節分の大豆とピーナッツ、恵方巻

「あぷりのお茶会 赤坂・麻布・六本木」へようこそ!

 

 

 

立春の前の日が「節分」

明日、2月3日は節分、豆まきの日ですね。
といっても2月3日が節分というのは
1985年から2024年までのことで毎年、
2月3日が節分というわけでもなさそうです。

 

1984年までは4年に一度のうるう年に
2月4日だったり、2025年からはうるう年の翌年
は2月2日になったりと、何やら複雑なよう。

 

要は立春の前の日が節分で、その頃はかなり
寒い時期、邪気を払う、というのは病につけ
入られないように健康に充分注意して暮らし
ましょう、ということなのかもしれませんね。

 

 

 

 

 

大豆以外にピーナッツをまく所も

節分の行事といえば豆まきですね。
豆まきに使われるお豆は、大豆だとばかり
思っていたのですが、ところによっては
ピーナッツをまくところもあるのだそうです。

 

その発祥は北海道だとか。
雪の中でまいた後に、殻つきのピーナッツ
だと拾って食べることができるから、
というのがその理由だそうです。

 

いわれてみれば、確かに合理的ではありますね。
節分の豆まきが、大豆からピーナッツに
変わっていった時期は、全国落花生協会により
ますと、昭和30年代からだということです。

 

 

 

 

 

豆まきではなくチョコレートまき?!

また北海道では、ピーナッツ以外にチョコレート
などのお菓子をまくこともあるということです。

 

その理由はわかりませんが、雪の中でも
とけないからなのでしょうか?
こうなると、もう何でもいいという
気がしないでもありませんが。

 

北海道以外でピーナッツをまくのは、やはり雪の
多い東北、ぐっと離れて鹿児島、宮崎も
ピーナッツ派だそうですが、こちらは
ピーナッツの産地に近いからという理由です。

 

 

 

 

 

年齢プラス1の豆を食べる

こうしてまいた豆を、年の数より1つだけ多く食べると
病気にならないなどといい、小学生の頃はアッと
いうまに食べ終えてしまったものでしたが、今では
食べ終えることが困難なほど数が増えてしまい……。

 

ところで北海道などのように、大豆の代わりに
ピーナッツをまいた場合、年齢相当数の計算は
殻つきで数えるのか、殻をむいて数えるのか?
気になるところです。

 

ピーナッツって、一つの殻に
3つくらい普通に入っていますからね。

 

私は当然、殻を外して数えるのだろう
と思っていたのですが、正解はなんと
殻つきで数えるのだそうですよ。

 

となるとすごいですよね、ピーナッツの数、
特に50歳以上の人は。

 

 

 

 

 

恵方巻も登場

節分といえば大豆であろうとピーナッツであろうと
とにかく豆というのが定番だと思っていましたが
最近は恵方巻きも随分、耳にするようになりましたね。

 

恵方巻を節分に食べるという説については、江戸
時代の終わり頃に、大阪の商人たちが商売繁盛と
厄除けを願って始まった等、諸説あるそうですが
起源、発祥共に信憑性も定かではないといいます。

 

恵方巻きという言葉と風習は、1998(平成10年)
にセブンイレブンが「丸かぶり寿司  恵方巻」
という名前で売り出したもの。

 

それ以前は「丸かぶり寿司」「節分の巻きずし」
「幸運巻寿司」等の名前でした。

 

 

 

 

まいた後に年の数より1つ多い豆を食べる
というシンプルさとは異なり、恵方巻の方は
食べ方に決まったお作法があるようです。

 

太巻きを一人につき一本用意しますが、福が切れ
ないように、と包丁で切ることはせず、そのまま
恵方に向かって、黙々と食べ終えるのだそう。

 

話をすると福が逃げるので、口をきいて
はいけないとか、目を閉じて食べる、
笑いながら食べる等々、いろいろです。

 

 

こちらは「まるかじり大福」

 

 

 

花街の芸者遊び

1970(昭和45)年に発行された篠田統の
『すしの本』では、「節分と巻きずし」
について次のような記述があります。

 

「本日巻きずしありという広告を見たが(中略)、
おもに花街で行われ、新こうこうが漬かる時期
なので、
その香の物を芯に巻いたノリ巻きを、
切らずに全
(まる)のまま、恵方のほうへ
向いて食べる由。
老浪華人の塩路吉兆老も今日まで知らなんだ。
(中略)もちろん、私も初耳だ。
普通の町家ではあまりやらないようだ。」

 

ということから、一般家庭というよりは
花街で芸者遊びの一つとして行われていた
ことがわかります。

 

