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アロマテラピーとは「芳香療法」
アロマテラピーは、趣味のものとして
また民間療法としてイギリスから日本
に入ってきました。
1980年代頃からアロマセラピーに関する
本などが出版され、イギリス式のアロマ
テラピーはブームになります。
「アロマ(Aroma)香り」と
「テラピー(Therapy)治療・療法」を
合わせた言葉は、訳すと「芳香療法」。
「Aromatherapy」を英語読みするとアロマ
セラピーとなり、フランス語ではアロマ
テラピーとなります。
ドイツやイギリスでは正式な医療
20世紀の初め、フランス科学者、ルネ=
モーリス・ガッドフォセが研究中にやけどを
した際、ラベンダー精油が効果をもたらした
ことは有名な話です。
このことから、アロマテラピー
と命名されたということです。
日本では民間療法の一環と捉えられている
アロマテラピーですが、ドイツやイギリスの
ように、正式な医療として扱う国もあります。
アメリカでは、医療費の増大という理由
から、アロマテラピーが代替医療の一つ
として取り上げられているそうです。
アロマテラピーをめぐる科学的な研究
も国の支援のもとで始まっています。
今日は日本での実験を一つご紹介します。
睡眠時にラベンダー使った実験
人の睡眠には「レム睡眠」と
「ノンレム睡眠」があります。
「レム睡眠
(Rapid eye movement sleep,REM sleep)」
とは、眠っている間にも
眼球の早い動きを伴う浅い眠りで、
「ノンレム睡眠
(Non- rapid eye movement sleep)」
は、眼球が動かずぐっすり
寝ている状態をいいます。
目覚めるまでに、このレム睡眠
とノンレム睡眠を繰り返します。
睡眠のサイクル
眠った直後は、深い眠りの「ノンレム睡眠」
その後は浅い眠りの「レム睡眠」を成人の
場合、90〜120分ごとに繰り返しています。
6時間睡眠ですと、3〜4周期、もう
少し長い睡眠の場合は5周期ほど。
子どもは、成人より周期が短く
およそ50〜60分位ということです。
6〜8時間の睡眠のうち、1時間半〜2時間
がレム睡眠で、朝方にかけて増加し、早朝
の1時間では、20%以上がレム睡眠です。
ノンレム睡眠
段階1 浅い眠り 脳活動の休息
段階2 ↓ 交感神経活動の休息
段階3 ↓ (心拍、呼吸数、血圧の低下)
段階4 深い眠り
* ___________________
* 筋肉活動の低下
* 記憶回路の成長、活性化
レム睡眠 交感神経はむしろ亢進
* 前夜のレム睡眠が抑制され
* ると反跳して出現量が増える
それれのステージの特徴
______________________
覚醒期
段階 W α波と高周波・低振幅
______________________
ノンレム睡眠
段階1 入眠期 4〜8Hz α波〜β波
* 低振幅、種々の周波数の波が混在
* 遅い眼球運動、筋緊張やや低下
* _________________
段階2 軽睡眠期 8〜15Hz
* θ波、瘤波、紡錘波、 k-complexes
* _________________
段階3 中等度睡眠期 2〜4Hz θ波〜δ波
* (徐波睡眠)
* _________________
段階4 深睡眠期 0.5〜2Hz θ波〜δ波
* (徐波睡眠)
______________________
レム睡眠
段階5 12Hz β波
* 高周波・低振幅の脳波
* 急速眼球運動と明らかな筋緊張低下
______________________
最も深い眠りの「徐波睡眠」
睡眠は、段階1から4に進んだ後、
一旦2に戻ってからレム睡眠が出現。
ステージ 1→2→3→4→2→レム睡眠
となります。
レム睡眠の中で、最も深い眠りが
徐波睡眠(ステージ3〜4)と
呼ばれているものです。
睡眠中の脳波や眼球運動、
心電図、筋電図、呼吸の測定を
ラベンダーの香りのする部屋と、
香りのない部屋で実験をしました。
実験の結果
ラベンダーの香りを注入した部屋
のグループの睡眠は、香りがない
グループに比べて、
1 睡眠全体に占める徐波睡眠の割合
* が長く、かつ覚醒時間が短い
* という結果が得られました。
2 ラベンダーの香りは、実験中という
* 制約の中でも睡眠中の心拍数を
* 通常の睡眠と同様低下させました。
睡眠時間の後半部分では、レム睡眠が
多く出現し、不整脈や狭心症の発作が
起きやすくなるものです。
「この後半部分で、ラベンダーの香り
*は副交感神経活動を高め、心拍数を
*低下させ、睡眠中の心発作を予防
*する可能性があると思われます」
と山梨県環境化学研究所副所長の
永井正則さんは報告しています。
リラックスといえば、まずラベンダー
の精油が挙げられますが、今回の実験
で効果が証明されたことになりますね。