「あぷりのお茶会 赤坂・麻布・六本木」へようこそ!
初めてなのに初めてでないみたい
麻布十番は、私の大好きな街です。
でも麻布十番についてのイメージは、もしか
したら皆さんと違うかもしれませんが。
麻布十番について、多くの人が抱くイメージは
どのようなものでしょうか。
おしゃれな街でしょうか?
たしかにそうではありますが
私にとっては,不思議名くらい
必要なものがある街でもあります。
流行の最先端のおしゃれなものではなく
生活の必需品でありながら、かつだんだん
街から消えつつあるもの、という意味です。
ここで麻布といっているのは、麻布十番の
それも1~3丁目という狭い範囲内のこと
ですが。
手縫いの絹糸
以前私が住んでいた町には
越した当初は手に入った絹糸が
十数年ほどの間になくなりました。
閉店してしまったお店はともかく
営業していながら、扱わなくなった
というパターンです。
需要と供給ですから、仕方がない
といえば仕方ないことなのですが。
私が個人的に麻布十番の中心地、と呼んで
いるパティオの「ラ・ボエーム」の向かい側
にひっそりとあるお店にはそれがあります。
半世紀前から営業しているのではないか
という佇まいの地味な手芸店「クマイ」。
ライ麦パン「ポンパドウル」麻布十番店
その「クマイ」の照明が、3.11の地震の
直後に抑えめになったことがありました。
節電モードのさなかに、「クマイ」
に買い物にいった時のことです。
「暖房を入れてなくて、すみませんね……」
と「クマイ」のご主人が言いました。
「そんなこと、全然いいです。
ただ、このお店をずっと続けてください」と。
(追記:残念なことに2014年8月31日
に「クマイ」は閉店してしまいました)
ペンキも!
絹糸だけではありません。
私は五年に一度くらいの割で
家中のペンキ塗りをしていました。
その時に使うペンキを買っていたお店も
いつのまにかコンビニになってしまいました。
スーパーマーケットでには置いてある
ものの扱うサイズが、手のひらに乗る
ようなものになり使い物にはなりません。
あんみつ 麻布十番「浪花家総本店」
漆塗り製品の塗り替えも
そうそう、五年ほど前には、漆塗りの
塗り替えをお願いしたお店もありました。
歩いていて大好きな漆器が目に入ったので
ついお店に入り見ているうちに、そんな話
になり塗り直しをお願いすることに。
その他にも、食品やお香の炭、等々
一つずつあげるときりがありません
ので、ここらへんでやめましょう。
ですが、欲しいものが調達できて便利
だからというだけが、私が麻布十番を
好きな理由ではありません。
麻布十番は私にとって「魔法の街」
なのかもしれません。
ずっと前から
大学をでた直後の頃のこと、私はしばらく
西麻布に通っていたことがありました。
その時は麻布十番の駅を利用してでは
なく、六本木の駅から歩いていました。
それから十数年後、また麻布
に通うようになりました。
以前の場所と、2度目に通うように
なった場所と歩いて20分位の距離、
と思っていました。
ところが引っ越しの時に、ふっと目に
したものでその2つの場所が、ほぼ
同じ場所だと分かったのです。
もっと前から……
そこは、いつも歩いている麻布十番商店街
からちょっと曲がった数メートル先。
建物が変わり、風景が違って見える
ものの、そういえばそうでした。
だから、初めて来た時から麻布十番
が懐かしく、自分の住む街のような
気がしたのでしょうか。
そうかもしれません。
でも、そうじゃないかもしれません。
そんな最近のことではなく
もっともっと昔のことかも。
麻布には越せなかったけど
こんなに麻布十番に恋いこがれていたのに、
残念ながら越すことは出来ませんでした。
一度は、契約をしながらも理由があって解約。
そのことについては、またいつか……。
今日で今年も終わりです。
今年はどの方にとっても、生涯忘れ
られない年になってしまいました。
来年は全ての人が安心して
暮らせる年になりますように!