日本のサクランボが高価な理由 「佐藤錦」

「あぷりのお茶会 赤坂・麻布・六本木」へようこそ!

 

 

 

お手頃なアメリカンチェリー

以前「あぷりのお茶会」でアメリカンチェリー
(ビング)
を御覧に入れたことがありましたね。

 

ちなみに、「アメリカンチェリー」と
いう言葉は和製英語だそうで、正しくは
「ビングチェリー」というのだそう。

 

そのビングチェリーでも、もちろん高価な
ものもありますが、普通にあるものでは
日本のサクランボより断然、手に入り
やすいお値段ですね。

 

 

アメリカンチェリー(ビングチェリー)

 

 

 

一方、日本のサクランボは

日本のサクランボといいますと、私は
「サトウニシキ」と「ナポレオン」と
いう名前しか思い浮かばないのですが
他にもたくさんの種類があるそうです。

 

「高砂(たかさご)」「紅秀峰」「大将錦」等々。
しかし、それらは一様にそこそこのお値段なの
ですがその理由が今回、初めてわかりました。

 

サクランボの栽培自体がとても大変な
ことに加え、収穫時期がほんの2週間
と旬自体がとても短いこと。

 

 

130702sakurnbou佐藤錦

 

 

そのために果樹園では、午前3時に起床
してサクランボを収穫しているそうです。

 

また、サクランボ栽培が天候に大きく
左右されるということも理由の一つ。

 

質の良いサクランボを作ろうと思えば、量産が
できないほど手がかかってしまうといいます。
また、日保ちが極端に短いことなどもあげられます。

 

 

130702sakuranbo佐藤錦

 

 

 


朝、収穫したものはその日のうちに出荷

この日持ちに関しては、朝に収穫したサク
ランボを、その日のうちに選別して
出荷するのが基本だそう。(山形まめ印屋)

 

出荷作業は、宅急便会社と契約をして
深夜にまでも及ぶこともあるとか。

 

その後、買い手に発送メールが届き
サクランボが届いた翌日のみが、サクランボ
の品質保証の期間となるという短さ。

 

 

佐藤錦

 

 

その日のうちに食せないサクランボは
冷蔵保存の必要があります。

 

サクランボがついた翌日に、プレゼントとして
ということ品質上できませんので、その場合は
最初から相手方に直送することを勧めています。

 

 

ということは、同じようなサクランボでも
アメリカンチェリー(ビングチェリー)と
はかなり違うということですね。

 

 

アメリカンチェリー(ビングチェリー)

 

 

アメリカンチェリーは輸送時間を
考えただけでも、日本のサクランボの
品質保証期間の短さとは異なることが歴然。

 

そういえば、アメリカンチェリーは
皮が硬くしっかりしているので
輸送に耐えられると以前書きましたね。

 

 

 

枝の高い太陽に近い所になる赤いサクランボ

これを摘み取るのは、この道10年というベテランの人。
単に「もぎとればいい」というものではないそうです。
軸への力加減を気をつけて一粒一粒、と摘むそう。

 

 

 

 

また、品質の良いサクランボは
気温が上がる前の朝に摘み取るのが理想です。

 

午前8時頃に摘み取りが終わると、次はサクランボ
の粒の大きさ、品質の選別をして箱詰めをします。

 

高級果物屋さんで見かけるサクランボの「手詰め」、
あの見事な美しい手詰めが出来るようになるには
5年から10年の月日が必要だそうですよ。

 

 

佐藤錦

 

 

あまりの美しさにため息が出ます。
本当に、宝石のように美しいですね。

 

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「デコポン」と「伊予かん」

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両親は一緒 

3日前に「不知火みかん」を御紹介した時に
「不知火みかん」とい「デコポン」とは
同じものだとお話ししましたね、

 

「熊本県果実農業協同組合連合(熊本果実連)」
から出荷された製品は「デコポン」と呼ばれて
農家が直接販売したものは「不知火みかん」
となる、と。

 

そうなんだ、と思いながらもちょっと変な気も
していたのですが、今回わかりました。
やはり、違いはあったようです。

 

 

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「デコポン」という名称で出荷できるものは
「糖度13度以上、クエン酸1パーセント以下」等
の一定の基準を満たした「不知火みかん」
ということでした。

 

 

 

「デコポン」の別名?

