「寒牡丹」と「冬牡丹」の違い 干菓子「寒牡丹」

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140316higasiusagibotan

 

 

意外なことに初登場の「干菓子」

お干菓子をいただきました。
この桃色の箱に、びっしりと。

 

一度、箱から干菓子を出してしまったら
二度と収まらないパズルみたい。

 

箱にかかっている紙の絵でおわかりの
ように、この干菓子は「冬バージョン」。
季節が外れてしまいましたが。

 

 

140316higashi「干菓子」ばいこう堂

 

 

 

わらコモの「寒牡丹」

このローゼンタール〈魔笛〉のコーヒーカップ
ソーサーのふちに乗っているのは「うさぎ」さん
と「雪の結晶」で、真ん中が「椿の花」。

 

そして、真ん中にあるのは「牡丹の花」です。

 

 

「干菓子(寒牡丹、うさぎ。牡丹)」
ばいこう堂

 

 

ちょっと見づらいのですが
左のうさぎさんの上にあるのは
三角の「寒牡丹」。

 

次の写真のように(↓)、わらでお家の
ようなものを作った中で咲いています。

 

 

huyubotanwarakakoi180寒牡丹

 

 

今まで私は「寒牡丹」と書いていましたが
寒牡丹」ではなく「冬牡丹」と書いてある
ものもありますね。

 

これって同じものなのだよね、
と思っていたら、違うのだそうです!

 

 

「干菓子(雪の結晶)」ばいこう堂

 

 

 

早春と初冬、2度咲くのが「寒牡丹」

牡丹には二季咲きといって、早春と初冬
の2回開花する品種のものがあり
冬に咲くものが「寒牡丹」です。

 

ただこの「寒牡丹」は、その年の気象に
かなり左右され、花が咲く確率は2割以下とも。

 

また、花自体も小振りだということです。

 

 

「干菓子(雪の結晶、椿、うさぎ)」
ばいこう堂

 

 

 

促成栽培でお正月に咲くようにする「冬牡丹」

そこで、抑制栽培の技術を施して
お正月に開花させるようにしたものが
「冬牡丹」なのだそうです。

 

春と夏には寒冷地で開花をさせない
ように過ごさせて、秋に温度調節をし
冬に開花させるという、二年がかり
で厳寒の中で花を咲かせています。

 

このように、二季咲きの牡丹を調節して
お正月に咲かせている牡丹だけではなく、
本来4月か5月に咲く普通の牡丹の花を冬に
咲くように調節している牡丹もあるようです。

 

お正月の厳冬の中、わらのお家をかぶっている
牡丹にもいろいろあるようですね。

 

 

「干菓子(椿、水仙)」ばいこう堂

 

 

 


「冬牡丹」は鉢ごと土に埋められている

この「冬牡丹」は、鉢ごと土に埋められ
ているのが特徴だということです。

 

「冬牡丹」は花と葉っぱが同時に出ていて
一方「寒牡丹」は花だけで葉っぱが少ないとも。

 

ただ、本来は冬に咲く牡丹はないそう
ですので、いずれにしても人工的にお正月
に咲かせるようにしているということです。

 

無理矢理というのは、ちょっと
「牡丹」たちが可哀想な気も……。

 

となれば、わらの囲いを作ってもらう
のはいわば、当たり前のことですね。

 

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「醤油こうじ」の作り方

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140316shouyukouji

 

 

「醤油こうじ」 

「塩こうじ」と「醤油こうじ」と
どちらを作ろうかと、少々考えましたが
結局「醤油こうじ」を作りました。

 

ちなみに、この写真の「醤油こうじ」は
完成品ではなく途中経過のもの。
分量も作り方も本当に簡単ですよ。

 

 

生麹

 

 

醤油こうじの材料

生麹、200グラムと、濃口醤油200グラムだけ。
つまり同量ということは、中途半端にあまって
しまった、生麹の利用法などにも最適です。

 

 

作り方


ボウルに生こうじを入れて手で細かくほぐします。
米粒のかたまりがなくなるまでほぐほぐ。


醤油を加えて混ぜます。
醤油が濁って、ドロッとした感じ
になるまで手で混ぜます。


密閉容器に移して、常温で2週間、
夏ですと1週間で出来上がり。
必ず1日1回は、スプーンやヘラでかき混ぜます。

 

この醤油麹の使い方としては、基本的には
お醤油の代わりと考えればいいようです。
卵かけ御飯、ブリの照り焼き、冷や奴などなど。

 

 

0000003たまり醤油

 

 

 

実は、間違えました!……

材料も作り方も、ともに本当に簡単、
と書きましたが実は私は、作り方を
間違えたかもしれません。

 

それは(2)のところなのですが、
「醤油を加えて混ぜます」ここまではいいのです。
問題は次です。

 

「醤油が濁ってドロッとした感じ
になるまで手で混ぜます」の部分。

 

 

生麹

 

 

「手で混ぜます」というのは
当然ながら「手」っていうことですよね?

