切花を長もちさせる方法

「あぷりのお茶会 赤坂・麻布・六本木」へようこそ!

 

 

 

切花の寿命は育ち方による

お花屋さんに並んでいる切花は、それまで
にどのように育ったか、また花を咲かせたか
により、その寿命が大きく異なるといいます。

 

ですが、残念ながらそれを
知ることはできません。

 

私たちが手にした後でできること
で、もっともよい方法で扱い美しい
お花の命を長くできるといいですね。

 

 

 

 

 

1 茎を切るときは水の中で

お花屋さんの切花でも、おうちのお庭の
花壇で切ったものであっても、切り口は
同じように空気にさらされています。

 

まずは、茎を切って水をスムーズに
吸い上げるようにすることが大切です。

 

水は、茎の中の「道菅」という細い管の
中を上っていきますので、その流れを助け
るために、茎は水の中で切りましょう。

 

水の中で切らないと、茎の中に空気が
入ってしまい、道菅の中の水のつながり
を断ってしまいかねません。

 

切る時には、少し斜めに切って断面を多く
するようにし、この「水切り(茎を少し
切る)」と「水換え」を毎日行います。

 

 

 

 

 

2 花瓶に入れる前の処理

花瓶の水に浸かってしまうと思われる葉、
あるいは茎の下半分の葉っぱは落とします。

 

水に浸かることにより細菌が繁殖します
し、葉が多すぎると水分が蒸発して
花まで届かなくなってしまうためです。

 

品種によっては、ごく短時間だけお湯に
つける(湯あげ)、お醤油で煮る・焼くなど
というものもありますが、ほぼ不要とのこと。

 

湯あげは、茎をお湯につけることで道管に
入っている空気を外に押し出し、道管内に
水が通りやすくするための作業で、野の花
やバラに適しているといわれます。

 

茎を焼いたり、叩いて潰したりするのも
同様で、道管の中の空気を出すため。

 

花が、クタッと下を向きかけている時は
湿った新聞紙などで全体を巻いて、水を
たっぷり入れた容器にしばらく入れて
おくと、シャキッとしますよ。

 

 

 

 

 

3 花瓶の中に〇〇をいれる

花瓶の中に「漂白剤」「10円玉」
「お砂糖」「炭酸水」「延命剤」など
を入れると花もちがするといいます。

 

漂白剤は、殺菌作用を期待して。
10円玉も同様で、溶け出した銅イオン
に殺菌作用があるからです。

 

お砂糖=糖は、光合成で作られる
ブドウ糖の代わりで、水に少しの糖を
入れると花の呼吸を助けるといいます。

 

 

 

 

炭酸水には粒子の小さいブドウ糖が
含まれているために、お砂糖よりも
切花がより吸収しやすいとのこと。

 

ただし糖は、栄養になる反面、雑菌の
増殖も促しますので、糖と一緒に殺菌
作用があるものを入れる必要があります。

 

確かにキキョウなどは、4%ほどの糖を
入れると美しさも、寿命も数段上がると
いいますが、慣れていないと難しいとか。

 

 

 

 

 

4 花瓶の水の量

水は多いほどよいとはいえません。
お花の種類によって異なりますが
3〜5割を目安にしましょう。

 

先日、朝から夜まで仕事で外出する友人
が家を出る時に、切花を日の当たる場所
に移動すると聞いて驚きました。

 

彼女は光合成を期待しているのでしょう
が、根のない植物に長時間の強い日差し
は過酷な気がしないでもありません。

 

風通しのよい(あまり強いのはダメ)
涼しめの所に置いておくのがオススメ。
エアコンの風が直接当たるのもNGです。

 

 

 

 

 

5 リンゴはそばに置かない方がいい?

全ての花ではありませんが、中には
リンゴやバナナを近くに置かない方
がいいものもあります。

 

成熟したリンゴやバナナからは
「エチレン」が放出されています。

 

以前、長野県で栽培されたカーネーション
を、つぼみの状態で大阪に運んだところ
花が開かなかったといいます。

 

 

 

 

リンゴが詰められた箱と一緒に
カーネーションが貨物で運送
されたことがその理由でした。

 

カーネーションのつぼみや花は「エチレン」
という気体に敏感で、エチレンが空気中に
数万分の1という低濃度でも反応します。

 

つぼみは開かずに、また開いた花はしおれ
てしまい老化を早めることになります。

 

 

 

 

エチレンの影響を最も受けやすい花は

「カーネーション、デルフィニューム、
スイートピー、ラン、カスミソウ」

 

エチレンに対する感受性が高い花は

「キンギョソウ、トルコギキョウ、
アルストロメリア」

 

反対に、影響を受けない花は

「ガーベラ、キク、グラジオラス、
ユリ(オリエンタルハイブリッド)、
フリージア、チューチップ」

 

 

 

 

カーネーション等を持ち歩く時は逆立ち姿勢

といってもエチレンは、植物が
自らの体の中でエチレンガス
として発してもいる物質です。

 

そのエチレン発生をなるべく少なく
するためには、お花を持ち歩く時は
逆立ち姿勢にするのがよいとのこと。

 

重力により、水分が下にある花の部分
に集まりやすくなるので、エチレンの
発生量が少なくなるからです。

 

また、タバコ、排気ガスやお線香の煙など
にもエチレンは含まれていて、敏感な花達
は老化が早まることもあるようです。

 

 

 

 

 

エチレンを抑える「銀」

エチレンを抑える物資としては
「銀」があり、銀を植物に吸収され
やすいようにした物質もあります。

 

お花屋さんのカーネーションにはこの物質
を吸収させてあること(STS処理)も多い
ので、さほど神経質になる必要はないかも。

 

とはいえリンゴや成熟したバナナは、エチ
レンを放出し、エチレンに弱い花としては
最初にあげたものがあることは覚えていて
もいいかもしれませんね。

 

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