ブルーチーズは青カビなのになぜ食べられるの? 3種の「キャステロ」ダニッシュブルー

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160503danishblue

 

 

カビは空気感染をする糸状の菌

今までいくつかの青カビチーズを
御紹介してきましたが、考えてみますと
青カビがおいしいなんて不思議ですね。

 

普通はカビの生えたものは口にしませんが
青カビチーズや白カビチーズは、どうして
食べても大丈夫なのでしょうか?

 

一言でいってしまうと、チーズに使われ
ているカビは無害なカビだから
食べても平気というわけです。

 

 

130506burutizuブルーチーズ(クリームロイヤル)「チェスコ」

 

 

まあカビという言葉の響き自体が、悪いとも
言えるのでしょうが、カビは目に見えない
ものの、空気中に存在している菌の一種です。

 

ただ絶対量が少ないため
カビによる被害は多くはありません。

 

カビはキノコ(子実体)にならない菌糸から
なる糸状菌の姿をしている菌類のことで
有害なものと無害なものがあります。
(キノコも、もちろん菌類ですね)

 

 

130618hurumudanberuフルム・ダンベール(fourme d’ambert)AOC

 

 

 

人間に役立つ菌類もいっぱいある

菌には、カビ毒(マイコトキシン、発ガン性物質)
を産生する菌ももありますし、毒にも薬にも
ならないものもある中で、人間に役立つ働きを
している菌がチーズに使用されています。

 

チーズ以外に、人体によい働きをするものを利用
している例としては、お酒やお醤油、味噌、
かつお節などたくさんの食品があります。

 

納豆やお漬け物も菌の発酵によるものですし
ヨーグルトなどの乳酸菌、ビフィズス菌といえば
これはもうかなり身近に感じられる菌ですね。

 

 

blog_import_5153655087c46ヨーグルトも菌類が働いてくれたもの

 

 

 

チーズに利用されるカビ

白カビ(ペニシリウム・カンディデゥム、
Penicillium Kandidumu)は酵素を分解し
その酵素がミルクに含まれるたんぱく質を
分解してアミノ酸にするという働きをします。

 

「世界三大ブルーチーズ」といえば「ロックフォール」、
「スティルトン」、「ゴルゴンゾーラ」を指しますが
「ロックフォール」と「スティルトン」には
(ペニシリウム・ロックフォルティ、
Penicilliumroqueforti)という青カビの一種が、

 

「ゴルゴンゾーラ」には(Penicillium glaucum)
が使われているそうです。
(ちなみに「glaucum」の読み方ですが、何度
聞いても、私にはカタカナ表記ができません。
あえて言えば「ゴーカン」でしょうか?
知っている人、教えて下さいね!)

 

 

130816gorugonzoraゴルゴンゾーラ(ピカンテ)1kg

 

 

この青カビは、脂肪を脂肪酸に分解する酵素を分泌し
それが青カビ特有の味わいや風味を生み出します。

 

ブルーチーズのピリッとした風味は塩分の塩辛さでは
なく、乳脂肪を分解して出来た脂肪酸によるもの。

 

ブリーチーズやカマンベールチーズにつけられた
カビは適当な水分を吸収して、チーズの熟成を
助ける働きをするだけではなく、カビが表面を
覆うことにより、人体に害をもたらす他のカビや
微生物の侵入を防ぐことにも役立っています。

 

 

130517presidentbrierosenthalカマンベール「プレジデント」

 

 

 

ペニシリンのお母さん(?)

青カビの、ペニシリウム・ロックフォルティ
という名前でもおわかりの通りに、これは
ペニシリンのもととなったカビです。

 

カビには、もともと他の種類のカビや雑菌を
寄せつけないような働きをもっていて、1つの
カビがたくさん集まって増えていくと、その他
の菌が増えるのを妨げる毒素を出します。
この毒素が、抗生物質のペニシリンの
発見のもととなったもの。

 

ここで青カビ、白カビといいましたが、両者は
同じペニシリン属で、ペニシリン属だけでも
600種類以上あるということですが、毒性が
ないのは、そのうちのごく一部だそうです。

 

ペニシリウム・ロックフォルティは、冷蔵庫の中の
ような冷暗所でもよく発生するカビですが、チーズを
冷蔵庫に入れていてカビがはえて一見、ブルーチーズ
のようになったとしても食べてはいけませんよ。

 

 

castellodanishblue「三角形」の「キャステロ」ダニッシュ・ブルー

 

 

 

小さめ乱切り?

今日の最初につけた写真は、日進ワールドデリカ
テッセンで買ったチーズで「キャステロ(CASTELLO)」
のダニッシュ・ブルー(Danish Blue)」です。

 

これまでキャステロのダニッシュ・ブルーは
「三角形のもの」、「つぶ状のも(ローゼンボルグ)」
を御紹介したことがありました。

 

今日のチーズは本当の呼び方がわかりません
ので、一応「小さめに切ったもの」とでも
言っておくことにしましょう。
容器はこんな感じ。

 

 

160503danishbluecastello上が今回、御紹介の「小さな乱切り」で
下が「つぶつぶ状(ローゼンボルグ)」

140203rozenborugudanaburu-300x247

 

 

以前、御紹介した「キャステロ」ダニッシュ・ブルー
の「つぶ状(ローゼンボルグ)」の容器と
見た感じは同じに見えますね?
ですが中身の形態は少々異なります。

 

小さいという点では同じですが、ローゼンボルグ
はつぶつぶ感がありますが、今日のものは
刃物で切ったような感じで、大きさがバラバラ。

 

あえて表面の違いをいえば「つぶ状
(ローゼンボルグ)」はボソボソで、今日の
「小さな乱切り」の方は、ツルツルしてる
といいましょうか。

 

 

160503danishblue上が「小さな乱切り(?)」で下が「つぶ状(ローゼンボルグ)」
140203enborugu

 

 

 

これ以外にはオイル漬けも

今回で「キャステロ」のダニッシュ・ブルーは
3種類を御紹介したことになりますね。

 

これ以外に「つぶ状(ローゼンボルグ)」の
オイル漬けも販売されているようですが
私はお店では見た記憶がないのですが。

 

 

blu_in_oil_image01「つぶ状(ローゼンボルグ)」のオイル漬け

 

 

試していないのでよくはわかりませんが
オイル漬けのブルーチーズは、ちょっと苦手です
のでお店で見かけても買わないかもしれません。

 

その他には、薄く切った状態でパッケージに
入れられているもの等もありますが、御紹介した
3種類の「キャステロ」のダニッシュ・ブルーの中では
「三角形」のものが一番美味しく感じられました。

 

今まで、「三角形」のものだけでも
一人で100個以上は消費していると思います
(ちっとも自慢になりませんが……)。

 

 

「三角形」の「キャステロ」ダニッシュ・ブルーの中身

 

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