタトゥイユ」と「カポナータ」の違い

 
        ラタトゥイユ         カポナータ
  * _________________________________________________

 国       フランス          イタリア
      プロバンス地方、ニース   シチリア島、およびナポリ

 

メイン野菜  (どちらかといえば)     (シチリア名産の)
         ズッキーニ           ナス

 

調理法    炒めてから煮込む     ナスを揚げてから煮込む

 

味付け   基本的には塩コショウ     甘酢煮(酢と砂糖)

 

 

なお南イタリアでは「チャンボッタ(Ciambotta)」という、やはり
夏野菜の炒め煮があるそうですが、こちらは野菜の種類が異なる他、
最も違う点は甘酸っぱい味付けにしない、甘酢煮でないことだそうです。

 

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ミョウガタケ「ビックリ屋」麻布十番

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「ミョウガタケ」はミョウガの親 

麻布十番のびっくり屋で「ミョウガタケ」を買いました。
見た瞬間、最初に思ったのは葉付き新ショウガの茎の部分
なのかな?

 

と思ったのですが、違いますよね。
かんじんのショウガがついていませんし。

 

お店の人が「ミョウガタケ」という名前を教えてくれました。
「ミョウガタケ」という名前は初めて聞いたような気がします。

 

 

140808shouga              新ショウガ

 

 

なにやらわかったようなわからないような気がしたので
調べてみましたら、「ミョウガタケ」というのは
いわゆるミョウガの親に当たるものだそう。

 

次の写真のミョウガも以前、麻布十番の「びっくり屋」で
買ったものですが、ミョウガは花のつぼみのようなもので
「花ミョウガ」ともいわれています。

 

 

blog_import_515366f3a4fb7     こちらは「ミョウガタケ」の子どものミョウガ

 

 

それに対して今日の「ミョウガタケ」は
地下に地下茎を伸ばして広がります。

 

地上に出ている部分は葉がついてまるで茎のように
見えますがこれは茎ではなく、偽茎と呼ばれるもの。

 

 

 

ショウガ科ショウガ属

確かに「ショウガ」と「ミョウガ」は名前も
似ていますし、こうして見てみると色も似ていますね。
もちろん「ミョウガ」はショウガ科のショウガ属の野菜。

 

この「ミョウガタケ」は、次の写真のような芽が出てきます。
「ミョウガタケ」の芽の根元には、モミガラを積み上げるようにして
日の光が当たらないようにしているのですが、おわかりでしょうか?

 

 

OLYMPUS DIGITAL CAMERA      ミョウガタケの芽(写真/「JAみなみ信州」)

 

 

白い部分を多く育てるためだなのだとか。
ホワイトアスパラガスみたいですね。

 

信州の下伊那地方では、白くした「ミョウガタケ」も
みどり色の「ミョウガタケ」も両方食するということで
これもまた、アスパラガスと同様。

 

 

130702howaitoasuparagasupot  こちらはどこで買ったか忘れてしまったホワイトアスパラガス

 

 

 

栽培に手間がかかる「ミョウガタケ」

先ほどのモミガラを被せた写真を御覧になってもおわかりのように
「ミョウガタケ」の栽培はとても手間がかかるそうです。

 

露地栽培で根株を大きくしてから室に植えかえをして
収穫までに1年半もかかるといいます。

 

また、写真でおわかりのように「ミョウガタケ」の色は
全くの白ではなく、ほんのりと紅色がついていますね。

 

この色を付けるには、一時的に2回ほど日の光を当てますが
それでも色がつかないものもあるそうで、
そのようなものは価値が下がってしまうということです。

 

 

140921asuparagasugoya   東京ミッドタウンのプレッセプレミアムで買ったアスパラガス

 

 

 

「見た目」にこだわり過ぎでは?

