月の中に見えるものは? ウサギ、ライオン、人間?

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お餅をついているウサギ

日本ではお月様の中にいるのは
お餅つきをしているウサギですね。

 

ところがこの月の模様、他の国々では
ウサギではなく様々な模様として捉えているようです。

 

日本、中国、韓国はウサギ派。
ただし中国のウサギさんは、お餅つきではなく
薬草を挽いているといいますから、さすが漢方の国。

 

このウサギ説はインドの神話から
中国経由で日本にきたものだとか。

 

似ているお話は、インド、モンゴル、中央アメリカ
に広く分布しているということです。

 

 

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他の国では?

月の中に動物を見ている国
アラビア「吠えるライオン」
アメリカン・インディアン「ワニ」
インド「ワニ」
モンゴル「イヌ」
ヨーロッパ「ロバ」
南米の一部「ロバ」
南欧「大きなハサミのカニ」

 

 

tukishumama(写真/「シュウ(ウサギ)の自由だらけ」)

 

 

人間の顔や、姿を見ている国
アメリカ「女性の横顔」
東ヨーロッパ「横向きの女性」
インドネシア「女性が編み物をしている姿」
オランダ「悪行の報いとして幽閉された男の姿」
ベトナム「大きな木とその下で休む男の姿」
北欧「本を読む女性」
ドイツ「薪をかつぐ男」
北ヨーロッパ「水をかつぐ男女」
カナダインディアン「水を運ぶ少女」

 

 

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ロバやワニは複数の国で登場しています。
また、一つの国でもいくつかの見方をするのかもしれません。

 

オランダの「悪行の報いとして幽閉された男の姿」
というのは、かなりすごいですね。
オランダではそのようなお話があるのでしょうか?

 

 

 

ネガポジが逆

これらの中で私が最もイメージできなかったものが
東ヨーロッパの「横向きの女性」。

 

ですが今回、この絵を見て納得しました。
こういうことだったのですね。

 

 

josei(イラスト/「キッズgoo」)

 

 

月の白っぽく見える部分はクレーターが多い高地
で、黒の方は「海」といわれる低地です。

 

私はお餅つきのウサギの印象が大きくて
黒の部分で模様を考えていたのですが
こちらはむしろ白い部分が主。
白が横顔で、黒い部分が髪の毛ということでした。

 

 

 

「ルビンの壷」

こんな風にネガとポジ、どちらを見るかで
模様の受け取り方が違ってくる絵としては
「ルビンの壷」が有名ですね。

 

 

rubinnotubo(イラスト/「NHKにほんこども新聞」)

 

 

ちなみに高校の同級生と一緒に、この手の絵を
いくつか見たのですが、彼女と私は全ての絵の
見方が逆だったのに、心底驚いたことがありました。

 

向かい合っている人の横顔を見るか、
あるいは壷を見るか?
あなたにはどちらが見えますか?

 

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「三日月」「半月」「十五夜」を英語で言うと

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十五夜は「収穫期の満月」

英語では十五夜を「the harvest moon
(ザ  ハーベスト  ムーン)」といいます。
秋分の頃の満月を指す言葉です。

 

「harvest(収穫)」ですから、秋の実りに感謝
する日本の十五夜と同じような意味合いをもって
いるのは、洋の東西をとわずといったところですね。

 

雨で十五夜お月様が見えなかった時は
「the harvest moon in the rain」
「the harvest moon on a rainy night」。

 

 

雨で見えない十五夜は
「the harvest moon in the rain」

 

 

 

「満月」と「半月」と「ちょっと太った半月」

満月を「full moon(フルムーン)」という
言い方は、ほとんど日本語になっていますね。

 

半月の「half moon(ハーフムーン)」も同様で
半月より少し膨らんだ月は「gibbous moon
(ギボスムーン)」。

 

新月の言い方は知らなくても、想像できますね、
そう「new moon(ニュームーン)」です。
新月前の月が全く見えない状態は「dark moon
(ダークムーン)」。

 

 

 

 

「dark moon(ダークムーン)」のことを日本語では
「晦(つごもり)」といいますが、一年の最後の「晦」
が「大晦(おおつごもり)」で大晦日(おおみそか)。

 

樋口一葉の「大つごもり」という
短編小説もありましたっけ。
読んだのは大昔なのですが年末になると
何故か思い出します。
(青空文庫 樋口一葉「大つごもり」)

