ベーシックインカムを実験している世界の8カ国

昨日は、フィンランドでのベーシックインカムを
実験した結果をお届けしましたが、今日はイタリア。

 

現在のイタリアの第一与党「五つ星運動」の
ディマイオ副首相兼経済発展・労働相は、
2018年9月2日に「最低所得保障は来年始めねば
ならない」と、看板公約の実行を明言しました。

 

五つ星運動は、ニューズウェークの日本語版記事
によりますと、1週間の社会奉仕と求職活動を
継続していることを条件に、全国一律1人あたり、
月780ユーロ(約10万円)を支給するとする公約は、
総選挙で五つ星が掲げた貧困層支援策の目玉でした。

 

第二与党である「同盟」のサルビーニ副首相兼内相も、
公約の大幅減税について「国民との約束は守る」
と断固実行する構えを見せています。

 

ディマイオ副首相は、
「公約を守るために2.3年も待つことはできない。
財政の目標とは、市場を安心させることではなく、
イタリア国民の生活の質を改善することだ」
と語りました。

 

イタリア政府は2018年9月28日、2019年度の財政
赤字目標を国内総生産(GDP)比2.4パーセントに
設定することで合意。

 

ディマイオ副首相は、別途政府が貧困爆滅に向けた
最低所得保障(ベーシックインカム)を実施
するための予算100億ユーロ(約1兆3200億円)
を盛り込むことで合意をまとめたと表明。

 

この他には、退職年齢を引き上げた先の年金改革
の巻き戻しや、雇用センター改革、銀行危機被害者
向けの15億ユーロ基金新設などの措置も政府に
承認されました。

昨日お伝えしたスウェーデン以外の国でも、現在
ベーシックインカムの実験をしている国があります。
「 BUSINESS INSAIDER JAPAN」の2017年2月1日の記事から。

 

1 フィンランド

Kelaというフィンランドの政府系経済期間が、
2000人の失業者に対して、およそ600ドル
(約6万8000円)を毎月支給するもの。

 

2 ケニア

GiveDirectlyという、送金プログラムで知られている
慈善団体が、歴史上最大となるベーシックインカム
の実験を開始しました。

 

実験は2つあり、1つは2017年前半に始まり、
40の村々が12年間にわたって月々、およそ22.5ドル
を受け取り続けるもの。

 

もう一つは、ある80の村々が、2年間だけ月々
一定額を受け取り、他の80の村々は2年間でもらえる
合計額を一度に一括で受け取る、さらに100の村は
何も受け取らないという比較実験も行うそうです。

 

3 カリフォルニア州 オークランド

Y.Ccombinato(4,000 人を超える創設者のコミュニティ)
は、2016年半ば、オークランドに住む100の家族に、
月々1000ドル(約11万円)から2000ドル(約22万円)
の月給を支払い始めることを発表しました。

 

ベーシックインカムの「真の精神」に従って、家族
たちは多様な社会・経済的地位から選ばれました。
彼らはアメリカにとどまる義務も課されません。
もし、この試験導入が施工したら、次は5年間の実験
が始まる予定です。

 

4 オランダ ユトレヒト

2017年、前半に予定されているユトレヒトでの
ベーシックインカム実験は2年間の予定。
250人のオランダ国民が政府援助の対象となり、
月々およろ1100ドル(約12万4000円)を受給する。

 

彼らは6つのグループに分けられ、それぞれの
グループに課された労働条件を満たしているかに
よって、支払額を変動させます。

 

例えば、あるグループは、ボランティアをすれば
月末に161ドル(約1万8000円)を追加で支給されます。
他のグループはお金が前払いで支給されますが、
もしボランティアをしなければ現金しなければ
ならないことになっています。

 

5 カナダ オンタリオ

1970年代のマニトバで行われた、いわゆる
「 Minfomeの実験」を再現するため、オンタリオは
2017年の春に向けておおよそ1900万ドル(約21.3億円)
の予算を確保しました。

 

Ontario Worksという州政府の労働局が、市民に対して
オンラインでの議論の参加を呼びかけています。
この取り組みは、ベーシックインカム導入に際して
支払われる金額、様々な条件、またベーシック
インカムに対する包括的な疑問(とその回答の提示)
が含まれます。

 

6 インド

インド政府は、2010年にマドヤ・パラデシュ州で
ベーシックインカムの実験を行いました。

 

対象は6000人以上。それ以前に、18ヶ月に
渡って2度実施された(少額実施)実験に
続く、新たなベーシックインカムの実験です。

 

2016年10月には、インドで最も著名な経済学者が
「ベーシックインカムは次の経済調査(1月に
国会に提出される年次の報告書)に大きな
影響を与えるだろう」と発言しました。

 

7 イタリア

イタリアのリボルノ(Livorno)市の市長である
Filippo Nogarin氏は、その沿岸都市に住む市民のうち
100人に月々100人に月々537ドル(約6万円)を

支給し始めました。

 

2017年にはさらに100人、追加する予定です。
実験の規模は小さく、支給はわずか6ヶ月間。

 
 

この制度の導入の意義をNogarin氏は、
「(ベーシックインカムは)市民が国家に依存する
のではなく、自治流して生活することを促す制度だ」
と説明します。
 

 

同市の実験にならい他のラグーザ(Ragusa)や
ナポリ(Naples)などのイタリアの町もベーシック
インカムのテストを実施しようとしています。

 

8 ウガンダ

非営利団体のEightは、ベーシックインカムとして
8.6ドル(団体名の通り、8ユーロ)をウガンダの
フォート・ポータル地域にある村の50世帯に毎週支給。

 

この取り組みは2年間続き、『Village One』という
関連ドキュメンタリーのテーマにされる予定で
あると、BIENのKate McFarland氏は報告しています。

 

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