香水 トップノート・ミドルノート・ラストノート

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1つの香水には50〜200種類の香料が含まれる

香水は、油状や個体の香料を
アルコールに溶かしたものです。

 

一つの香水には平均  50〜200種類の
香料が含まれており、また香料も何百
という香り成分から成り立っています。

 

この膨大な種類の香り成分が
複雑に組み合わされることにより
香水が出来上がっているのです。

 

香水を嗅いだ時の香りは、使った時と
全く同じというわけではなく、使用する
人の体臭と混ざり合った香りになります。

 

「体温」「体臭」「肌の酸性度
( ph・ペーハー)」「水分量」
「皮脂量」は、人によって異なります。

 

また皮膚を構成するタンパク質の末端の
アミノ酸の違いにより、飛ばされる香料
と残る香料の個人差もあるといいます。

 

 

 

 

 

つける人によって変化する香り

一般的に、体温が
高い人は、香りが広がりやすく
低い人は、控えめに香ります。

 

乾燥肌の人より、オイリーな肌
の人の方が、香りが持続すると
いうのは何となく想像できますね。

 

脂分が多い肌の人は、香りが甘くなる
傾向があるため、女性より男性の方が
甘く、重たい香りになりがちです。

 

そのような、使う人毎による香りの
差とは別に、一人の人間のなかでも
時間による香りの変化が生じます。

 

それがよくいわれるトップノート、
ミドルノート、ラストノートです
(「ノート」とは「香調」の意味)。

 

 

 

 

 

「トップノート(top note)」

香水をつけて、5分〜10分位の香り

 

15分〜30分という説もありますが
変化の仕方や早さなどは、濃度の違い
や各香水によって差がありますので
一応の目安と思っていただければ。

 

トップノートとは、香水をつけて
すぐに香るものであり、その香水
の印象を決定づける香りです。

 

アルコールが十分飛びきれていない
ので、私はアルコール臭がかなり
気になってしまうのですが。

 

トップノートの香りの系統としては、

 

シトラス系

(柑橘系の爽やかな香り)

レモン、ライム、オレンジ、
グレープフルーツ、ベルガモットなど。

 

 

フルーティー系

(シトラス系以外のフルーツ系の香り)

ピーチ、プラム、アップル、ベリーなど。

 

 

グリーン系

(青葉のような香り)

ガルバナム、バイオレットリーフなど。

 

 

ハーブ系

(グリーンで葉っぱぽさやスパイシー
も感じさせ、清涼感のあるもの)

ペパーミント、ローズマリーなど。

 

 

 

 

 

「ミドルノート(middle note)」

*  香水をつけて30分〜1時間位後
*    の香りで、3時間程続く

 

トップノートの次に来る香りですが
香りの中心という意味で「ハートノート」
とも呼ばれているものです。

 

揮発性は中程度で、香りが落ち着いた
このミドルノートの時に、人と会う
のがよいといわれます。

 

ミドルノートの香りの系統は、

 

フローラル系

(花の香りの総称)

ローズ、ジャスミン、ミューゲ(すずらん)
の3つを3大フローラルといいます。

その他、ラベンダー、ライラック、
イランイラン、バイオレットなど。

 

 

スパイス系

(ピリッとしたもののほか、甘いものも)

ジンジャー、シナモン、アニスなど

 

 

ウッディノート系

(樹木の芯材のような香り)

シダーウッド、サンダルウッド(白檀)、
ローズウッド、アガーウッド(沈香)、
ティーツリーなど

 

などがあります。

 

 

 

 

 

「ラストノート(last note)」

*  香水をつけてから3時間
*   以上たった後の最後の香り

 

名前の通り、最後にくる香りのこと。
ベースノートとも、ボトムノート
ともいいます。

 

香りの種類によっても異なりますが
フローラル系などは、トップノート
からラストノートまでは12時間ほど、
ウッディ系では、24時間ほどと
いわれています。

 

香りの土台(ベース)となるもので
揮発性が低く、最後まで残る印象で
石けんを使った後の手についた匂い、
残り香のようなものです。

 

 

 

 

ラストノートを構成する香料素材は、

 

パウダリー系

(粉のおしろいのような甘い香り)

イリス、ミモザ、ヘリオトロープ、バニラなど

 

 

ウッディノート系

(樹木の芯材のような香り)

シダーウッド、サンダルウッド(白檀)、
ローズウッド、アガーウッド(沈香)など

 

 

モッシー系

(樫の木に生えるオークモスや
ツリーモスのような苔の香り)

コケの香りが香水に?と思われるかも
しれませんが、香水の半分以上に
コケの香りが使われているそうです。

 

 

バルサミック系

(樹脂の重く甘い香り)

ベイゾイン、ペルーバルサム、
トルーバルサム、ガルバナムなど

 

 

 

 

アニマル系

(動物系、動物由来の香り)

ムスク、シベット、カストリウム、
アンバーグリスなど。

 

原体の香りは、動物園の猛獣の檻にも
似た香りですが、薄めるとあら不思議、
お花を連想させる香りになったりします。

 

動物系の中でも、ジャコウジカの
生殖腺分泌物である有名なムスク
は薄めると、奥深く官能的な香り。

 

現在は、天然ムスクは流通しておらず
合成のものが使われています。

 

また、マッコウクジラの結石である
アンバーグリスも、言葉では説明が
できないほどの甘さと複雑な香りを
もっています。

 

これらの香りは持続性や残香性がよい
ため、保留剤としても使われています。

 

 

 

 

 

おまけ

トップノート  分子量

ミドルノート   ↓

ラストノート  大きくなる
      揮発しにくくなる

 

香水には「シングルノート」と呼ばれる
香料を1種類しか使用していないものも
あります。

 

当然のことながら、こちらはトップノート、
ミドルノート、ラストノートはありません。

 

 

 

 

 

香水をつけ過ぎてしまった時

1 ドライヤーの風を当てて
 香りを飛ばしてしまいましょう。

 

2 コットンなどに、無水アルコールや
 エタノールを含ませて香水をつけた
 ところを軽く拭き取るのも効果あり。

 

 

 

 

 

汗をかいた方が良い香りになる?

