母から虐待されている弟を、動画をあげて助けた兄 福岡県春日市

動画でSOS

親が幼い子どもを虐待して死亡させる事件をいくつか
お伝えしましたが、今回は弟を守ったお兄ちゃんの
お話です。

 

6歳の弟が虐待されている場面の動画を撮って、
ツイッターにあげ救いを求めた中学1年生・13歳の兄。
住んでいる場所も、福岡県春日市と特定され、虐待
を繰り返していた母親は逮捕されました。

 

動画では、6歳の子どもに怒り、蹴る
を繰り返す母親が写っています。

 

「なんで同じことするんだよ」
「もう2度としませんと言っただろうが」
「何で覚えないんだよ」
「なんだよ、答えろよ」
「嘘ばっかり吐きやがって」

 

この動画は、平日の昼間に撮られたものです。
子どもたちに対して「しつけ」をするために
学校を休ませていたと思われています。

 

 

「お酒飲んでる」

投稿したツイッターのアカウントは、
「竜聖りゅうせい」、2018年12月に開始。
投稿したのは、動画を含めて4件で、母親を
後ろから撮った写真もあります。

 

「虐待」という文字とともに、深夜の1時55分
に投稿された写真には、
「お酒飲んでる」と書かれています。

 

母親がアルコール依存症だったのかどうか
はわかりませんで、母親が虐待をしている
ということは近所でも有名だったようです。

 

 

「竜聖りゅうせい」君の投稿写真
4件の投稿のうち動画等は消され
現在残っているのはこの写真だけです

 

 

近所でも有名な虐待

今回は弟の虐待ですが、兄への虐待も疑われ
ていて、児童相談所から繰り返し指導を受けて
いたといいます。

 

近所の人も、大きな声で悲鳴をあげる兄の声を
聞いたと言っていますし、運動会で殴っていた
と証言する人もいます。

 

この虐待は、父親のいないところでしていたと
いうことも近所では有名だったようですが、何度
通報され、児童相談所の指導を受けても変わる
ことはありませんでした。

 

弟をな守るために中途半端な告発では、解決
にならないどころか、更なる虐待を生んでしまう
と兄「竜聖りゅうせい」君は考えたのでしょう。

 

 

誰が撮った動画?

短い動画ではありますが、部屋の扉の外から動画
を撮っている人の緊迫感が、ひしひしと伝わって
くるものでした。

 

実は私は、この動画を見た時、ツイッターには
「弟を守ろうとしている兄か姉が撮ったのか?」
と書かれているのを見て、きょうだいではない
のではと思いました。

 

撮っているのが兄(姉)でしたら、後でその子
自身に危害が及び危険すぎますから、親類の
年上のいとこか近所の人、のように同居して
いない人ではないかと考えたのです。

 

あるいは、虐待をしている女性の夫かも?とも。
いずれにせよ、子どもではないと思いました。

 

ところが実際は、7歳年上の兄だったのですね。
すごい覚悟です。

 

 

父親がいたの!

しかも、もう一つ驚いたことは、彼らには父親も
いるということでした。
守ってくれる父がいない母子家庭かもしれない
とも思ったのですが父親はいたのです。

 

59歳だという父親にも、兄・「りゅうせい」君は
期待できないと諦めていたのかもしれません。

 

動画を撮った当日は、父親は自宅にいません
でしたが、虐待を繰り返している妻のことは
全く知らなかったということはないでしょう。

 

子どもたちに虐待をしていたのは母親だけ
ではなかったのかも、という声もあるようです
が、父親がTVで心中を告白しています。

 

 

「知らなかった」(!)

「虐待をしていた妻の行動を知らなかった。
あれは虐待だと、見た瞬間にわかった」
「出張していて私は知らなかった」と。

 

「長男が自分が怒られた腹いせに、母親の
動画を撮影したんだろう」ということも
言っていたようですが……唖然です。

 

また、昨年4月に通報された時のことに
ついても
「息子が虐待だ、虐待だ、と騒いだのを
警察が親子げんかとして処理した」とも。

 

警察が「虐待があった」と認定している事実を
あくまでも「親子げんか」にしたがる父親。

 

そもそも、昨年そのようなことがあったのなら
一番最初の、
「虐待をしていた妻の行動を知らなかった」
という言葉自体がおかしいわけですし。

 

 

みんながもうちょっとずつ勇気を

その後「私が知ったからには」というようなこと
も言っていたようですが、全体の流れを見て
みますと、格好をつけているだけのようにとれ
なくもありません。

 

このような父親だからこそ、「りゅうせい」君は
動画という手段に訴えるしかなかったのでは
ないかと思われます。

 

「りゅうせい」君の勇気ある捨て
身の行動が幼い弟を救いました。
大人たちも、もうちょっと勇気を
持ちたいと切に思います。

 

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