タケノコは1日に1メートルも成長 竹は数十年に一度開花する

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タケノコの成長の秘密

タケノコの成長の早さは有名ですが
最近、1日に1メートル以上も伸びる
と聞いてびっくり。
一度は一日中そばで観察したいものです。

 

タケノコは、地下茎で他のタケ達と
繋がっていて、竹林の土の中は沢山
の地下茎が張り巡らされています。

 

だから地震の時に、竹林に逃げると
いいと言われているのでしょうね。

 

 

 

 

この地下茎を通して栄養が送られて
くるタケノコは、その栄養を使って
1日に1メートル以上も伸びるのです。

 

ただ、いくら栄養がくるからと
いっても、タケノコ以外のものは
普通はそんなに伸びませんよね。

 

それが可能なのは、タケノコは生まれ
た時から太いので、栄養は背を伸ばす
ためだけに使うことができるから。

 

 

 

 

また、タケノコを縦に切ると節が
たくさん見られるように、節も
すでにつくられています。

 

タケノコが伸びる時は、太る必要もなく
「ジベレリン」という物質が作用して
節と節の間が伸びるだけなのです。

 

それぞれの節と節の間が伸びれば、個々の
伸びはわずかであっても、全体としては
大きな伸びになるということのようです。

 

 


赤坂「青野」の「赤坂もち」を
赤坂サカス「京都展」で買った
竹の節を利用したお皿に乗せて

 

 

 

モウソウチクの開花は67年周期

竹の花といえば、ある時一斉に咲いて
その後は一斉に枯れてしまうということ
で有名です。

 

「竹」では花の咲く周期が120年、
「笹」は40年〜60年程といわれて
いますが、個体差もあるとのこと。

 

開花の周期がわかっていない「竹」もある
そうですが、とにかく長いことだけは事実
で、モウソウチクは67年といわれています。

 

 

竹の分布図

 

 

1997年に、埼玉県とと栃木県宇都宮
市内の竹林で、モウソウチクが一斉
に開花したことがありました。

 

これらのモウソウチクは、1930年に
横浜で開花した時にできたタネが発芽
し、株分けされて育ったものでした。

 

また、1979年にも横浜、厚木、大磯、京都
で一斉にモウソウチクが開花しましたが
これは1912年に、横浜で開花した時のタネ
の発芽、株分けのものだったのです。

 

これらのことから、モウソウチクは
67年ごとに開花すると考えられて
いるということです。

 

 

溜池山王駅アート「竹」

 

 

 

竹1本の寿命は約20年

67年ごとに花を咲かせるモウソウチク
ですが、竹の年齢が67年ということでは
なく、モウソウチク1本の寿命は約20年。

 

竹は、新しい地下茎をのばしてタケノコ
を誕生させて竹に育ち、また地下茎を伸ば
していく、という方法で竹林が育ちます。

 

ですから竹林の竹の年齢は、全て同じ
ではなく、同じものもあれば違うものも
あるというように、ばらばらな状態。

 

にも関わらず、その竹林全体が一斉に
67年目に花を咲かせるというのです。

 

 


「麩まんじゅう」 赤坂「青野」

 

 

ということで、最初の地下茎から次に株分け
をされた地下茎に、何らかの情報が伝わって
いるのではないかと考えられています。

 

どう考えても、そうとしか考えられませんが
残念ながら現在のところ、その仕組みは全く
わかっていないということです。

 

株分けをされ、遠く離れた土地で育っている
竹が、それぞれ「67年目を知っていて」
花を咲かせるというのはおもしろいですね。

 

 

2010年〜2011年 赤坂サカス
「ホワイトサカス」

 

 

 

「竹」の花は不吉?

数十年に一度の開花ということで昔から
「竹」や「笹」に花が咲くのは凶事の
前触れなどとも言われてきたようです。

 

たしかに、一斉に花が咲いた後に
一斉に竹が枯れてしまうという様は
不気味に映るに違いありませんね。

 

竹の増え方は先ほどお話ししたように
地下茎から次々と生えてくる無性生殖
をしている、いわばクローンです。

 

 

 

 

その竹が最期に花を咲かせて、おしべ
とめしべが交配をする有性生殖をして
実を結び種ができるのです。

 

そしてその種が、新しい竹林
を作ることになります。

 

これは無性生殖だけですと、環境の
変化に絶えられないために、最後に
有性生殖をすると考えられています。

 

 


2010年〜2011年 赤坂サカス
「ホワイトサカス」

 

 

 

「竹」の花は「始まる」ための「終わり」

ネット上には、
「竹の花を見たいな〜、不吉だけど……」
というような意味の言葉が
たくさん載っています。

 

私は小学校の6年生の時に
「笹」の花を見たことがあります。

 

当時うちに松竹梅を植え込んだ
盆栽があり、盆栽ですのでその中の
「竹」というのは「笹」のこと。

 

 

 

 

その「笹」に花が咲いたのです。

 

実については少々記憶がぼんやりして
いて、実というよりはイネのようなもの
ができたような記憶がするという程度。

 

そして笹の花が咲いた直後、本当に
良くないことが起こりました。
私にというよりは、わが家の一大事でした。

 

 


京都「七条甘春堂」竹入水ようかん

 

 

 

再生のために枯れる竹

私は、今日の今日まで
「竹の花=不吉なもの」と思う
気持ちが心のどこかにありました。

 

ですが、今回ほんの少しですが
竹や笹を調べてみて、そのようなもの
ではないと考えが変わりました。

 

当然のことですが、竹は枯れて
滅亡するために花を咲かせる
のではありません。

 

 

2010年〜2011年 赤坂サカス
「ホワイトサカス」
一番美しいホワイトサカスでした

 

 

環境等、様々なことから、よりよく
生き続けるために、いわば再生の
ために花を咲かせていたのです。

 

わが家の盆栽の笹の花が咲いて
から、数十年の月日が流れました。

 

そして今、ぼんやりとした心の中の
霧が晴れたような気がしています。

 

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