腸の細菌と認知症の関係

バウテロイデス

人間の腸には1000種類以上、合計で1kgにも
なる細菌がすんでいますが、この細菌の種類
と認知症が関係があるのではという記事です。
2019年2月22日の東京新聞 TOKYO  Webから。

 

国立長寿医療研究センターなどのチームが
行なった研究によりますと、認知症の人は
「バクテロイデス」という種類の庄内細菌が
特に少ないことがわかったと発表しました。

 

この細菌の働きを詳しく調べることにより、
認知症を予防したり、直したりする方法が
見つけるかもしれないと期待がもたれています。

 

研究チームは、128人のお年寄りから弁を
もらって細菌の種類や割合を調べ、認知症の人と
そうでない人に、どのような違いがあるかを
調べました。

 

腸内細菌は、食べ物や空気と共に体に入って
すみつきますので、体調や食生活が変わると
すんでいる細菌の種類も変わります。
時により、アレルギーやガンなど、体のいろ
いろな部分の不調を引き起こすことがわかって
きました。
認知症という脳の不調も、遠く離れたお腹に
いる細菌と密接な関係があるようです。

 

 

 

「認知症」とは

「認知症」というのは病名ではなく、認識したり、
記憶したり、判断したりする力が障害を受け、
社会生活に支障をきたす状態を指すものです。

 

このような状態を引き起こす原因にはさまざま
ですが、「アルツハイマー型認知症」もその
一つです。

 

現在の日本では、認知症を引き起こす原因のうち、
最も割合の多い疾患で、6割以上がアルツハイマー
病だといわれています。

 

そのほかの原因疾患には、「血管性認知症」や
「レピー小体型認知症」、「前頭側頭型認知症」
などがあります。

 

アルツハイマー病では、脳の神経細胞が減少する、
脳の中で記憶をつかさどる「海馬」を中心に脳全体
が萎縮する、脳に「老人斑」というシミが広がる、
脳の神経細胞に糸くず状の「神経原繊維変化」が
見つかるといった変化が現れることがわかっています。

 

脳の中にβアミロイドと呼ばれるタンパク質がたまり
出すことが原因の一つとされていて、βアミロイド
が脳全体に蓄積することで健全な神経細胞を変化、
脱落させて、脳の働きを低下させ、脳萎縮を進行
させるといわれているようです。

 

アルツハイマー病を発症すると、記憶障害の症状が
見られますが、進行に伴い場所や時間、人物などの
認識ができなくなってしまう「見当識障害」といわ
れる症状が現れます。
身体的機能も低下して、動いが不自由になったり
ということも起こります。

 

ただしこの進行の進み方は個人差があり、わずか
数年で寝たきりになってしまう人もいますが、
10年経っても自立して暮らすことができる人も
います。

 

アルツハイマー病の根本治療はまだ出ていません
が、抗認知症薬で病気の進行を遅らせるといった
治療法をとっているようです。

 

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