 

私も最初はもちろんそう思ったのですが
お醤油を加えてドロッとするまで、手で混ぜるって
>どういうことでしょう?

 

あり得ないのではなかろうか?、などと一瞬
勝手に考えてしまい、結局、お醤油を加えた後に
スプーンを「手」で持ってかき混ぜたのです。

 

(でも、「手」でスプーンを持ってかき混ぜる
ことは、「手」でとはいわないよね〜と)

 

 

 

 

 

 

「手で」混ぜるといったら、

「手で」混ぜるんですよね

今、こうして文章にしてみますと
明らかに私が間違ったことがわかります。

 

やっぱりここは、素手でお醤油と生こうじを、
まぜまぜしなければいけなかったのですね。

 

当然のことながら、私が作った醤油こうじは、
「醤油が濁ってドロッという感じに」は
なりませんでした。

 

いくらスプーンで混ぜても何やら
ごそごそごそという感じでした。
実はその時も、ちょっと不安になったのですが、
腐るものでもなさそうだし、様子を見ようと。

 

 

 

 

翌日も、まぜまぜをしようとしましたが、
やはり状態はごそごそでした。

 

おまけにお醤油の量が少し少なかった
ようで、ごそごそ度はかなり高く、
「ドロッ」というにはほど遠い状態。

 

それから3、4日経った頃でしょうか、
やっと「ドロッ」と感が生まれてきて
ホッ!としました。

 

 

img_material_02お醤油の材料

 

 

 

間違ったけど、おいしい

と失敗に見えた「醤油こうじ」作りでしたが
実は初日から私は味見をしていて
これがおいしい!、のです。

 

最も、初日や二日目はこうじがかた過ぎて
だめですがその後は、完成にはほど遠い
ものの味としてはいいです。

 

私はお醤油自体は、ちょっと、味がきつい気が
して、お寿司などもでも使わないこともあります。

 

 

醤油こうじ

 

 

ですが麹が入ることによって
そのきつさがやわらぎました。
まろやかになり、お醤油本来の美味しさが
強く感じられるようになった気がします。

 

この写真は、1週間くらい経過した頃のもの
ですが夏ですと、1週間でできあがります。
今の季節だったら2週間はみなくては
いけないので、完成はまだまだというところ。

 

ですがもう既に、かなり期待できそうな感じです。
これもまた、常温保存が可能ですし
手もかからないので生こうじの入手ルート
さえ決まれば、わが家の定番になるかもです。

 

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本当の「塩こうじ」の作り方 塩こうじは「発酵」食品ではない? 

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生こうじの使いみち

最近、生こうじとお米で甘酒を作ろうと思いたち
初めてネットで2キログラムを注文すると、上の写真
のように白くてフワフワのものがやってきました。

 

真ん中の白く見える四角形のものが家についた状態で
その周りにあるのは、それをほぐほぐしたもの。
さっそく甘酒を作りましたが、まだ残っています。

 

今の気候でしたら、冷暗所で保存は可能なようですが
もう少ししたら、冷凍庫のないわが家では無理
ということで、生こうじで何か作ってみましょう。

 

 

130728sennenkoujiyasohutokurimu

今はなくなってしまった麻布「千年こうじや」の
「甘酒越後姫いちごシロップがけ
ガンジー牛乳のソフトクリーム」

 

 

 

発酵食品ではなく、発酵の前の「糖化」

「塩こうじ」は数年ほど前からすごい人気ですが
私は今まで買ったことがありませんでした。

 

今回、「塩こうじ」と「醤油こうじ」の
どちらを作ろうかなと調べているうちに
興味深いことに出会いました。

 

まず、「塩こうじ」は多くの人が漠然と思って
いるような「発酵食品ではない」ということです。
「塩こうじ」は「発酵」の前の段階の「糖化」だそう。

 

「糖化」とは、でんぷん等の多糖類が分解されて、
エネルギーとして活用可能な小糖類・多糖類になる
化学反応のことをいいます。

 

 

140311namakouji生こうじをほぐしたもの

 

 

 

市販の「塩こうじ」は肉や魚を柔らかくしない

また、塩こうじの効果として肉や魚が柔らかくなる
とも言われますが、これはタンパク質分解酵素の
「プロテアーゼ」が含まれているから。

 

→「タンパク質が分解されて、肉や魚が柔らかくなり」
→「分解されたタンパク質はアミノ酸に変わるので
旨味も増す」ということになります。

 

この「プロテアーゼ」は熱によってタンパク質を
分解する働きはなくなってしまうのですが、塩こうじを
出荷する際は、熱殺菌を加えて出荷することが多いそう。

 

