香害3 イソシアネート

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破片は1000分の1にも満たない小ささ

マイクロカプセルの直径は
数μm(マイクロメートル)〜数十μm、
膜の厚みは1μmに満たない小ささです。

 

環境中で破壊されたカプセル片は
1μmよりも小さなもの。
(1μm=1/1000mm)

 

花粉症を引き起こすといわれる花粉
の大きさは約30μmで、10分の1ほど。
花粉症対策のマスクも通過できます。

 

 

 

 

 

大気中に漂う危険物

柔軟剤のキャップ一杯に入って
いるマイクロカプセルは1億個。

 

その香りが12日間も続くと宣伝して
いる商品もあるということです。
大気中に漂う量はいかばかりでしょう。

 

破壊されたマイクロカプセルの香料は
アレルギーや喘息を発症、悪化させる
物質や、発がん性物質、環境ホルモン
が含まれています。

 

人間には、吸い込んだものを排出する
力はありますが、サイズが小さいほど
体の奥に入りやすくなってしまいます。

 

ナノレベル(1nm=1/1000μm)
では、脳血管関門や胎盤をも
通り抜けることができるとか。

 

 

 

 

 

「イソシアネート(isocyanate)」

そんな小さなマイクロカプセルから
強い毒性のある「イソシアネート」
が出ることが問題になっています。

 

イソシアネート(TDI、別名: 2,4-トルエン
ジイソシアネート)は、皮膚、粘膜を損傷し
神経系を刺激し、発がん性もある物質です。

 

シックハウス症候群の原因物質の一つ
として室内環境基準が設けられている
トルエンが50ppmなのに対して、
トリレンジイソシアネートはわずか
0.005ppm。
トルエンより1万倍も毒性が強いわけ
です」(岡田幹治『香害・そのニオイ
        から身を守るには』)

 

トルエンの1万倍も毒性が強いイソシアネ
ートが、私たちの日常生活に欠かせない
洗濯時に付着しているって、知っていました?

 

 

 

 

 

アレルギーは毒物を検出して避けるための免疫

生物は、地球上に誕生した瞬間
から、環境中の毒物に対策を施し
現在まで生き延びてきました。

 

哺乳類しかもたず、進化した免疫で
ある IgE(免疫グロブリンの一種)が
毒素を体内に入れないようにする
防御反応、それがアレルギー反応です。

 

人間が作り出した、人間を傷つける
化学物質(毒)が残留するものに対し
IgEは高くなり、アレルギーを起こして
体内への侵入を阻止します。

 

アレルギーの原因物質・アレルゲンに
働きかけて防御反応を起こし、体内に
入れないよう警告してくれているのです。

 

しかし、防御反応としてのアレルギー
が暴走を始めると、危険なアナフィ
ラキシーが、全身に起こります。

 

それだけではなく、気管支喘息、
アトピー性皮膚炎などを発症し、それが
高じて免疫力がさらに低下すると、神経
・内分泌異常の引き金ともなるのです。

 

 

 

 

 

「かくたこども&アレルギークリニック」

          角田和彦院長

「食べ物から体内に侵入した脂溶性の
残留化学物質(ダイオキシンやPCB、
有機塩素系殺虫剤、トランス脂肪酸等)
は、体内に蓄積され、皮膚の皮脂腺
から皮膚に排泄されます。

それらの化学物質の影響で皮膚のバリア
機能が壊され、そこに強い合成洗剤や
イソシアネートなどの化学物質の影響、
必須脂肪酸の欠如などによって、環境中
のダニやカビ、花粉、食物、イソシア
ネートなどが体内に侵入してアレルギー
を起こすようになります。

ウレタン樹脂を吸う仕事をしている
労働者以外で、一般の多くの人で
IgEが陽性になったという報告は、
いまだ世界中でありません。
イソシアネート対策が遅れている
日本だけの状況かもしれません。

*『『柔軟剤』や『無香料の防臭スプレー』
のマイクロカプセルの壁材としてだけ
ではなく、伸びる衣類「ポリウレタン」
など多くの身の周りのものに使われて
います。
厳格な対策が必要です」

 

 

 

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香害2 香害の原因第一の柔軟剤に含まれるマイクロカプセル

