「あぷりのお茶会 赤坂・麻布・六本木」へようこそ!
私にとって一番身近なウコン染め
カレーを作るのに欠かせないスパイス、
ターメリックが認知症に効果があるのかも
という実験結果から、クルクミンを含む
ウコンついておしゃべりをしてきました。
今日でウコンについては一区切りとしますが
着色や薬にと色々活躍するウコンですが
ウコンといって私に一番身近なものといえば
カレー以外では、今日の写真のもの。
ウコンで染めた濃い黄色の「たとう」なのですが
もしかしたら「『たとう』って何?」という方が
いらっしゃるかもしれませんので
まずその説明をしましょうか。
先日、雨の振る日に私が下駄に爪革していたら
「これは雨をよけるためなのですか?」
という質問をした方がいらっしゃいましたので。
「たとう紙」
この写真の紙を「たとう紙」といいます。
和服を畳んでこの中に入れ、上下左右の
紙を内側に折り、このまま和箪笥等に
しまう、着物を収納する紙のことです。
この写真は既に着物が入っている「たとう紙」
ですので、着物の厚みがありますが
それを下の方から撮ったものです。
大きさと素材は様々
大きさとしては、二つに折った着物を入れる
大きさや、もっと小さく畳んだもの、
着物ではなく帯用のものなどもあります。
本来は和紙で出来ているものですが
最近はそうでないものもあるようです。
しかも、一見和紙に見えるような紙、あるいは
和紙が少し含まれているもの等様々ですが
やはり和紙100パーセントがいいですね。
形は写真のように、長方形が普通ですが
中には大きな楕円形の『たとう紙」も
あるということです。
「たとう紙」の役割
なぜ和服を箪笥に収納するのに「たとう紙」を
使うのかといえば、ホコリよけや、湿気よけ、
他の着物等の色が移るのを避けるためです。
意外にも、重ねて収納してある着物を
取り出す時に便利ということもあります。
「たとう紙」に入れずに、着物だけを何枚か重ねて
収納してあった場合、途中の着物を取り出すと
その上の着物も引っ張られてきてしまい、結局、
部畳み直さなければならないことも生じます。
その点「たとう紙」に入れておけば
必要な「たとう紙」だけを引き抜くことが
できて便利というわけです。
ウコンの防虫効果
その「たとう紙」の布版が、今日
御紹介するウコン染めの「たとう」。
ウコンで染める理由は、防虫効果を期待してのこと。
またこのような「たとう紙」形ではなく
ウコン染めの大きな風呂敷で「たとう紙」と
同様、着物を包んで収納したりもします。
着物に限らず、ウコン染めの洋服カバーもありますね。
ただし、先ほど書いた一見「和紙」に見える
「たとう紙」と同様に、一見「ウコン染め」に
見えるような化学染料染めの「たとう紙」も
あるようですから、注意が必要ですね。
中には、化学染料に防虫効果のある
物質を混ぜて染めてある、などと
いうややこしいものさえあるようです。
「たとう紙」の読み方は?
本来は「たとう紙」の読み方については
最初にお話しするべきものではありますが
ちょっとしたいきさつがあり、それを書いて
しまうと、かなり長いものになってしまい
ますので次回にしてみましょう。