花粉症9 イネ科の植物「カモガヤ」

「あぷりのお茶会 赤坂・麻布・六本木」へようこそ!

 

 

 

カモガヤ

今日はイネ科の花粉症の原因の
一つであるカモガヤのお話です。

 

イネ科カモガヤ属のカモガヤは、
学名「Dactylis glomerata」、
英名「オーチャードグラス
(orchard grass)」「cock’s-foot grass」。

 

和名の「カモガヤ(鴨茅)」は
英名の「cock’s-foot grass」の
cock(ニワトリ)」を
   ↓
duck (カモ)
と間違えたということだそうです。

 

間違えなかったら、カモガヤではなく
「ニワトリガヤ」だったのでしょうか?

 

 

 

 

 

飛散時期は晩春から秋まで

カモガヤは、オオアワガエリと共に
世界的に有名な牧草で、1860年代に
アメリカから日本に導入されました。

 

牧草として広く栽培されているほか
道端や河原、また土留めとして高速
道路沿いに植えられたりしています。

 

花粉の飛散時期は、晩春から秋まで
と結構長めなのもやっかいですが
スギやヒノキの樹木とは異なり
飛散距離はそれほどありません。

 

そばを通らなければならない時は
帽子やサングラス、マスク等を使用
すればかなり防ぐことができます。

 

 

カモガヤ(イネ科)
(写真/「清水耳鼻咽喉科」)

 

 

 

スギ花粉症の人の50%がカモガヤ花粉症

高さは、60cm〜120cmほどで
小さな白い花が集まって咲きます。

 

カモガヤという名前は知らなくても
写真を見ますと、どこかで見たこと
がある植物ですよね。

 

現在では、日本各地のどこにでも
生育しており、イネ科の花粉症の
中では一番多いといいます。

 

 

 

 

また、スギ花粉症の人の約半数が
カモガヤの花粉にもアレルギー反応
を示すといわれています。

 

 

 

アレルギー結膜炎の他、小麦の食物アレルギー

症状は、くしゃみ、鼻水、鼻づまりのほか
スギ花粉症よりも目のかゆみ、充血という
アレルギー結膜炎の症状が出やすい傾向が
あります。

 

また、イネ、コムギの食物アレルギー
を発症しやすくなることもあるそうです。

 

 

 

 

カモガヤ花粉が関連する口腔アレルギー
症候群(OAS)は、スイカやメロンなど
のウリ科のもの、
トマト、オレンジ、セロリ、バナナなど。

 

(口腔アレルギー症候群・OAS
    (oral allergy syndrome)

 果物や野菜を食べた時に、数分
 以内に唇や舌、口の中やノドに
 刺激、かゆみ、しびれがでる症状

 

 原因は、花粉症の原因物質と似た物質
 物質が含まれている食物に対しても
 反応してしまうからといわれている)

 

そのほかでは、イネ科の植物を原料と
するパンやうどんにも注意が必要ですの
で大量摂取は控えた方がよさそうです。

 

 

 

 

午前中の8時〜10時が、イネ科植物の
花粉の飛ぶピークとされますので、気温
が高い晴天の日は注意をしましょう。

 

外出から家に帰った時は、入る前に花粉を
払ってから家に入る習慣をつけたいもの。

 

また、家の中に入ってしまった花粉を
減らすための、こまめな掃除と空気清
浄機の活用が効果的です。

 

 

スポンサードリンク




花粉症8 イネ科の植物「オオアワガエリ(チモシー)」

「あぷりのお茶会 赤坂・麻布・六本木」へようこそ!

 

 

 

オオアワガエリ(チモシー)

イネ科の植物で、花粉症の原因となっ
ている主なものといえば「オオアワガ
エリ」と「カモガヤ」。

 

ということで、今日はオオアワ
ガエリを取り上げてみます。

 

学名「Phleum pratense」
別名は「キヌイトソウ」ともいい、
英名は「Timothy(チモシー)」。

 

オオアワガエリという名前自体に
は全く馴染みはなかったのですが
ティモシー、牧草……ときて、私は
突然「!」という感じになりました。

 

オオアワガエリとは、ウサギさん
のごはんの一つとして有名な
チモシーのことだったのですね。

 

 

イネ科の「オオアワガエリ」
(写真/「みんなの花図鑑」)

 

 

そういえば、うさ友さんがウサギ用に購入
した牧草を整理する時に「アレルギーで
大変だ」と言っていた記憶がありますが
彼女はイネ科の花粉症だったのでしょう。

 

ちなみにチモシーという名は、18世紀初頭
にアメリカへ導入した「Timothy Hansen」
から名付けられたということです。

 

一方、ヨーロッパでは「Cat’ tail」と
呼ぶそうですが、可愛い名前ですね。

 

 

 

 

 

牧草として日本に入り、現在は野生化して全国に

ヨーロッパ原産のイネ科多年草で
明治時代の初頭、北海道に家畜の牧草
としてアメリカから入ってきました。

 

オオアワガエリは、繁殖力旺盛で
寒さにも強いことから、現在では野
生化して日本全国に広がっています。

 

穂先に淡い緑色をした円柱形の花穂を
つけますが、小さくて目立たないため
花粉どころか、花の存在にさえ気が
つかないかもしれません。

 

 

 

 

症状と口腔アレルギーを起こす食物

飛散距離はそれほどでもありませんが
河原や道端に結構生えてますので、側を
を通る時にはマスクをするといいですね。

 