うっすらと赤く色がついた「ミョウガタケ」は
白いものとは味が違って、一層おいしいものなのでしょうか?
そうであるならば、それなりに納得もできます。

 

ですが、もしそれが単に見た目だけのことであるならば
少々違和感を覚えるというのが正直なところ。

 

私は、日本の果物や野菜は「きれい過ぎる」
のではないかと常々思っているからです。

 

 

130702howaitoasupara            ホワイトアスパラガス

 

 

きれいであって別に文句はないのですが「きれい」であるために
農薬を使ったり、また必要以上に手をかけるというのは
私自身はあまり望まないのですが、皆さんはいかがでしょうか。

 

優先順位が違うといったらいいのでしょうか、そこにあまり
重きを置き過ぎるのは違うような気がします。

 

果物や野菜は、床の間に飾るものほど
きれいでなくてもいいのではないかなぁ。
かたちが整っていなくても、虫が少し食べちゃっていてもね。

 

 

130702howaitoasuparagasu           ホワイトアスパラガス

 

 

 

それにしては低価格でした

「ミョウガタケ」の収穫は、室の中に中腰の姿勢で入り膝をついて
刈り取らなければならない等、体に負担がかかる作業だそうです。

 

と聞きますと、本当に感謝して頂かなくてはという気がします。
はっきりと覚えてはいないのですが、この「ミョウガタケ」
お値段はかなり安かったような気がするのですが……。

 

どんなお仕事でも大変なことにかわりはありませんが
作物を育てることは時間もかかり天候に左右され
不作ということも充分起こりえることです。

 

あるいは逆に、あり余るほどの収穫で廃棄処分をするという
言葉を失うような、無惨なニュースを聞くこともあります。
農作物を育てるということは、本当に大変なことですね。

 

 

140409myougadake-376x299             ミョウガタケ

 

 

 

 「ミョウガタケ」を栽培しているのは日本だけ

「ミョウガタケ」は東南アジアが原産とされていて
本州から沖縄までの日本各地に自生しているそうです。
なんと野菜として栽培しているのは日本だけだそう。

 

また日本でも全国で作っているわけではなく
一番有名なのが宮城県、それから京都、群馬というように
ごく限られた場所で栽培されるのみのようです。

 

高知県では「ミョウガタケ」をハウス栽培で作っているので
一年を通して手に入れることができますが、通常ですと
6月から10月位が旬。

 

夏にとれるものは「夏ミョウガ」、秋のものは「秋ミョウガ」
と呼ばれて親しまれていますが、あえて言えば
「秋ミョウガ」の方がふっくら大きめのよう。

 

ミョウガに比べますと水分が多く、繊維が少ないのが特徴。
香りも「ミョウガタケ」のほうがソフトです。

 

 

140409myougadakeendou

 

 

 

「ミョウガタケ」は既に3世紀にはあった!

「ミョウガタケ」のように、香りとさっぱりした歯触りを
楽しむものは、あまり栄養分などということとは結びつかない
ような気がしていたのですが、そうでもないよう。

 

ミョウガや「ミョウガタケ」の独特な香りは
アルファピネンという精油成分によるものだそうです。

 

これは、発汗、呼吸、血液などの循環に
働きかける作用をするということ。

 

生理痛、生理不順、あるいは更年期障害等にも効果を発揮
するというように、ただおいしいだけではなかったのですね。

 

また「ミョウガタケ」の日本での歴史は古いようで、3世紀に
書かれた「魏志倭人伝」にはすでに登場しているということです。

 

そんなに長く日本の地で生息してきたおいしい「ミョウガタケ」を
作ってくれた方の御苦労を感謝しながらおいしく頂きました。
御馳走さま〜!

 

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「ピーマン」と「パプリカ」の違い

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151029piman           赤くなった「ピーマン」

 

 

どこが違うの?