 

 

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「新月」は闇夜を過ぎて「満月」までの間

私は月の全く見えない「闇夜(dark moon)
ダークムーン」が過ぎて三日月になるまでの
ほんの短い間を「新月(new moon)」という
のかと思っていたのですがそうではないようです。

 

「闇夜(dark moon)ダークムーン」が過ぎて満月
まで間を、「新月(new moon)」というのだとか。

 

闇夜 → 三日月 → 半月 → 膨らんだ半月 → 満月
    _____________
       この間が新月

 

 

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「三日月(上弦・下弦)

それでは三日月はといいますと
crescent moon(クレッセントムーン)」、
上弦の月です。

 

また形としては同じような細い月ですが
下弦の月は「decrescent moon
(デクレッセントムーン)」。

 

「crescent (クレッセント)」
をフランス語でいうと
「croissant(クロワッサン)」。
そう、パンの名前と一緒ですね。

 

 

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「crescent (クレッセント)」のもとの言葉は
「成長する」という意味のラテン語だそうですが
三日月からだんだん成長して満月になることを
表しているのでしょう。

 

音楽記号でだんだん大きくすることを
「クレッシェンド」、反対を
「デクレッシェンド」といいますが、

 

これも同じラテン語から
来ているのかもしれませんね
(音楽記号はイタリア語です)。

 

 

 

 

 

「月の満ち欠け」

ちなみに月の満ち欠けを英語で言いますと
「wax and wane(ワックス  アンド  ウェイン)」。

 

「wane」は欠けていくで、「wax」が満ちる
という意味で、この「wax」は、いわゆる
ワックスと同じスペルです。

 

鑞、蜜蝋などの意味の他に、今回の「月が満ちる」
という意味や、イギリス英語の俗語では
「怒り、かんしゃく」という意味もあるそう。
「get into a wax」で「かっとなる」
という意味だとか。

 

それでは最後に、イギリス出身のロックミュー
ジシャン、ジョン・グレアム・メラー(1952年
8月21日〜2002年12月22日 Joe Strummer の名
で知られる)の言葉を御紹介して終わりましょう。

 

「月に向かって手を伸ばせ、たとえ届かなくても」
Reach out to the moon, even if we can’t.

   ジョー・ストラマー(Joe Strummer)

 

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「いざよい(十六夜)」「立待月」等 十五夜以降の月の名前

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お月様、見えませんでした……

前回は、仲秋の名月の「十五夜」以外にも
「十三夜」、「十日夜」と全部で3回のお月見が
ある、というお話をさせていただきました。

 

その3回目のお月見である旧暦10月10日は
今の暦では昨日、11月21日でした。

 

東京地方は雨ではなかったのですが、曇り空で
お月様は見ることができませんでした。

 

 

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「雨月」と「無月」

「さあ、今日はお月見!」と待ち構えていても
雨や曇りで残念ながらお月様が見えないことも多いもの。
統計では3分の1ほどが見えないともいわれます。

 

9月中旬から10月初旬の中秋名月の時期は
秋雨前線が停滞する秋霖(しゅうりん)と呼ばれる季節。
雨が多いのも仕方がないのことなのかもしれません。

 

そんなあいにくの雨でお月様が見えなかった時を
「雨月」という言葉で表現するそうです。
また、雨ではないけれど雲に隠れているときは「無月」。

 

 

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「十六夜(いざよい)」

さて十五夜の次の日は、当然のことながら十六夜です。
十六夜と書いて読み方は「いざよい」。

 

これは十五日の夜より月の出るのが
少々遅れるので、「ためらう」、「躊躇する」
という意味の動詞から生まれた言葉です。

 

なお、「いざよい」という言葉は
上代は「いさよい」と濁らずに発音しました。
当時は「十六夜」も「いさよい」と言っていたようです。

 

 

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十七夜以降

十七日の夜は「立待月(たちまちづき)」。
立って待っているうちにお月様が出てきますが、

 

十八夜は「居待月(いまちづき)」「座待月」。
ちょっと座って待っていましょうか。

 

十九夜は「寝待月(ねまちづき)」「臥待月
(ふしまちづき)
」、かなりお月様が出てくるのが
遅いので、寝ながら(横になって)待っています、
という感じ。

 

更待月(ふけまちづき)」となりますと
もうおきていられないということになりそうです。
それでは皆さん、おやすみなさい! zzz……

 

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