なぜなら、途中で変な菌が増殖したり、あるいは
本当に発酵して膨張し、容器が破裂することがないように。
当然といえば当然ですね。

 

 

mochi_rice-240x149もち米(写真/「お米つぶ辞典」)

 

 

 

「塩こうじ」を巡るさまざまなこと

〜「塩こうじ」ブームを仕掛けたい〜

そうであれば、市販されている塩こうじ
の多くは、その利点といわれる
「肉や魚を柔らかくする働きはない」
わけです。(「古町糀製造所」のFacebookより)

 

と同時に、3年前に

 

「『塩こうじという現象を仕掛けたい』という
フリーライターが古町糀製造所を訪れ、ずいぶん
しつこく質問されたもののその姿勢に共感できず

協力はしなかった。
ニュースも、記事も、市場原理がはたらいて
いるんだなと感じた次第でした」

 

とつぶやかれていました。

 

 

w_rice-240x149うるち米(写真/同上)

 

 

 

〜出典とされる『本朝食鑑』に

「塩こうじ」は出ていない!〜

実は私は、「塩こうじ」ブームもほとんど
知らなかったのですが、九州にある
麹屋さんが火付け役なのだそうですね。

 

傾きかけた麹屋を立て直したおかみさんは
今ではかなりの有名人になり、料理漫画に
のったり、その漫画がTVドラマ化されたり
ドイツにもお店を出す等の大活躍。

 

(もっともTVドラマが、あまりにも原作と
かけ離れていて作者が怒り、一時は漫画も
描かなくなってしまったということですが)

 

私はそのおかみさんのことを、つい最近あるブログ
知ったばかりなのですが、そのブログには
このような興味深いことが書かれていました。

 

麹屋のおかみさんが昔の書物『本朝食鑑』から塩麹を
見つけたということだったので、そのブログ主が
「本朝食鑑」を読んでみたそうです。

 

ところが、

 

「塩」と「麹」の項を見ても「塩麹の『し』の字も
:出ていなかった」(「はぐれベジ  貧乏派」

 

というのです!!

 

 

160411solt

 

 

 

〜誘導的な報道の仕方〜

また別のブログにはこのような記載がありました。

 

「お米の放射性物質の基準値超えニュースが
 下火になったあと、塩麹をテレビで頻繁に
 見かけるようになった」

「塩麹が『昔から東北地方で使われてきた調味料』
 でであることには触れずに、『大分県(佐伯市・
 浅利妙峰さん)発祥』と思わせるような
 紹介の仕方とレシピ披露のオンパレードから
 なる番組編成」 (「ひなげし陽気」)

 

これらのことを私自身は確かめたわけでは
ありませんが、何か一つの道筋のようなものが
透けて見えるような気がしなくもありませんね。

 

 

160411sio4いろいろなお塩

 

 

本当の「塩こうじ」のレシピ

TVで有名になったという塩こうじのレシピは、
本来、東北で作り続けられていた塩こうじのレシピ
とは、材料の分量が違っているということです。

 

当然のことながら現在、広まっているのは火付け役と
いわれるお店の分量ですが、両者を並べてみますと……

 

 

漫画に載った、東北地方で作られてきた本来のレシピ

 米こうじ   200g
 塩      120g
 水      250cc

 

火付け役といわれるおかみさんのお店のレシピ

 米こうじ   200g
 塩       60g
 水      250cc

 

 

160411amasio

 

 

 

お塩の量がポイント

違うのはお塩の量です。
本来のレシピの方がお塩が2倍の量ですね。

 

現在広まっている、おかみさんのレシピですと
出来上がった塩こうじは半年ほどしか保たない
そうで、保存は冷蔵庫になります。

 

ところが本来の塩こうじのレシピでは、塩分濃度が
高いので常温保存が出来ますし、完成してしまえば
その後はかき混ぜもあまりしなくていいようです。

 

塩こうじの作り方は、皆さんもうすでに御存知だと
思うのですが簡単ですので、一応書いておきましょう。

 

 

140316shouyukoujiこちらは次回にご紹介する「醤油こうじ」

 

 

 

本当の塩こうじの作り方

1 こうじをほぐし容器に入れます。
 密閉できる容器がいいですね。

 

2 塩と水を加え混ぜ、ラップを掛けて蓋をします。

 

3 常温で一日保存した後、こうじが水を吸ってボソボソ
* 状態だったら、ヒタヒタになるまで水を足します。

 

4 1日1回かき混ぜて、10日から2週間程度で完成。
 こうじがかゆ状になり、指で簡単に潰れるくらいが目安。

 

明日は醤油こうじ」の作り方を紹介します。
こちらも、すっご〜くおいしいよ!

 

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