「あぷりのお茶会 赤坂・麻布・六本木」へようこそ!
植物もコミュミケーションをしている
この夏に、イルカはそのイルカの固有の音
(名前)を持っていて、他のイルカと海の中
でコミュニケーションをしているという
お話をしたことがありましたね。
このイルカの話は最近の報告による
ものでしたが、植物に関しては同様の
ことがかなり前から言われています。
私は、新聞や雑誌の切り抜きをしない
のですが、それでもそれに関する新聞記事
は切り抜いて持っていたくらいです。
朝日新聞にかなり以前に載った記事で
米山雅寛さんが書いていしたものでした。
京都大学生態学研究センター高林純示センター
長が2000年に発表した論文からです。
京都大学生態学研究センターのサイトの写真です。
とても素敵な写真ですね! 個人的に超お気に入り!
(写真/「京都大学生態学研究センターHP」)
キャベツがSOS信号を出す
それは、「ムシの幼虫に食べられている
キャベツが、その幼虫の天敵であるハチに
SOSを送って自分の身を守る」というもの。
(キャベツを食べる幼虫) (コナガの天敵)
キャベツ ← コナガ ← コナガマルバチ
|__________________↑
SOS
キャベツ畑に、キャベツが大好物のコナガという
蛾の幼虫がきて、キャベツを食べ始めると…..、
キャベツはSOS信号を出します。
出した相手は、コナガの天敵「コナガマルバチ」。
SOS信号を受け取ったコナガマルバチは
キャベツ畑に行ってコナガを食べてしまう
というのです。
コナガとは菜っ葉を食べる小さな蛾と
いう意味で「小菜蛾」と書くそうです。
英名では背中にある菱形の淡黄白色紋がある
ことから「Diamondback moth」といいます。
コナガの写真をつけたいと思ったのですが苦手
な方もいらっしゃると思われますので自粛……。
かわりにキャベツの写真をどうぞ。
キャベツ 左はキャベツの花だそうです
(写真/「日々」)
食べるムシにより異なるSOS信号を出す
キャベツを食べるのは,コナガの幼虫だけでは
なく、モンシロチョウの幼虫のアオムシも同様。
この時も、キャベツはSOS信号を出しますが
今度の相手はコナガマルバチではなく
オムシの天敵のアオムシコマユバチ。
(キャベツを食べる幼虫) (アオムシの天敵)
キャベツ ← アオムシ ← アオムシコマユバチ
|____________________↑
SOS
はらぺこあおむし
(写真/「プリ画像」)
これならばいいでしょうか?
でも、こんなふうにあおむしちゃんの
絵をつけていると、オアムシコマユバチに
食べられちゃうのが、かわいそうにも……。
驚くべきことは、キャベツがコナガの幼虫に
食べられている時と、アオムシに食べられて
いる時とは、別の信号を出していることです。
SOS信号は「みどりの香り」
この時キャベツが出しているSOSの信号
というのは、「みどりの香り」と呼ばれる
炭素数6個のアルコールやアルデヒド、
テルペン類という揮発性の科学物質です。
こちらは「芽キャベツ」
このようなSOS信号は、キャベツだけでは
なく、リママメやトウモロコシなどの植物でも
みられることが報告されているといいます。
(トウモロコシを食べる幼虫)(アワヨトウの天敵)
トウモロコシ←アワヨトウ幼虫←カリヤコマユバチ
|__________________↑
SOS
(リママメを食べる) (ナミハダニの天敵)
リママメ ← ナミハダニ ← チリカブリダニ
|_________________↑
SOS
「虫により化学物質のブレンドの仕方を変える」
これについて京都大学生態学研究センターの
高林純示センター長は次のように説明をしています。
「信号の化学物質は複数の成分からできていて、
植物は虫によってブレンドの仕方を変える。
免疫系のように、それぞれの天敵だけを
呼ぶ高い特異性がある」
む〜ん、キャベツたち、すごい!
でも、ここでお話は終わらないのですが
長くなってしまったので続きは明日ね〜!