ドイツ・アメリカの動物保護の取り組み 「No Kill(殺さない)」

「あぷりのお茶会 赤坂・麻布・六本木」へようこそ!

 

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ドイツの動物保護事情 

ロンドンのダウニング街の首相官邸で暮らしている
ネコのラリー(Larry)です。

 

 

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いやいや、昨日は途中で失礼してしまい失敬失敬。
いや、猫の手も借りたいほど忙しくてね……。

 

それで昨日は、どこまでお話ししましたっけ?
ああそう、イギリスの事情を大まかに
お話ししたのでしたね。

 

それでは今日はドイツからいきましょうか。

 

 

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ロシアのソチでドイツのアンゲラ・メルケル首相と
ウラジミール・プーチンロシア大統領の会談に
乱入したプーチン大統領の愛犬コニー(Connie)
2007.1.21(写真/「AFP」)

 

 

ドイツには「動物保護・犬規則
(Tierschutz-Hundeverordnung)」
というものがあります。

 

犬の飼育や繁殖について具体的な方法を
事細かに決めていて、違反した場合は
罰則(罰金)があるのです。

 

ほんの一、二例をあげてみますと……。
例えば体高50センチ未満の犬の場合は
おりの床面積は6㎡以上ないといけない。

 

 

 

 

あるいは、生後8週間以下の子犬を
母犬から引き離すことを禁止する等々。

 

こういうことは、具体的な数字をあげないと
いくらでも逃げることができますのでね。
結局、実質なしということになっては困りますから。

 

 

 

ドイツの犬保有税は一般財源

またドイツでは犬を持つものに対して
「犬保有税(Hindesteuer)」が
課税されるのが有名ですね。

 

 

 

 

市町村税ですので、税額は一律では
ありませんが、2頭目や、危険な種類の
犬に対しては高額になるそうです。

 

例えばベルリンの例でいいますと
1頭目は120ユーロで、2頭目以降は
180ユーロになるというようにね。

 

これらの税金の使いみちは、犬のために
使われるといると、ドイツ人でも誤解して
いる人もいるようですが、そうではなくて
一般財源ですのでお間違えのないように。

 

 

 

 

「ドイツ動物保護連盟(Deutscher
Tierschutzbund e.V)」という民間の
全国組織がドイツにはあり、16の州支部と
各地に700以上の動物保護協会があります。

 

各地の協会は、合計で80万人以上の会員を
有しており、500カ所以上の「ティアハイム」
と呼ばれる動物保護施設を運営しています。

 

この「ティアハイム」では捨てられた
犬猫の収容、飼い主への返還、あるいは
新たな飼い主探しを行っています。

 

 

 

 

ドイツ動物保護連盟が策定した「ティアハイム
規則(Tierheimorgung)」によりますと、原則
として安楽死(殺処分)は行わないとされています。

 

これは特筆すべきことですね。

 

 

 

州によりペットショップでの動物販売

は禁止しているアメリカ

アメリカでは、ロサンゼルス市などで
「商業的に育成された犬、猫、ウサギの
販売を店舗で行うことを禁ずる」条例が
2012年に可決しています。

 

 

 

 

「パピーミル(子犬工場)」といわれる
ペットの劣悪な環境での大量繁殖と、それに
付随する殺処分を減らす目的で作られました。
(個人がブリーダーから、直接購入
するのは認められています)

 

ペットショップでの販売は、保健所や
動物愛護団体から引き取ったペットのみ
に限定されています。

 

もし違反をした場合は、250ドル以上の罰金
を課せられますが、このような条例はアメリカ
の30以上の市で制定されているようです。

 

 

「人と動物が幸せに暮らす
社会の実現プロジェクト」

 

 

また、アメリカの最大級の動物保護団体
(Best Friends Animal Society)は
8000ヘクタール以上もある広大な保護施設
「サンクチュアリ」を持っています。

 

収入は、2012年度で6400万ドルですが
こちらも8割以上が個人の寄付。

 

「No Kill(殺さない)
「Save Them All(全てを救う)」
を掲げて、新たな飼い主探しや
去勢等の活動をしています。

 

 

 

 

予算削減で運営が困難になっていた市営の
動物保護施設を共同運営するなど、やはり
アメリカでも民間団体の力の強さを感じますね。

 

 

 

刑務所での犬の訓練がうみだす様々なもの

またアメリカでは刑務所で、犬の訓練
をするという試みもあります。
受刑者が、時間をかけて盲導犬や
介助犬を育成しているとのこと。

 

これらの犬は、動物保護施設にいた引き取り手
がない犬たちで、このままでは殺処分になる
という状況に置かれた犬たちです。

 

 

 

 

盲導犬や介助犬の訓練は、時間と労力がかかる
ものですが、刑務所ではそれが可能であること
と、受刑者がそれらの技術を学ぶことにも
なりますので一石二鳥といえます。

 

そして、この訓練を行った受刑者の
再犯率も少ないといわれていますので
一石二鳥ではとどまらない効果があるそうです。

 

以前、私もこの様子をTVで見たことがあり
ましたが、とても興味深いものでしたよ。

 

 

 

 

一言で説明することはできませんが
受刑者の表情が変わっていく様子が
深く印象に残っています。

 

 

 

ロンドン、ダウニング街10番の

首相官邸で待っていますよ!

とまあ、動物保護についてほんの入口
にしか過ぎませんが、欧米での取り組み
のお話しをさせていただきました。

 

皆さんがロンドンにいらしたら
是非、私のところいらして下さいね。
重要な会議があってもキャンセルしますから。

 

日本が、欧米をまたたく間に追い越して
「ペットの殺処分ゼロ」を達成したという
嬉しいお知らせを、一日も早く
聞かせて頂くことができますように……!」

  ラリー・キャメロン(Larry Cameron)

 

 

 

 

(参考/「犬猫殺処分をめぐる諸外国の取り組み」
国立国会図書館 調査及び立法考査局
農林環境科 遠藤真弘 1994年4月11日)

 

 

〜〜〜日本の現状〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

環境省自然環境局の報告によりますと、
2012年度の犬猫殺処分数は
16万1864
(「犬・猫の引取り及び負傷動物の収容状況」)

 

現在実施されている二酸化炭素を使用した
処分方法では、
意識を失うまでに数分から
数十分かかることもある。

動物はその間中、苦しみ続けるといい
「安楽死」とはいえないという。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

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