「鯛のおかしらつき」はなぜ「尾」が先なのか?

「あぷりのお茶会 赤坂・麻布・六本木」へようこそ!

 

oyakiakasakaaomo131130鯛すがたお焼き 赤坂「青野」

 

 

「鯛のおかしら付き」に関する告白!

「鯛のおかしら付き」という言葉は、日本で暮らし
ている人は、誰でも普通に聞いている言葉ですね。
では、これを漢字で書くと?

 

「鯛の尾頭付き」ですね。
なに当たり前のこと言ってるの?、とお思いでしょう。

 

ですが、実はわたくしめ、数日前まで
「鯛の尾頭付き」ではなく
「鯛のお頭付き」だと思っていました!
いや、本当に。

 

 

150114akasakaaononahabiranochi花びら餅 赤坂「青野」

 

 

 

「花びら餅」を調べて初めて知った「尾頭」

先日、「あぷりのお茶会」で赤坂「青野」
の花びら餅を取り上げました。
「『花びら餅』のゴボウは、鮎に見立てたもの」

 

花びら餅は、宮中のお雑煮を和菓子で表現した
ものであり、ゴボウはそのお雑煮の中に入って
いた鮎を表しているということでした。

 

その記載にある「押し鮎」とはどんなものなのか?、
と画像を探しながら調べている時に
「押し鮎は鮨鮎の尾頭を切り取ったもので…….」
という文章にぶつかりました。

 

押し鮎から頭と尻尾を取ったもの、という意味は
わかるのですが、「尾頭」という言葉は
初めて見たような気がします。

 

 

130421naniwayataiyakimatekiたいやき 麻布十番「浪花家総本店」

 

 

 

順序が逆のような気も……

「尾頭」の順序が反対のように思えました。
鯛の「尾」の方が自然だと思うのですが
なぜ「尾」なのでしょう?

 

試しに、私のパソコンに「おかしら」と入れますと
まず「お頭」が出て、次に「尾かしら」
「男かしら」「緒かしら」等々。
「尾頭」という、二つの文字の
組み合わせとしてはでてきません。

 

 

blog_import_51536251da0fcたいやき 赤坂「青野」

 

 

最初と最後のどちらが重要とはいうことはない
のかもしれませんが、焼いたお魚をお皿に
盛る時も、頭が左側にくるように置きますよね。

 

「頭ー上ー陽ー左」で、「尾ー下ー陰ー右」と。
日本では左の方を、格が上とみなします。

 

切り身ではなく一匹丸ごとの「鯛のお頭付き」
ですよ、ということで「頭」に「お」を
つけて「お頭」となるのかと。

 

でも、頭の方が重要、重要、といったら
尻尾に怒られちゃうかな、尻尾がなかったら、
しまらないじゃない、って。

 

 

oyakiakasakaaono131130鯛すがたお焼き 赤坂「青野」

 

 

 

今まで、どうして気づかなかったのでしょう? 

中には「『おかしら』付きは『尾頭』ではなく
『お頭』、日本語では頭と尾が来た場合、
頭が先にきます」という方もいらっしゃいました。
ですが「お頭」派は少数で、「尾頭」が圧倒的。

 

現時点での私は、「鯛のお頭付き」の「お」を
「尾」に兼ねて使っているうちに、いつの間にか
こちらが圧倒的な勢力(?)を持ってしまった
のではないか、と密かに思っていますが……、違うのかなぁ。

 

とにもかくにも私は、「鯛のおかしら付き」は
「鯛のお頭付き」と信じて疑わずに、何十年も
この日本で、日本人をやっていたのです。

 

こんな簡単な、ごく普通に使っている言葉の
漢字を知らなかったとは、あまりに驚き過ぎて
恥ずかしさを感じないほど。(!)

 

いや〜、皆さん知っていました?、
と聞くのはやめましょう。
知っていたに決まっているものね……(滝汗)。

 

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