また「デコポン」と同じ品質ものであっても
栽培している場所により「デコポン」以外の
名称もあるようです。

 

例えば、静岡では「フジポン」という名前です。
(話はそれますが、「シズポン」ではなく、
やはり「フジポン」なんですね)

 

それでは広島は「ヒロポン」かと思いきや
そうではなく「キヨポン」というのだそうな。
これは「清見」から来ているのでしょうか?

 

徳島では「ポン」を最初につけちゃって
「ポンダリン」。
「マンダリン」っぽい名前です。

 

愛媛では、これは順当に「ヒメポン」
ですが、愛媛といえばこれはもう
「伊予かん」ですよね(と、強引な展開)。

 

 

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 「伊予みかん」 → 「伊予かん」

以前「あぷりのお茶会」で、夏みかんの干菓子
「あおぎり」
を御紹介した時に、夏みかんを
日本で最初に栽培したのは山口県の萩市
と書いたことがありました。

 

当時の地名である「穴門(あなと)」
にちなんで「穴門(あなと)みかん」
と呼ばれていたようです。

 

山口県から、愛媛県、和歌山県、静岡県
へと栽培は広がってゆき、松山市周辺で
生産されたものを「伊予みかん」という
名で出荷するようになりました。

 

ところが、愛媛県産の温州みかんと
混同されることもあり、昭和5年に
「伊予かん」という名称が決まります。

 

 

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ただこの「伊予かん」、偶然に発見されたもの
で、両親は何みかんなのかはわかっていないそう。
そういえば、山口県萩市で発見された
夏みかんもそうでしたね。

 

現在の「伊予かん」の主な産地は
伊予の国である愛媛県。
全体の約9割を出荷しています。

 

2位が和歌山県で、3位は佐賀県、
そして4位が山口県ということだそうですよ。
(2010年度 農林水産省
「特産果樹生産動態調査」より)

 

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「不知火(しらぬい)みかん」は「デコポン」と同じ?

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「しらぬい」みかんだぞぃ! 

「不知火」とはまた、柑橘類らしからぬ
名前だね、と思いながら買ってきました。

 

調べてみますと、熊本県宇城市不知火町
が発祥の地といわれそれで「不知火」
ということらしいです。

 

最初「不知火」は「しらぬい」
と書くのだと思ったのですが、
「しらぬひ」が本当のよう。

 

スーパーマーケットには「秋田産」と
書いてあったような気がするのですが、
私の勘違いだったようですね。
秋田県って「しらぬい」を
栽培しているのでしょうか?

 

 

「不知火(しらぬい)」

 

 

写真の形を御覧になるとおわかり
だと思いますが、「不知火」みかんは
「デコポン」のかたちに似ています。
上の部分が、ポチッと膨らんだ
独特のかたちがね。

 

 

 

「しらぬい」さんと「デコポン」さんの両親は同じ

と思ったら、それもそのはず、「デコポン」と
同じように、「清見」に「ポンカン」を
交配して作った柑橘類だそうです。

 

ということは、「デコポン」と
「不知火」は同じものだったのですね。

 

では、なぜ呼び方が2つ
あるのかといえば……。

 

「デコポン」と名称がついているもの
    ———熊本県果実連ブランド

 

「不知火」という名称がついているもの
    ーーー生産者直売のもの

 

という区別があるそうです。

 

熊本県の果実連を通すと「デコポン」で
生産者が直接売った場合は「不知火」
なんてちょっとヘンな気もしますが……。

 

形が似ているなぁ、と思って
いたら本当に同じものでした。

 

 

追記:やはり違いはありました
ので、こちらに書きました。
「『デコポン』と『伊予かん』」

 

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