 

 

 

 

神社でも

1973(昭和48)年には、大阪海苔問屋協同組合
が「幸運巻きずし」のキャンペーンを展開し
節分イベントに巻きずし早食い競争を始めます。

 

1983(昭和58)年に大阪府と兵庫県
のファミリーマートでも販売を開始。

 

恵方巻は、関西から九州、岐阜、浜松等、
次第に範囲が広がってゆき、1980年代の
終わりには、川崎の神社が恵方巻を取り
入れると、それ以降、節分祭に太巻きを
食べる行事を神社が始めるようになりました。

 

神事を執り行った後に宮司が、太巻きを配って
太鼓の合図と共に、全員で今年の恵方を向いて
太巻き寿司を丸かぶりするのだとか!!

 

 

 

 

 

春、夏、秋の恵方巻の販売

その後、ダイエー、ジャスコなどが
恵方巻の宣伝活動を行うようになり
2007(平成19)年の日本全体での
販売本数は、約3000万本となりました。

 

翌2008年2月2日と2月3日の2日間だけで
セブンイレブンは388万本、コンビニ大手
3社では700万本が売れるほどになります。

 

これに気をよくしたのでしょか、節分が
年に4回あることに着目し、それぞれの
恵方巻を売り出すことを考えました。

 

季節をわける「節分」は
春夏秋冬それぞれありますからね。

 

 

 

 

豆まきの「立春」以外には
「立夏」「立秋」「立冬」があります。

 

2010(平成22)年からは、11月の「秋の恵方巻」
を売り出すようになり、2011(平成23)年から
は8月の「夏の恵方巻」も販売を開始。

 

5月の「春の恵方巻」については、同時期に
端午の節句があることから、少々ためらって
いたようですが、夏と秋の恵方巻が行われる
ようになるにつれて、徐々に販売を開始する
傾向にあるということです。

 

 

 

 

 

恵方巻の急速な広まり

2002(平成14)年の時点、恵方巻を知っている人は
53パーセントと、約半数でしたが、わずか4年後の
2006(平成18)年には、92.5パーセントになり
すでにほとんどの人に知られているのがわかります。
             (ミツカン酢調査)

 

また、2011(平成23)年の、首都圏、
名古屋、阪神圏を対象に、節分行事に
何をしたかという調査を行いました。
(博報堂生活総合研究所調査)

 

それによりますと、「豆まきをした」が
44パーセントに留まっているのに対して
「恵方巻を食べた」は48パーセントという答え。

 

この調査に関する限り阪神圏は、恵方巻
を食べる方が豆まきよりも多いのです。

 

 

 

 

 

コンビニのバイトに課せられるノルマ

しかも昨年くらいから、コンビニのバイトが
恵方巻の販売に関して、厳しいノルマが課せられ、
達成できないと買い取らなくてはならないなどと
いう、ちょっと信じがたい話もツイッターで
流れてきています。

 

先ほどの、莫大ともいえるコンビニの
恵方巻販売数は、このようなバイトの犠牲
の上で達成されている数字なのかもしれない
と思うと、単に感心したり面白がっても
いられない気もしてきます。

 

恵方巻の丸かじりは、花街のちょっと変わった
お遊びということでしたら、面白い趣向の
一つとしてわからなくもありません。
(といっても本当は知らないのですが)

 

ですが節分に太巻き寿司を頂くのならば
一本丸ごとを、黙々と押し込むように
食べるのではなく、ゆっくり味わって
美味しく頂く方が断然、楽しいと思いますね。

 

 

 

 

口もきかずに、一本全部を詰め込むようにして
食べないと、福が逃げちゃうというのなら
そんな福の神とは縁を切って、もっと話の
わかる福の神と仲良くなりましょう!

 

ちなみに明日の「立春」以降の
2017年のそれぞれの節分の日付は、

 

立夏ー5月5日(金)、立秋ー8月7日(火)、
立冬ー11月7日(火)となっています。

 

明日が立春の節分だというのに、もう次の立冬の
お話とは、鬼に笑われてしまうでしょうか?

 

 

 

 

   〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

  2017年2月2日夜 追記

  恵方巻に関するツイートがいくつも
  流れてきています。
  そのうちの2つだけご紹介します。

 

 「るけみん@lukemin4948
*  さっき NW9でもやってました。
  本部から目標を出されて数百本単位で
  仕入れ、バイトでも1人で100本くらい
  ノルマがつくそうです。」

 

 「るな@@rooe888runa
  企業が幸せになるイベントが多すぎですよね。」

 

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