虐待で亡くなった子ども 大阪市 4歳

心肺停止

2017年12月25日、大阪箕面市粟生間谷(あおまたに)
の集合住宅から、「子どもが息をしていない」と110番
通報があり、警察官がかけつけました。

 

ベッドには、女性の長男、筒井歩夢(あゆむ)ちゃん
(4)が、心肺停止の状態で横たわっており、病院に
運ばれましたが、間もなく死亡が確認されたという
ことです。

 

死亡する前日には、しつけとして一晩中立ったまま
にされていたことがわかっています。
また、歩夢ちゃんの目の周りやお腹には、強く殴打
されたあざがあり、司法解剖の結果は、外傷性腹内
出血でした。

 

歩夢ちゃんのぜんしんには、50箇所ほどのあざが
見つかっていますので、死に繋がったのは腹部へ
の衝撃の可能性も高いと思われます。

 

 

大人3人で4歳児を虐待

母親の筒井麻衣(26)と、同居の男性、松本匠吾
容疑者(24)、その友人の大倉敏弥容疑者(20)
の3人が逮捕されました。

 

箕面市は、虐待の事案を協議する場に、警察も
加わってもらうことにしたという異例の処置を
取っています。
これは全国的に見ても稀なことだそう。

 

松本省吾容疑者は、
「(歩夢ちゃんが)言うことをきかないので、
しつけで素手で殴った。
もしかしたら死ぬかもしれないと思った」
などと暴行を認めています。

 

 

亡くなった4際の筒井歩夢ちゃん

 

 

弟は児童相談所に保護

筒井麻衣容疑者は、
「松本容疑者らが歩夢ちゃんを片手で腕立て
伏せをさせ、倒れこむと殴ったり蹴ったりして
いた」と供述し、
「(自分は)暴力を振るっていない」
と容疑を否認しているといいます。

 

松本匠吾容疑者と大倉敏弥容疑者が、母親の
筒井麻衣容疑者と同居を始めたのは、11月
半ばごろだそうですが、ということは歩夢ちゃん
の死のわずか1か月ほど前ということ。

 

歩夢ちゃんの2歳になる弟にも打撲痕があったため、
病院に運ばれましたが命に別状はないということで
同日、子ども家庭センター(児童相談所)に保護
されています。

 

 

過去にもネグレクトで児相に一時保護

2016年の5〜6月に2回、当時は大阪府池田市に
住んでいた筒井歩夢ちゃんと弟は、ネグレクト
(育児放棄)の疑いで通報され、児童相談所が
兄弟を一時保護していましたが、親族の支援が
得られるとして母親のもとに帰したということです。

 

一家が大阪市箕面市に転居した今年の1月にも
「子どもの泣き声や母親の怒鳴る声がする」
と通報があり、児童相談所の職員が自宅を訪ねて
いますが、その後
「一定の改善がみられた」ことから主な対応を
箕面市に委ねていました。

 

5月には、兄弟は私立保育所に入ったものの
1週間ほど通って来なかったため自宅を訪問。
7月、ネグレクトが疑われ、8月には本格的に
家庭訪問を開始。

 

 

弟のほおにあざ

12月上旬に職員が兄弟に自宅で面会すると、
弟のほおにあざがあり、母親は「階段から落ちた」
と説明し、弟も「落ちた」と話したといいます。

 

市教育委員会の小西敏弘・子ども未来創造局
担当副部長は
「今思えば、弟のほおにあざがあった時、深刻な
事態になっていると重要視すべきでなかったのか
と思っている」
と述べました。

 

筒井麻衣容疑者が、今回の事件について「暴力は
振るっていない」と言っているそうですが、仮に
今回は振るっていなくても、過去において振るった
ことは事実のようです。

 

全く暴力やネグレクトといった虐待に関係のない
母親が、たまたま同居した男性が暴力的でそれを
止めることができなかった事件、いうわけでも
なさそうです。

 

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