「ママン(MAMAN)」ルイーズ・ブルジョワ 六本木ヒルズの「蜘蛛」

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六本木ヒルズの「蜘蛛(ママン)」ルイーズ・ブルジョワ 

昨日は、六本木「クローバー」の閉店という
悲しいお知らせとともに六本木ヒルズの
「雲」を御覧に入れました。

 

今日も六本木ヒルズの「くも」ですが
今日の「くも」は、「雲」ではなくて「蜘蛛」。

 

とっても大きいでしょう?
高さは9メートルもあるそうです。
一緒に写っている人間と比べると
その大きさがおわかりになるかと。

 

 

140416roppongikillskumoルイーズ・ブルジョワ「蜘蛛」
六本木ヒルズ建物と重なってちょっと
見づらいのですが、ほぼ中央にあります

 

 

 

生き延びるために作品を作る

これはルイーズ・ブルジョワという、バリで
生まれてアメリカへ渡った彫刻家の作品です。

 

「なぜ彫刻家になったのですか?」
との質問に、彼女はこう答えています。

 

「そうしないと切り抜けられなかった。
家族が求めるあらゆる感情的な生活から
抜け出したいと思ってね。
生き延びるためにはそれしかなかった」

 

 

 

 

(ドキュメンタリー映画
『CHERE LOUSE〜親愛なるルイーズ』
監督:ブリジット・コルナン、1995年製作より)

 

六本木ヒルズにあるこの巨大な蜘蛛は2002年に
作られた作品で「ママン(MAMAN)」という
タイトルがついています。
この蜘蛛は母への愛情を意識したものだそうです。

 

次の写真はサンフランシスコ近代美術館
にあるルイーズ・ブルジョワの作品で
タイトルは「The Nest(巣)」。

 

 

 

LouiseBourgeois_TheNest_SFMOMA-300x200(写真/「Kenjiyokoo.com.blog」)

 

 

 

こちらは 蜘蛛が何重にも重なっていていますね。
これも子どもを守っている母蜘蛛。

 

「家族が求めるあらゆる感情から抜け出したい」
「生き延びるために」彫刻家になったという
ルイーズ・ブルジョワ。

 

大好きな蜘蛛を素材として、母を表現した
彼女の背景には一体、どのような
家族があったのでしょうか?

 

 

 

guggennhaimuグッゲンハイムの『ママン』

 

 

 

「この世はいかに男尊女卑か……」

ルイーズ・ブルジョワは
1911年12月25日、パリ生まれ。
翌年の1912年は、タイタニック号が
沈没した年でもあります。

 

ルイーズが3歳のとき第一次大戦
が勃発し、父は従軍します。

 

父が帰ってきて10年間ほど、父の愛人が
彼女の家に同居し、彼女を含めた3人の
きょうだいの家庭教師をしていました。

 

 

 

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一見、平和な家庭に見えながら
完全に崩壊していた家族。

 

感情を爆発させる暴君で
あった父と、耐え続ける母。

 

「この世がいかに男尊女卑であるか」
(前出ドキュメンタリー映画より)
とつぶやく彼女の嘆き。

 

 

 

 

蚊が嫌いだったルイーズ・ブルジョワは
その蚊を捕まえる蜘蛛を好んだようです。

 

「蜘蛛はとても忍耐強い生き物。
蚊を捕まえるために何時間でも待っている」

 

忍耐強く待っている蜘蛛に
ルイーズ・ブルジョワは、耐え続ける母
を重ねて見ていたのでしょう。

 

その母親は、彼女が21歳の時に亡くなっています。
耐えることだけで終わってしまった母親の
少々早過ぎる死は、彼女の母への様々思いを
一層強くしたのではないかとも思えます。

 

 

 

300px-NGC_Mamanカナダ国立美術館の『ママン』

 

 

 

70歳を過ぎての再評価

最初はソルボンヌ大学で数学を専攻して
いたルイーズ・ブルジョワですが
卒業後は美術学校へ通うようになりました。

 

そして1938年にはアメリカの美術史家
ロバート・ゴールドウォーターと
結婚してニューヨークに移ります。

 

最初の個展は1945年、ルイーズ・ブルジョワ
が34歳の時。
その頃、ル・コルビジュ、ジョアン・ミロ、
マルセル・デュシャンらと出会います。

 

 

louisebourge2s ルイーズ・ブルジョワ

 

 

彼女は、養子、実子と3人の子を育てましたが
1973年、62歳の時に夫、ルイが死去。

 

彼女が再評価されたのは、1982年のことで
ニューヨーク近代美術館で大規模な個展が開催
された、70歳を過ぎてのことだったといいます。

 

90歳を過ぎても彼女は精力的に作品を作り続け
あと一年半で100歳を迎えるという
2010年の5月31日に98歳で亡くなりました。

 

 

140416kumoroppongi六本木ヒルズの蜘蛛「ママン(MAMAN)」
ルイーズ・ブルジョワ

 

 

この巨大な蜘蛛『ママン』ですが
こうして真下から見ますと、お腹のあたりが
ネットのようになっています。

 

そのネット状の中には、大理石で
出来た卵がいくつも入っているよう。

 

ルイーズ・ブルジョワの作品は、この
『ママン』に限らず、不安や悲しみを感じさせる
ものでもありますが、と同時に幸せな家族への
憧れや、愛情と希望を託してもいるのです。

 

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大好きなカフェで「スターバックス」六本木ヒルズ

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去年、うちをリフォームする時に
一週間ほど家を追い出されたことが
ありました。

 

8月の終わりから、9月の
第一週にかけてでした。

 

去年は史上なんたらかんたら、という
ほど暑かったので、その頃といっても
秋の気配などはまったく、どこにも
ちっとも全然、感じられない暑さの
最中でした。

 

追い出された日の、第一日と二日目に、
お気に入りのカフェに行きました。

 

そこは、置いてある本をどれでも自由に
読んでいいという、まさに本好きの私に
とって最高の場所なのです。

 

最初、そのカフェに連れて行ってくれた友人
からそのカフェにある本(売り物です)を
自由に読んでいいんだよ、と聞いた時は
冗談で、私をかついでいるのかと思ったほど。

 

それが本当だとわかった時は、筆舌に尽くし
がたいほどの喜びでした(オーバー?)。

 

その追い出され日、第一日目に、気がつくと
市川海老蔵夫妻がいて、雑誌を見ながらお茶
をして、しばらくすると帰っていきました。

 

次の日は、一人の男性と女性が
おしゃべりをしていました。

 

こちらは二人とも本は全く手に取らずに、
話し続けていたのですが、男性の方は
内田裕也だということがわかりました。

 

が、女性がどうしてもわかりません。
見たことがあるような気も
しないではないのですが……。

 

と思っていたら、しばらくして思ったのです。
もしかしたら、その女性は
彼のお嬢さんかもしれないと。

 

そしてそれから一年もたたないうちに、
海老蔵さんと内田裕也さん、なんと
お二人とも警察関係にお世話になる
ことになったのですね。

 

別にだからどうしたというのではない
のですが、偶然二日続きでお見かけした方
がそういうことに相成るとは……
もの思う年の暮れではありました。

 

 

 

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