前回は我が家で収穫した「ピーマン」を御覧いただきましたが
たった1つしか収穫できなかった「ピーマン」を見ていて思いました。
「ピーマン」と「パプリカ」ってどこが違うのかなぁと。

 

大きさが違うだけとも思えませんし。
大きさ以外は、両者はかなり似ていますよね。

 

原産地は「ピーマン」が南アメリカで
「パプリカ」はハンガリーです。

 

 

120805papurika            大きな赤い「パプリカ」

 

 

 

日本に入ってきた時期

「ピーマン」は明治の初期ですが、実際に日本人が
多く食するようになったのは戦後の1950年代以降です。

 

一方。「パプリカ」が輸入解禁になったのは1993年といいますから
「ピーマン」よりかなり遅く日本に入ってきたのですね。
オランダやメキシコ、韓国などから輸入しています。

 

 

rosenthalpapurika       シシトウガラシみたいな「ミニパプリカ」

 

 

 

栄養価

こちらは「パプリカ」に軍配が上がるようです。
ビタミンCやビタミンAは「ピーマン」の約2倍、ビタミンEでは約5倍。
カロテンはなんと約7倍含まれます。

 

とはいえ、「ピーマン」もビタミンCを多く含んでいますし
なにより「ピーマン」「パプリカ」は共に加熱しても
ビタミンCが壊れにくいという優れものでもあります。

 

これはビタミン様物質の一種であるビタミンPが含まれているためで
これにより加熱調理をしてもビタミンCが失われにくくなるのです。

 

栄養面では「パプリカ」優勢という感じですが「ピーマン」の
独特の香りに含まれているヒラジンという成分は、血栓を
ふせいでさらさらな血液にしてくれる効果があります。

 

その結果、血圧を下げたり、脳梗塞や
心筋梗塞の改善にも効果を発揮するそう。

 

 

rosenthalmpapurika131225    「ミニパプリカ」緑が色づいたものがボールの中の黄色

 

 

 

緑色より色づいた方が栄養価が高い

また「ピーマン」「パプリカ」共に、緑色のものより
赤や黄色と色づいたものの方が栄養価が高いそうです。

 

赤く熟するまでに日にちがかりますが、その間に
甘みや栄養価が増し、カロテンが多くなります。

 

熟すにつれ赤くなっていくものはカロチノイドの一種、
カプサイシンが増えるからです。

 

カプサイシンは高い抗酸化作用があり
生活習慣病の予防も期待できます。

 

 

150528pimanhana
           「ピーマン」の白い花

 

 

 

「ピーマン」はフランス語、スペイン語から

まず名前の「ピーマン」はフランス語、あるいはスペイン語から
きているということは前回、御紹介しました。

 

「ピーマン」の英語名は「Green pepper」、「Red pepper」、
「Yellow pepper」というように「pepper」、つまりトウガラシです。

 

トウガラシの辛みを少なく改良したものが「ピーマン」。
日本に入ってきた当初は、「ピーマン」を「甘とうがらし」とも
呼んでいたことからもわかります。

 

 

150924pimanhana          赤くなる前の緑の「ピーマン」

 

 

 

「パプリカ」はハンガリー語

一方、「パプリカ(Paprika)」という名前も英語ではなく
原産国であるハンガリー語です。
かつてハンガリーでは国を挙げて「パプリカ」栽培に取り組んでいた程。

 

それでは「パプリカ」は英語で何というかといいますと
英国では「red pepper」や「green pepper」、
米国では「bell pepper」とも、「red pepper」「green pepper」とも。

 

?、?……
「ピーマン」を英語でいうと「green pepper」でしたよね?

 

そうなんですよ、英語ですと「パプリカ」も「ピーマン」も
おまけに「シシトウガラシ」までもぜ〜んぶ「 pepper」だそうです。

 

 

        ピーマン          パプリカ
_______________________________
原産地      南アフリカ         ハンガリー
_______________________________
日本へは   明治初期(特に1950年代から)     1993年
_______________________________
栄養価  血栓を防ぐヒラジン  ビタミンA.C.E共にピーマンより多い
_______________________________
日本名は  フランス語、スペイン語     ハンガリー語
_______________________________
英語では(詳しくいいますと色々ですが、おおざっぱに言って)
⁂    ピーマン、パプリカ、シシトウガラシは全て「pepper」

 

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