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「複合臭」も悪臭
悪臭といえばすぐ、生ゴミのニオイや食品が
腐ったニオイを思い浮かべますが、これらは
細菌(バクテリア)が作り出すニオイです。
一方、そのニオイ単独では悪臭とはいえない
ニオイであっても、複数混ざり合うことに
より悪臭になってしまうものもあります。
これを「複合臭」といいますが、各家庭
で何らかのニオイがするのは、この複合臭
な仕業なののかもしれませんね。
「脱臭」は家庭向きではない?
私たちが悪臭がなくなったと感じる
状態には「消臭」と「脱臭」があります。
消臭
「悪臭があまり感じられなくなる」状態
脱臭
「空気中からニオイ物質を取り除く」こと
となれば、誰しも脱臭の方がいいと思う
かもしれませんが、脱臭をするには大掛
かりな装置と、かなりの費用が必要です。
企業や店舗では行われていますが
一般家庭ではかなり難しいのが現状。
とはいえ、少しでも悪臭をなくすため
のいくつかの方法をご紹介しましょう。
1 生物的消臭
生ゴミのニオイやトイレのニオイなど
細菌(バクテリア)が作り出している
ニオイは、雑菌が繁殖しないように
して悪臭を防ぐことができます。
悪臭を生み出している雑菌自体を除去
することができればなによりですが
それができない場合もあります。
そんな時は、除菌剤や抗菌剤など
を利用して爆テイアの繁殖や生育
を抑制するのもよいでしょう。
2 物理的消臭
悪臭の成分を悪臭の成分を
炭などで吸い取ってしまう方法です。
冷蔵庫の脱臭剤には、備長炭や活性炭
などがよく使われていますが、炭は
悪臭をとらえてはなさない働きをします。
ただし、飽和状態になると効果がなく
なりますので交換する必要があります。
3 科学的消臭
悪臭の成分を、化学反応によってニオイ
のない成分に変える方法をいいます。
科学的方法による脱臭剤には、
無機系
(二酸化チタン、二酸化マンガン、酸化亜鉛)
有機系
(有機窒素系の組み合わせ)
天然系
(茶葉、キノコ)
組み合わせ系
などがありますが、最近は無機系の
二酸化チタンなどの光触媒を利用した
ものが注目を集めています。
光触媒をフィルターに利用した空気
清浄器や、スプレータイプの消臭剤
などがあります。
4 感覚的消臭
これは次の3つの方法があります。
A 「マスキング消臭」
悪臭よりも強い芳香成分を使用
して悪臭を覆ってしまう方法
* 悪臭 + 強い香り → 強い香り
B 「ペアリング消臭」
悪臭を良い香りの一部として取り
込み、良い香りに変えてしまう
* 悪臭 + 香り → 良い香り
C 「中和消臭」
悪臭成分を化学反応により
ニオイがない成分に変える
* 悪臭 + 消臭成分 → 無臭
A、B、C共に、悪臭がなくなるなら
どれでもいいようにも思えますが
これらには大きな違いがあります。
Aの「マスキング消臭」は、悪臭に
強いニオイを加えることにより元の
ニオイを隠す方法ですので、かなり
の強いニオイになるのが弱点。
最初の悪臭に比べたら良い状態では
あっても、超快適かといえばそう
でもないかもという感じです。
その上、ニオイは個人差があります
ので「悪臭よりはちょっとマシな
あまり良いニオイではない強い香り
が漂っている」
という微妙な状態にもなりかね
ないようです。
森の中で悪臭がしないわけ
ところで話は飛びますが、森の中では
当然のことながら動物が死を迎えている
はずなのに、死骸臭はまったくしません。
これは森の植物から発生している植物
精油がそれらのニオイを中和している
からと考えられています。
そのようなことから、悪臭除去に方法
としてフィトンチッド消臭を勧める
会社もあるようです。
悪臭を科学的に抑えることに加え
植物精油のもつ芳香により、ニオイ
の質が改善できるからです。
ニオイの原因物質を97%除去しても
ニオイの感覚は半分になったとしか
感じず、99%除去して、やっと3分の1
になったと感じるニオイもあります。
このように悪臭の除去は難しいのが現状。
ただ日本は、消臭剤が一番売れている国
という一面もあって、ニオイを気にしす
ぎる傾向があるのは否めないところ。
快適な日々をすごすためには、除去を
試みる一方、あまりこだわらないという
のも一つの解決方法かもしれませんね。