世田谷区で同性カップル4組が婚姻届を提出 

2月7日、東京の世田谷区で法律婚を求める4組の
カップルが世田谷区役所北沢総合支所に婚姻届を
提出した(うち1組は、書類の都合で別の日)ことを
 HUFFPOSTが 2019年2月11日伝えていましたので
まとめてみました。

 

同性同士の婚姻届提出

4組は世田谷区にある、同性カップルの権利平等を
区に働きかける団体「世田谷DPR(ドメスティック
・パートナーシップ・レジストリー)のメンバー。

 

DPRは、同性カップルの存在を地域で見えるかたち
にして、公的な権利の平等や承認を獲得する活動を
しているグループです。

 

「結婚の自由をすべての人に」という訴訟が2月14日
に始まるそうですが、その原告が今回、婚姻届を
世田谷区に提出した西川麻美さんと小野春さんの
カップルです。

 

訴訟には13組のカップルが同性婚の実現を求めて
国に提訴する予定。

 

 

子どものいるカップル

4組のカップルのうち、西川さんと小野さんは、
原告の中で唯一、子どもを育てているカップルです。

 

それぞれが過去の婚姻中の子どもで、西川さんに
1人、小野さんに2人います。
その3人の子どもと、西川さん、小野さんの5人が
家族として14年間世田谷区で暮らしてきました。

 

小野さんは
「同性のパートナーとは結婚することができず、
そのために共同親権を持つことはおろか、同性パート
ナーやパートナーとの子どもとの関係性を証明する
手立てもありません。

 

パートナーが私の子どもを入院手続きしようとした
ところ、断られるなどの困難がありました」
と言います。

 

同性婚の必要性を強く感じるきっかけとなったのは、
3年前に小野さんに乳がんが見つかったことでした。
抗がん治療や手術を受ける中で、自分たちがいかに
セーフティネットのない状態で暮らしているのかを
思い知らされたといいます。

 

病院の説明には、家族しか同席できないと言われ、
パートナーが手術の同意書にサインできるかどうか
もわからずとても不安だったとも。

 

また仕事量を減らしたくても、相手の扶養に入れない、
もし自分の身に何かが起きたら、相続の権利も子ども
の権利もない状態でパートナーに多大な負担を残して
しまうかもしれないと、不安は尽きなかったそう。
もし結婚できていれば、こういう消耗をしなくて済んだ
のではないかと。

 

「すでにいる家族のことを無視しないで欲しいと
思っています。
色々な家族がすでにいます。その家族とそこで育つ
子ども達の事もちゃんと見て欲しいなと思います」
と小野さんは訴えます。

 

 


お子さんも駆けつけ祝福

この記者会見には、小野さんの西川さんのお子さん
も駆けつけ、
「おめでたい事なので、応援と祝福をするために
来ました」といい、2人の母を
「とてもいい人たちです」
と説明します。

 

以前は、家族のことを話しにくいと感じた時期も
あったそうですが、
「LGBTという名前が広がったことで、説明しやすくなったかな」
といい、積極的に話すわけではないけど友達に
聞かれた時には、隠さずに説明。

 

「だんだん差別的なことも減っていますし、
同性カップルがいることはデータからもわかっています。
同性で家族を作る人たちが、普通になって欲しいな
と思います」といいます。

 

 

望む人は私たちの後ろにもいっぱいいる

小野さんと西川さん以外のカップル、河智志乃さんと
鳩貝啓美さんも12年間、生活を共にしてきましたが、
一人の収入が減った時には健康保険の扶養に入れずに、
配偶者控除も受けられず、入院時には病院に二人の
関係を必死で説明しなければならなかったそうです。

 

TさんとJさんは、国際結婚をした男性カップル。
生まれも育ちも世田谷区のTさんと、フランス出身の
Jさんは、婚姻の平等がすでに実現しているフランス
で2014年に婚姻届を提出しています。

 

日本に帰ってきた途端、結婚指輪は単なるアクセサリー。
一人一人が尊重される社会を目指すために
日本でも婚姻届を出すことにしました。

 

世田谷DPRの呼びかけ人である世田谷区議会の
上川あや議員は、婚姻届を一斉提出することで、
声を上げられない地域住民の実際の声を届けた
かったと語ります。

 

河智さんは、
「いつか誰かがやるとか、なったらいいね
なんて思っていたら、人生が終わってしまう。
同性婚を望む人たちは私たちの後ろにも
いっぱいいます。
準備ができた人から、どんどん顔を出して
いきたいと思っています」と言っていました。

 

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