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香害の原因のトップは柔軟剤

前回のアンケートの結果にもあり
ましたように、特に問題になるのが
「洗濯物の香り」の柔軟剤です。

 

2000年代後半に、店頭に
並ぶようになったものです。

 

日本石鹸洗剤工業会の「洗浄剤等の年間
製品販売統計」によりますと、2019年の
1年間に販売された柔軟剤は37万5000トン。

 

これは、2000年の21万7000トンの1.7倍
にものぼり、売上額で見ると約2倍です。

 

2000年 21万7000トン
 2019年 37万5000トン 売上額約2倍

 

 

 

 

 

マイクロカプセル化

ここ数年、洗剤や柔軟剤などの香りが
強くなったように感じますが、その大き
な原因は香料のマイクロカプセル化。

 

ミクロのプラスティック粒子が、香り
(あるいは消臭成分)を包み込み込んで
いるものをマイクロカプセルといいます。

 

このカプセルが、摩擦や湿度によって
中身が飛び出すことにより、香り
(あるいは消臭効果)が持続します。

 

衣類の洗濯時に、マイクロカプセルが
繊維に吸着され、洗濯後に着用する際
や着用後、体を動かす度にカプセルが
破れて中身の香料が放出されるのです。

 

 

 

 

香りをプラスする時だけではなく、マイナス(消臭)時も

おもしろいのは、香りをプラスする時
だけではなく、消臭、つまり香りをマイ
ナスする際にもこのカプセルは働くこと。

 

プラスの場合は、「香りがした」
と感じることはあると思いますが、
マイナス時は、「あっ、今消臭した」
とは普通、感じませんよね?

 

感覚として実感はなくても、それでも
マイクロカプセルは作動し、体は
「化学物質」を認識しています。

 

 

 

 

 

マイクロカプセル技術 2008年・アメリカ

アメリカで柔軟剤の香料に
マイクロカプセル技術が導入され
たのは、2008年のことでした。

 

普通、洗濯により香料は

   合成洗剤で 1〜2%
   柔軟剤で  10%ほど

が残るといわれます。

 

それがマイクロカプセルですと

   合成洗剤  20%
   柔軟剤   50%

に跳ね上がります。

 

この技術おかげで、香料使用量は3割
も節約できるようになり、技術はあっ
という間に日本にも導入されました。

 

 

 

 

 

アメリカは使用量が減り、日本は増加

しかし興味深いのは、当のアメリカでは
2007年から2015年にかけて、若い世代
の柔軟剤使用が減っていることです。

 

それにひきかえ、日本では
柔軟剤の売上額はうなぎのぼり。

 

この違いは、日本でマイクロカプセル
の有害性が報道されないことでは
ないか、と指摘する方もいます。

 

 

 

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香害 1 誰にでもリスクはある化学物質過敏症「香害」

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化学物質過敏症(CS:Chemical Sensitibity,
MCS: Multiple Chemical Sensitivity)

化学物質過敏症とは、環境中の
化学物質が体内に入った時に様々な
症状を引き起こすことをいいます。

 

最初は「気のせい」「精神的なもの」
ともいわれていましたが、2009年に
厚労省で疾患登録されて以来、保険
診療が受けられるようになりました。

 

頭痛、アレルギー、喘息、吐き気、
意識消失など様々な症状が現れて
日常の生活に困難をきたします。

 

 

 

 

 

1950年代にはすでに懸念されていた

アメリカのセロン・ランドルフ医師が、
化学物質の暴露により過敏反応が発生
する可能性を指摘したのは1950年代。

 

また、1987年には、マーク・カレンに
よって多種類化学物質過敏状態という
概念が提唱されています。

 

エール大の  Mark Cullen  教授は、

かなり大量の化学物質に接触した後、
または微量な化学物質に持続的に接触
した後に、同じ化学物質に再接触した
場合に出てくる不愉快な症状

が化学物質過敏症であると定義しています。

 

 

 

 

 

予想以上に多い患者数

日本では、2012年の研究調査で成人
で化学物質に高感受性を示した人は

     4.4%(約450万人)

 

準・高感受性の人は

     7.7%(約800万人)

 

と報告されています。

 

