タネなしブドウ

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50年前のデラウェアはタネのあるブドウ

薄い緑の色のブドウってとてもきれいですね。

 

市場に出ているブドウで一番多い色
は、デラウェアのような色のブドウ
一般に「葡萄色」という色ですね。

 

デラウェアといえば現在ではタネなし
ブドウですが、50年ほど前までは
タネのあるブドウだったそうです。

 

デラウェアというのはアメリカのオハイオ州
のブドウの産地に由来する名前です。

 

日本では明治時代からデラウェア
の栽培が始まっています。

 

 

130618budoutubomi370(写真/「兵庫県ぶどう狩り2012」)

 

 

柄を長くする為の「ジベレリン」

デラウェアのつぼみができた時と
花が開いた時に「ジベレリン」という液に
つけると、実にタネがなくるのだそうです。

 

このジベレリンという液につけてデラウェア
のタネをなくす方法は、面白いことに、最初
からわかって行ったことではないのだとか。

 

タネをなくすためではなく、デラウェアの実
のついている柄を長くしようとして、ジベレリン
の液につけたのが最初の動機だったといいます。

 

なぜならば、デラウェアは一房に
実がなる時に、実が詰まり過ぎる
という欠点があったからです。

 

柄に実が詰まってつきますから、実が
育って大きくなるにつれ、実と実が
ぶつかりあい、つぶれてしまうのです。

 

それを防ぐために、実のついている柄を
長くしようとして使われたのが
ジベレリンだったのです。

 

ジベレリンは、イネの背丈を高くする
物質として発見されたものです。

 

茎を長くする働きを持つジベレリンを使って、
デラウェアの柄をのばすことができれば
実がつぶれることを防げるのではないか
と考えたのですね。

 

 

130618budou370           (写真/「Kochan’s ベランダ菜園」)

 

 

 

つぼみが開いた後にもう一度「ジベレリン」

そして実際に、デラウェアにジベレリンを
使ってみると……、デラウェアの実にタネがなく
なる、という別の効果が生まれていたのです。

 

しかし残念ながら、そのタネなしデラウェア
の実は、食用とするには粒が小さすぎました。

 

そこで様々な方法を試した後に、つぼみが
花開いた後に、もう一度ジベレリンの液につけ
ると、実が大きくなることがわかったのです。

 

タネなしブドウ、デラウェアのタネのない
理由は偶然と、努力の賜物だったのですね。

 

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