初のベーシックインカム実験を行なったフィンランドの報告

初年度の結果発表

最低限度の生活を保障するために市民全員に現金を配る
というベーシックインカムの社会実験が、2年前に世界で
初めてフィンランドで行われました。

 

今回は、その結果を2019年2月9日(土)の
Y AHOO!  J APAN ニュースから。

 

フィンランドの国民年金機構 Kelaと社会保険省は、
2月8日、実験が行われた2年間のうちの、
最初の1年めの調査結果を発表。
2年めの結果は、来年早々に発表予定です。

 


実験は2017年1月から2年間にわたって実施。
25〜58歳の失業者の中からランダムに2000人を選び、
男性52%、女性が48%、
年齢は25〜34歳  30%、35〜44歳 30%、45〜58歳が40%。

 

従来の基礎失業給付や労働市場補助金を
停止する代わりに、月額560ユーロ(約7万円)
のベーシックインカムを支給しました。

 

実験の狙いとしては、
1  社会保障システムの刷新
2  就労意欲を高めることができるか
3  官僚システムを簡素化できるか
の3点。

 

実験参加者

ベーシックインカムの
  実験参加者の年間雇用日数は 49.64日

  それ以外のグループは    49.25日
               (差は0.39日)


自営業では
  実験参加者の年収は   4230ユーロ
            (約52万6000円)

  それ以外のグループ   4251ユーロ
            (約52万8600円)
             (差は2600円)

 

増した幸福度

自分で感じる健康状態
 実験参加者    「とても良好」15%
          「良好」   41%
               合計    56%

 それ以外のグループ「とても良好」10%
          「良好」   36%
               合計    47%

 

自分で意識するストレス
 実験参加者     「全くない」22%
           「少しだけ」33%
              合計     55%

 それ以外のグループ 「全くない」20%
           「少しだけ」26%
               合計    46%

 

ということで、就労状況はそれほど改善されません
でしたが、自分で感じる健康状態やストレス度は
他のグループより良かったということです。

 

AIやロボット全盛の時代が到来する前に、
働き方と生き方を軸にして税制、社会保障システム、
教育、医療、年金を一から考える時期に
さしかかっているのは間違いないようです。

 

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