ミョウガタケ「ビックリ屋」麻布十番

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140409myougadakeendou

 

 

「ミョウガタケ」はミョウガの親 

麻布十番のびっくり屋で「ミョウガタケ」を買いました。
見た瞬間、最初に思ったのは葉付き
新ショウガの茎の部分なのかな?

 

と思ったのですが、違いますよね。
かんじんのショウガがついていませんし。

 

お店の人が「ミョウガタケ」という
名前を教えてくれました。
「ミョウガタケ」という名前は
初めて聞いたような気がします。

 

 

140808shouga新ショウガ

 

 

なにやらわかったようなわからないような気がしたので
調べてみましたら、「ミョウガタケ」というのは
いわゆるミョウガの親に当たるものだそうです。

 

次の写真のミョウガも以前、麻布十番の「びっくり屋」で
買ったものですが、ミョウガは花のつぼみのようなもので
「花ミョウガ」ともいわれています。

 

 

こちらは「ミョウガタケ」の子どものミョウガ

 

 

それに対して今日の「ミョウガタケ」は
地下に地下茎を伸ばして広がります。

 

地上に出ている部分は葉がついてまるで茎のように
見えますがこれは茎ではなく、偽茎と呼ばれるもの。

 

 

 

ショウガ科ショウガ属

確かに「ショウガ」と「ミョウガ」は名前も
似ていますし、こうして見てみると色も似ていますね。
もちろん「ミョウガ」はショウガ科のショウガ属の野菜。

 

この「ミョウガタケ」は、次の写真の
ような芽が出てきます。

 

「ミョウガタケ」の芽の根元には、モミガラを
積み上げるようにして、日の光が当たらないよう
にしているのですが、おわかりでしょうか?

 

 

OLYMPUS DIGITAL CAMERAミョウガタケの芽(写真/「JAみなみ信州」)

 

 

白い部分を多く育てるためだなのだとか。
ホワイトアスパラガスみたいですね。

 

信州の下伊那地方では、白くした「ミョウガタケ」も
みどり色の「ミョウガタケ」も、両方食する
ということでこれもまた、アスパラガスと同様。

 

 

130702howaitoasuparagasupotこちらはどこで買ったか忘れてしまった
ホワイトアスパラガス

 

 

 

栽培に手間がかかる「ミョウガタケ」

先ほどのモミガラを被せた写真を見るだけでも
伝わってきますが、「ミョウガタケ」の栽培は
とても手間がかかるそうです。

 

露地栽培で根株を大きくしてから室に植えかえ
をして、収穫までに1年半もかかるといいます。

 

また、写真でおわかりのように
「ミョウガタケ」の色は全くの白ではなく
ほんのりと紅色がついていますね。

 

この色を付けるには、一時的に2回ほど日の光を当て
ますが、それでも色がつかないものもあるそうで、その
ようなものは価値が下がってしまうということです。

 

 

140921asuparagasugoya東京ミッドタウンのプレッセ
プレミアムで買ったアスパラガス

 

 

 

「見た目」にこだわり過ぎでは?

うっすらと赤く色がついた「ミョウガタケ」は、白い
ものとは味が違って、一層おいしいものなのでしょうか?
そうであるならば、それなりに納得もできます。

 

ですが、もしそれが単に見た目だけのことであるなら
ば、少々違和感を覚えるというのが正直なところ。

 

私は、日本の果物や野菜は「きれい過ぎる」
のではないかと常々思っていますので。

 

 

130702howaitoasuparaホワイトアスパラガス

 

 

きれいであって別に文句はないのですが、「きれい」
であるために農薬を使ったり、また必要以上に手を
かけるというのは、私自身はあまり望まないのですが
皆さんはいかがでしょうか。

 

優先順位が違うといったらいいのでしょうか
その部分にあまりにも重きを置き過ぎるのは
私は少し違うような気もします。

 

果物や野菜は、床の間に飾るものほど
きれいでなくてもいいのではないかなぁ。
かたちが整っていなくても、虫が少し食べちゃって
いてもいいよね、という感じです。

 

 

130702howaitoasuparagasuホワイトアスパラガス

 

 

 

それにしては低価格でした

「ミョウガタケ」の収穫は、室の中に中腰の
姿勢で入り、膝をついて刈り取らなければ
ならない等、体に負担がかかる作業だそうです。

 

と聞きますと、本当に感謝して
頂かなくてはという気がしますね。

 

はっきりと覚えてはいないのですが
この「ミョウガタケ」お値段は
かなり安かったような気がするのですが……。

 

 

あまり関係ないけど、カイワレ大根

 

 

 

どんなお仕事でも大変なことにかわりはありませんが
作物を育てることは時間もかかり天候に左右され
不作ということも充分、起こりえることです。

 

あるいは逆に、あり余るほどの収穫で
廃棄処分をするという、言葉を失うような
無惨なニュースを聞くこともあります。

 

農作物を育てるということは
本当に大変なことなのですね。

 

 

140409myougadake-376x299ミョウガタケ

 

 

 

 「ミョウガタケ」を栽培しているのは日本だけ

「ミョウガタケ」は東南アジアが原産とされていて
本州から沖縄までの日本各地に自生しているそうです。
なんと野菜として栽培しているのは日本だけだそう。

 

また日本でも全国で作っているわけではなく
一番有名なのが宮城県、それから京都、群馬という
ように、ごく限られた場所で栽培されるのみのようです。

 

高知県では「ミョウガタケ」をハウス栽培で作って
いるので、一年を通して手に入れることができますが
通常ですと6月から10月位が旬です。

 

 


140409myougadakeendouミョウガダケ

 

 

夏にとれるものは「夏ミョウガ」、
秋のものは「秋ミョウガ」と呼ばれて親しまれて
いますが、あえて言えば「秋ミョウガ」
の方がふっくら大きめのよう。

 

ミョウガに比べますと水分が多く
繊維が少ないのが特徴で
香りも「ミョウガタケ」のほうがソフトです。

 

 

 

「ミョウガタケ」は既に3世紀にはあった!

「ミョウガタケ」のように、香りとさっぱりした
歯触りを楽しむ野菜には、あまり栄養分などと
いうこととは結びつかないような気がして
いましたが、そうでもないようですね。

 

 

 

 

ミョウガや「ミョウガタケ」の独特な香りは
アルファピネンという精油成分によるものだそうです。

 

アルファピネン(α‐ピネン)とは、植物の精油の中に
広く存在していて、テレピン油の主成分をなすもの。
パイン様の特有の好機をもちます。

 

アルファピネンを多く含む精油には
ヒノキ(50〜60%)、サイプレス(45〜55%)、
パイン(25〜50%)ジュニパーベリー(30〜40%)
といったところです。

 

 

ヒノキの葉

 

 

アルファピネンは、発汗、呼吸、血液などの循環に
働きかける作用をするということです。

 

生理痛、生理不順、あるいは更年期障害等
にも効果を発揮するというように、
ただおいしいだけではなかったようです。

 

また「ミョウガタケ」の日本での歴史は古い
ようで、3世紀に書かれた「魏志倭人伝」には
すでに登場しているということです。

 

そんなに長く日本の地で生息してきたおいしい
「ミョウガタケ」を作ってくれた方の御苦労を
感謝しながらおいしく頂きました。
御馳走さま〜!

 

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