「菊」 溜池山王駅(南北線)アート16

「あぷりのお茶会 赤坂・麻布・六本木」へようこそ!

 

140602kiku

 

 

「光琳菊(万寿菊)」

菊の花を単純に図案化した「万寿菊」と
よばれものですが、こんな感じの菊も
実際にありますよね。

 

 

kiku1(写真/「K’s  Bookshelf」)

 

 

溜池山王駅アートの菊は、実際にある菊の色
とは全く違う、渋い色でまとめてあります。

 

しかも単純に図案化をしてありますので
明らかに菊の葉っぱとわかる葉がついて
なければ、「ひょっとしたら、おまんじゅう?」
なんて思ってしまうかもしれませんね。

 

 

 

「菊」の和菓子、いろいろ

というわけで、菊のお菓子を御紹介しましょう。
これは「菊尽くし」という、菊の花だけで
12種類の生菓子を作って詰め合わせたもの。

 

 

kikunowagasi-241x299「菊尽くし」 富山県の「引網香月堂」

 

 

富山県高岡市にある「引網港月堂」さん
という和菓子屋さんのお菓子です。

 

「引網香月堂」と書いて
「ひきあみこうげつどう」と読むようです。

 

お客様のお母様の長寿を願っての創作和菓子
ですが、その方は、とてもお喜びになったとか……。

 

 

 

「菊」はいっぱい名前を持っている

また、こちらも菊のお菓子なのですが
銘は「百代草(ももよぐさ)」。

 

 

momoyogusa「百代草」 富山県の「引網香月堂」

 

 

御覧の通り、こちらのお菓子も菊ですが
「百代草」というのは菊の異称だそうです。

 

「百代草」以外にも菊の異称はたくさんあり
「齢草(よわいくさ)」、
「千代見草(ちよみくさ)」、
「霜見草(しもみくさ)」、
「契り草(ちぎりくさ)」
等々、みんな菊のこと。

 

この菊の花の花びらは、針の先で
一枚一枚切り出して作るそうです。

 

 

 

「鶴」は青野の方が美しいけど……

そしてこちらも同じお店のお菓子。
これは結納の時のお菓子だそうです。

 

 

e0122268_2259880結納のお菓子 富山県の「引網香月堂」」

 

 

左から、「菊」、「千代鶴」、「跳ね鯛」、
「万寿亀」、そしてまた「菊」。

 

「千代鶴」は、赤坂「青野」の「鶴」
の方が美しいかなぁ。

 

 

blog_import_515361877261d

赤坂「青野」の「鶴」「梅」「竹」

 

 

 

本当に「万寿菊」は「まんじゅう菊」だった!

とここでビックリしたことが。
今日の菊の花のようなデザインを
「万寿菊」と呼ぶのは知っていました。

 

これは「光琳菊(こうりんぎく)」
ともいいますね。

 

尾形光琳が、やや横に長い楕円の中央に
下弦の月のような細い弓形(下の図のような)、
あるいは小さい丸(今日の冒頭のもの)を
配して菊の花を表しているものをいいます。

 

こういうのね。

 

 

kourin_giku02光琳菊(イラスト/「夏貸文庫」)

 

 

そこに書いてあった解説に驚いたのです。
「丸い形が饅頭(まんじゅう)に似ている
ことから「饅頭菊」、縁起がよい漢字を当て
はめて「万寿菊(まんじゅぎく)」とも呼ぶと。

 

えっ、私、あっていたのではありませんか!
食いしん坊だから、菊の花がおまんじゅうに
見えてしまうのかと思っていたら、本当の
おまんじゅうから来ていたのですね。

 

スポンサードリンク