10年ほど前の調査ですので、現在は
環境の悪化に伴い、この数はかなり
上回っているでしょう。

 

その上、この検査に含まれていない
未成年者も含めると、さらに多くの
患者数が予想されます。

 

 

 

 

 

「香害」強い香りを放つ製品で起こる健康被害

消臭スプレー、合成洗剤、おもちゃや
化粧品、食品、家の壁など、私たちは
多くの化学物質の中で暮らしています。

 

口からの「経口吸収」や
空気からの「経気吸収」、
皮膚からの「経皮吸収」。

 

目には見えないものの化学物質は生活
の中に蔓延っており、中でも多いのは
香りによる「香害」と呼ばれるものです。

 

個人差はありますが、問題物質がついて
いる人とすれ違う時ににおっただけで数時
間から数日も具合が悪くなる人もいます。

 

中には、すれ違う時にそのにおい
は感じなくても、あるいは既に姿は
なく、ただ残り香だけであっても。

 

体は確実にその成分を感じ取って
反応することもあるといいます。

 

喉や気管支の異常に、頭痛や吐き気等の
体のだるさについては想像がおよびます
が、視覚や聴覚の異常が出て脳梗塞を
疑った、に至っては想像を超えます。

 

しかも、自分がその製品を使わなくても
家の外には香害が溢れているのです。
まさになす術がありません。

 

 

 

 

 

 

「誰にも発症するリスクはあると考えて行動すべき」

化学物質過敏症を診る医療機関は
残念ながら多くはありません。

 

治療を20年以上にわたり行っている
大阪市の「ふくずみアレルギー科」
には、沖縄から北海道まで3千人
近い患者が通院しています。

 

院長の吹角隆之医師は、

もともと大量の化学物質に囲まれて
生活しているため、いつ発症しても
おかしくない状態まで、体内に
化学物質を取り込んでしまっていた。

そのことに気づいていなかった
だけで、
気づきのきっかけに
なったのが
においなのではないか。

化学物質の処理能力には個人差があり、
低い人から発症すると考えられる。
誰にも発症するリスクはある
と考えて行動すべき

と警告を鳴らします。

 

 

 

 

 

3Kgの酸素ボンベをつけて

会社で起きた頭痛が風邪だと思って
いた女性が、体調が戻った後に出社
すると、再び頭痛に見舞われました。

 

その後、化学物質過敏症であることに
気づき、一時は3Kgもある酸素ボンベ
をつけながら仕事をしたといいます。

 

しかし、彼女は仕事を続けることが
できずに結局会社を辞め、家も越さ
なければなりませんでした。

 

化学物質過敏症を発症するのは女性の方
が多いということですが、その理由は
女性ホルモンの変動を起こしやすいこと
が影響していると考えられています。

 

 

 

 

 

化学物質過敏症対応の教室

化学物質過敏症の生徒のために
化学物質過敏症対応の教室を改装した
高知県の公立小学校があります。

 

教科書に使われている接着剤に反応して
しまうため、文科省は接着剤を使用せず
にホチキス等で作られた「化学物質過敏
症対応の教科書」も作成しています。

 

化学物質過敏症の生徒は、教科書
の接着剤だけではなく、印刷のイ
ンクにも反応してしまうそうです。

 

 

 

 

 

昨年12月のアンケート調査結果

国民生活センターが、柔軟剤など
のにおいによる体調不良について
初めて報告したのは2013年のこと。

 

年間300件を超える相談が
寄せられているということです。

 

「香害をなくす連絡会」が、昨年12月から
3か月間行なったアンケート調査には予想を
上回る9332人もの回答が寄せられました。

 

調査によりますと、

「香り付き製品のにおいで具合が悪く
なったことがある人」……………  79%

 

このうち、

「香りの被害で仕事を休んだり
職を失ったことがある人」…….. 18.6%

という結果でした。

 

 

具合が悪くなった製品は?(複数回答)
との問いの回答は以下のものです。

 

1 柔軟剤      86%
2 香り付き合成洗剤 73.3%
3 香水       66.5%
4 除菌・消臭剤   56.8%
5 制汗剤      42.5%

 

 

 

 

☆少々長くなってしまい
ましたので、続きは次回に☆

 

 

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