「あぷりのお茶会 赤坂・麻布・六本木」へようこそ!
初登場のマスカルポーネチーズ
雪印メグミルク(北海道100)の
マスカルポーネチーズです。
日本のマスカルポーネチーズは、といいますか
日本のチーズは全般にあっさりしていますね。
別の言い方をすればコクがないともいえますが。
次の写真がマスカルポーネチーズが
入っていた容器です。
本当はつけたくないのですが,チーズだけ
ですと同じように見えてしまうので……。
美的感覚の違い
ところで先日、エンドウの花のお話をし
ましたら、去年のことを思い出しました。
お花屋さんでのことです。
差し上げる花束を作ってもらって
いる時のことでした。
私は花束は単一のお花が好きなので、差し
上げる時もそれが多いのですが、その時は生憎、
適当なものがなく幾つかのものでお願いしました。
初めて見たエンドウの花
待っている時に、お花屋さんのストック
の中に、エンドウの花が見えました。
それも、たった1本だけ。
私はエンドウの花も
入れて欲しいと頼みました。
「そのようなお花が好きな方ですので」
と言いながら。
花束を差し上げる相手の方は、豪華なバラ
やボタンというような花よりも、野の花の
ようなものを愛おしむ方でした。
彼女のお母様はある時、彼女に
おっしゃったそうです。
「そんな健気な花ばかり、好きじゃ
なくてもいいのに……」と。
「健気な花」という言い方は
とてもおもしろい言い回しですね、
その言葉からは、お母様がそのように
おっしゃったお気持ちが、何となくでは
ありますが、伝わってくるようにも思えます。
それと同時に、「健気な花」を
好む方のお人なりも……。
それを切ってしまったら意味が…..
そんなことを思うでもなく手持ち無沙汰に
待っていた私が、花束を作ってくれている
人の手元を見ていた時……。
私は心の中で
「あっ!!」
と、叫びました。
私が頼んだエンドウ豆の花を手に取って
花束に入れるや否や、パチッ,パチッと
エンドウ豆のツルが伸びている茎の部分
を全部、切ってしまったのです。
バランスの悪い小さな「I」形の茎
この写真でおわかりのように、エンドウ豆
の茎というのは、アルファベットの大文字
の「Y」に近い形をしています。
彼女は、「Y」の両方の「V」を切ってしまい、
残ったのは、先にお花が一つだけついた
バランスを崩した小さな「I」型の茎のみ。
私は声には出さないまでも、心の中で
大きなため息をついて泣きました。
エンドウの花は1本しかなかったので
ちゃんと可愛いツル付きの別のエンドウ
を入れてもらうことも出来ません。
何も言わずにあきらめました。
彼女は、ちっとも悪いとは思ってはおらず
むしろきちんと無駄なもの、余分な茎を
整理したと思っているのでしょう。
「あのエンドウ豆のクルンとしたツルが
可愛いので、その茎もつけておいて下さいね」
とお願いしておけば、よかったのかもしれません。
ですが、まさか全て切り落としてしまう
とは、私には全く考えられないことした。
お花屋さんによくあるような、美しい豪華
な花と違い、野趣にとんだ遊びを感じさせる
花束が出来ると思ったのですが……。
かくして、ツルのついている茎は
全部とられてしまいました。
「見栄えのしない」、先端に花がついただけ
のバランスを崩した小さなエンドウの花は
他のお花に紛れて少々、恥ずかしそうにも
見えたのでした。