症状は、くしゃみ、鼻水、鼻づまりに加え
アレルギー結膜炎の症状が出やすいので
予防のためにメガネをするのも効果的。

 

外出時にはマスクや、つばの広い帽子、
ツルツルする素材の洋服を着るなど
極力、花粉を防ぐ対策をしましょう。

 

家の中には花粉を持ち込まないことが
何よりですが、そうもいきませんので
こまめな掃除や、空気清浄機の利用で
のりきりたいものです。

 

 

 

 

口腔アレルギーをおこす食物は
メロン、スイカ、キウイなど。

 

(口腔アレルギー症候群・OAS
    (oral allergy syndrome)

 果物や野菜を食べた時に、数分
 以内に唇や舌、口の中やノドに
 刺激、かゆみ、しびれがでる症状

 

 原因は、花粉症の原因物質と似た物質
 物質が含まれている食物に対しても
 反応してしまうからといわれている)

 

 

 

 

 

新芽は「絹糸草」

また、花粉症とは関係がないのですが
ちょっと驚いたことなのでお伝えします。

 

オオアワガエリの地味な花が終わって
できる実ですが、この種子を水盤に
脱脂綿などを置いて撒き、芽が出た
ものが「絹糸草」なのだとか。

 

ひぃえっ〜〜という感じの驚きです。
私は絹糸草のあの優しげな繊細な葉っぱが
大好きでしたが、チモシーだったとは……。

 

 

 

 

これは絹糸草ではなく葉ネギです
が、真似をして植えてみました。
が数が少なくてあの圧倒的な細い芽
の絹糸草群には足元にも及びません。

 

ということは、絹糸草をそのまま
育てていくと、ウサギの食料の
チモシーになるのでしょうか?
ちょっと信じられない思いです。

 

スポンサードリンク




花粉症7 イネ科の植物

「あぷりのお茶会 赤坂・麻布・六本木」へようこそ!

 

 

 

意外に多いイネ科の花粉症

イネの花粉症というと、あまり聞く
ことのない言葉のような感じがしま
すが、近年は増加傾向にあります。

 

花粉症といえば、日本ではスギ花粉症
ですが、ヨーロッパではイネ科、アメリ
カではキク科(ブタクサ)が主な原因。

 

花粉症の英語を「Hay Fever(枯葉熱)」
といいますが、これは牧草の刈り入れの
際に起きるためにつけられた名前です。

 

それが19世紀初めになって、牧草
そのものというよりは、牧草の花
粉によるものと判明したのです。

 

 

 

 

 

飛散時期が長いイネ科の植物

イネ科は飛散時期が長く、スギやヒノキ
の花粉が終わった頃に飛んでいる花粉で
春と秋の2回、飛散ピークがあります。

 

スギやヒノキの花粉症の人は
イネ科の花粉症も持っている
可能性が高いともいいます。

 

スギ花粉症が長引いていると思って
いる方は、イネ科の花粉症を疑った
ほうがいいかもしれませんね。

 

 

実際のイネの花粉症の人は少ない
そうですが、皆無ではないとのこと

 

 

 

アレルギー性結膜炎や肌荒れも

特に、春から初夏にかけては、抗原性の
強い花粉が飛散しますので注意が必要です。
症状はくしゃみ、鼻水、鼻づまりが中心。

 

ただ、スギ花粉症よりも、目のかゆみ
や充血など、アレルギー結膜炎の症状
が強く出やすい傾向があります。

 

また、イネ科の花粉に直接触れた
場合は、花粉皮膚炎による肌荒れ
や赤い発疹を起こすことも。

 

イネ科の食物のなかでも特に小麦、
食品としてはパンやうどんなどが
症状を悪化させたりします。

 

その他には、イネ科の油、米油や
コーン油はもとより、それらの加工
品にも注意が必要とのことですが
そうなりますと結構大変ですね。

 

 

 

 

 

木本植物に比べると飛散距離は短め

花粉症の原因となるイネ科の植物は
オニウシノケグサ、オオアワガエリ、
カモガヤ、ハルガヤ、ネズミホソムギ等。

 

このようなイネのような草を
「草本(そうほん)植物」といい、

 

今まで御紹介してきた
シラカンバ、ハンノキなどを
「木本(もくほん)植物」といいます。

 

草本植物の花粉の飛ぶ範囲はさほど
でもなく、数十m〜100m位。

 

木本植物の花粉のように、遠くまで
飛ぶということはありませんので
近づかないことが最大の防御です。

 

 

シラカンバ(シラカバ)
左上ー木 右上ー葉
左下ー花 右下ー実

 

 

 

イネ(米)そのものの花粉症は少ない

イネは、イネ科イネ属で学名は
「Oryza sativa」、別名は
「とうか(稲禾)」「かとう(禾稲)」。

 

学名の「Oryza」は、古代ギリシア語由来
のラテン語で「米」「イネ」を意味します。

 

いわゆるお米のイネの花粉症の人もいる
もの、数としてはそう多くないようです。

 

とはいえ水田で稲刈り後に出る、稲わら
の粉や、脱穀時の埃やイネ殻のカスを
吸い込むことで、イネ科花粉症の症状
が出る場合もあります。

 

イネの花粉に反応しているわけではあり
ませんが、イネのダストが原因ですので
稲刈り中の水田や、天日干しをしている
稲藁には近づかないほうが無難でしょう。

 

 

スポンサードリンク