「原臭」は存在しない?

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五感から入る情報判断の割合

 視覚    87%
(光刺激)

 

 聴覚      7%
(音重鎮)

 

 触覚      3%
(機械的刺激、熱刺激)

 

 嗅覚      2%
(気化性の化学物質)

 

 味覚      1%
(可溶性の化学物質)

 

 

 

 

 

人間の情報の9割近くは視覚から

人間が五感を通して情報を得る際に
一番多くの情報を得ることができる
のは視覚です。

 

全ての情報の87%もの量を視覚
から得ているといわれています。

 

1802年に、トマス・ヤング(Thomas
Young,)により光の三原色が唱えられ
視覚の解明が始まりました。

 

 

 

 

光の三原色は
赤(Red)、緑(Green)、青(Blue)です。

 

赤と緑を合わせると黄色になります。
赤(Red)+緑(Green)=黄( Yellow)

 

緑と青では、空色に。
緑(Green)+青(Blue)=空色(Cyan)

 

青と赤ですと、赤紫になります。
青(Blue)+赤(Red)=赤紫(Magenta)

 

赤+緑+青=白(White)になります。
光は、原色の色を混ぜるほど色が明るく
なり、三原色を加えると白くなります。

 

 

 

 

 

「原臭」はない?

視覚の次に情報量が多いのが聴覚の7%です。

 

音は、ある波長をもった空気振動が鼓膜
を揺らして聴覚が刺激されて起こる現象で
そのエネルギーは数値化できます。

 

触覚には、痛いという「痛覚」、
暖かい冷たいという「温度覚」、
固い、柔らかいなどの刺激が脳に
伝わり、測定することが可能です。

 

また味覚には、五原味といわれる
「甘味」「苦味」「酸味」
「塩味」「旨味」があります。

 

このように視覚・聴覚・触覚、味覚
がその基準となるものがあることに対し
嗅覚は、色の三原則や味覚の五原味に
相当するような「原臭」というものは
ありません。

 

原臭を提唱する学者もいましたが
原臭の概念は絶対的なものではなく
人によって見解が異なっています。

 

 

 

 

 

ジョン・アムーアの7原臭

「嗅盲(きゅうもう)」を発見
したアムーアが、616種のニオイ
の中から7種のニオイが原臭で
ある可能性を見出しました。

 

1 樟脳(しょうのう)臭

2 ミント臭(ハッカ)

3 花香臭

4 ムスク臭

5 エーテル臭、

6 刺激臭

7 腐敗臭

 

 

 

 

その後、アムーアは、

イソ吉草酸(腋窩臭)

l-ピロリン(精液臭)

イソブチルアルデヒド(麦芽臭)

トリメチルアミン(魚臭)

5α-アンドロスト-16-エン-3-オン(尿臭)

ω-ペンタデカラクトン(麝香臭)

l-カルボン(ハッカ臭)

1、8-シネオール(樟脳臭)

 

の8つを、原臭の候補としています。

 

アムーアは、7原臭を組み合わせると
すべてのニオイが合成できるという
考え方をもっていました。

 

しかし実際は、これらの原臭を組み
合わせても全ての香りができるという
ことはなく、科学的根拠がないため
今はあまり支持されていません。

 

アムーアは、最終的には原臭の数は
20〜30位にまで増えることを予想
していたようですが、現在ではこの
研究は中断されています。

 

 

 

 

 

ハンス・ヘニングの6原臭

ドイツの心理学者であるヘニング
(H. Henning)が提唱した
原臭の分類も有名です。

 

1 花香臭
ジャスミン、ヘリオトロープ、ゼラニウム等

2 果実臭
オレンジ、ベルガモット、シトラール等

3 薬味臭
クローバー、ウイキョウ、アニス、ハッカ等

4 樹脂臭
ユーカリ油、テレピン油等

5 焦臭
タール、テリジン等

6 腐敗臭
硫化水素、メルカプタン、二酸化水素等

 

の6種。

 

 

 

 

ヘニングは、この6臭を基本臭と仮定し
それぞれをプリズムの各頂点に置くと
あらゆるニオイはその表面上の1点で
表すことができるとする、

 

「匂いのプリズム」
という考え方を提唱しました。

 

日本の科学者の加福均三(かふく
きんぞう)は、ヘニングの6原臭に、

腥臭(生臭いニオイ)と
酢臭(酸っぱいニオイ)

 

の2臭を加えて8臭とし
日本人の生活環境にあるニオイ
を全て合成できると述べました。

 

しかし、いずれも全てのニオイを
表現することはできませんでした。

 

 

 

 

 

日本でのニオイ基準

1978(昭和53)年、日本耳鼻咽喉
化学会の嗅覚研究グループは、嗅覚
検査用に花香など10臭を定めています。

 

また、日本の悪臭防止法による嗅覚
測定法のパネル選定用基準臭として
は、以下の5種類ニオイが定義され
ています。

 

1 花の匂い

2 甘い焦げ臭

3 汗臭い臭い(あせくさいにおい)、

4 熟した果実集

5 糞臭

 

 

 

 

このように日本耳鼻咽喉化学会の嗅覚
検査用や、あるいは嗅覚測定法の基準
としてのニオイは定められています。

 

しかし、色や音のような世界基準
は存在しないようです。

 




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