香水をつけた後、汗をかいて毛穴が
広がると、香りがより美しく広がる
といいます。

 

そのためには、毛穴が清潔であることが
必要なのはいうまでもありませんが。

 

普段から汗をかいて、毛穴に汚れが
詰まっていない人ほど美しい香りが
広がるそうです。

 

 

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香水の誕生

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煙の向こうでは

「香水(perfume)」という言葉
は、「煙の向こうに(per fumus)」
からきている言葉だそうです。

 

「香り」にあたる外国語は、

  英語    perfume
 フランス語  parfum
 ドイツ語   das Parfum
 イタリア語  profumo

 

などがありますが、いずれもラテン語
の「Per Fume(through smoke)に
由来します。

 

 

 

 

古代ローマ時代、寺院の祭壇
では、炊かれていたお香の煙が
薫(くゆ)っていました。

 

お香を作る工房は、紀元前1850年
にはすでに存在していたようです。

 

この工房が地震によって破壊された
という不幸は、結果的に香水を
まもる働きもしました。

 

香水の瓶や材料の入った壺、使用
する蒸留機に至るまで、地震のために
地中に埋まってしまったからです。

 

それらが発掘されたのは、なんと最近の
ことで、それらを分析することにより
当時の香りの再現が可能になりました。

 

 

 

 

 

最古の調香師  タップティ

名前が判明している最古の調香師で
あり科学者は、メソポタミアの
タップティという女性です。

 

紀元前1200年ごろの楔形文字で
書かれた粘土板には、彼女が香水作り
をしている様子描かれています。

 

素材の精製や濾過技術などは記録
されているようですが、彼女自身に
ついて記されていないのは残念な限り。

 

 

 

 

 

古代エジプトで最も人気のあった「キフィ」

香水の歴史は、おそらく古代エジプトまで
遡るというのが多くの歴史家の見方ですが
香りの利用は宗教儀式に限ったものでは
なかったようです。

 

気温の高いエジプトにおいて、体を清潔
な香りで満たすことが望まれ、良い香りは
健康と生命力の証とも考えられていました。

 

当時、エジプトで最も人気の
あった香水は「キフィ」。

 

 

 

 

キフィのレシピは古文書および
寺院の壁にも掘られていたことに
より、明らかになっています。

 

ハチミツ、ワイン、レーズン、ミルラ、
ジュニバーベーリー、松ヤニ、イグサ、
シナモン、ミント、ヘナ……。

 

これらの材料を混ぜ合わせて
丸くし、それを熱した炭の上に
乗せて香りを出しました。

 

 

 

 

 

香料をアルコールに溶かした香水の誕生

アルコールに複数の香料を溶かした
香水が作られるようになったのは
10世紀頃のことでした。

 

高度な科学技術が生まれたイスラム
黄金時代に、十字軍の侵略とともに
ヨーロッパに伝えられ、蒸留技術は
ヨーロッパでさらに進化します。

 

ハーブを酒精と一緒に蒸留し、薬効の
あるラベンダー水や、ハンガリー
ウォーターの名前でお馴染みのローズ
マリー水が作られるようになります。

 

 

イタリア・フィレンツェのメディチ家から
フランス・アンリ2世に嫁いだ
カトリーヌ・ド・メディシス

 

 

 

イタリアからフランスへ

ルネサンス期のイタリアに
おいて、蒸留技術および香水文化
は、一層の深まりを見せます。

 

16世紀末、カトリーヌ・ド・メディシスが
イタリア・フィレンツェのメディチ家から
フランス・アンリ2世にお輿入れの際、
これらを持って行ったといわれています。

 

そういえば、お菓子のマカロン
フロランタンも、カトリーヌ・ド・メディシス
がフランスに持って行ったのでしたね。

 

当初は王侯貴族のものであった香水
は市民革命を経て、次第に人々にも
手に入れることができるように
なって行ったのです。

 

 

 

 

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進む香り効果の科学的解明 ニオイ分子は脳内因子の発現を 変化させる

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香りによって副交感神経系が優位に

コーヒーやワインなどの香りを嗅ぐ
ことは、安らぎ効果をもつ  α波 を
増加させることがわかっています。

 

アルファー波(α波 8〜13Hz)は
目をつぶって安静な状態で、リラッ
クスしている時にあらわれる脳波。

 

コーヒーやワインのニオイが
作用して、副交感神経系が優位
になったということです。

 

 

 

 

 

「交感神経系」

ニオイを嗅ぐことにより
自律神経系の「交感神経系」と
「副交感神経系」がどちらかに
傾くことがあります。

 

交感神経系が強まっている時と
いうのは、ストレスや危機に直面
したりして緊張している状態です。

 

瞳孔が大きくなり、血圧は上がり
心拍数や血糖値が増加。

 

血流は、活動に必要な筋肉に増え
消費エネルギーも増えている一方
消化運動の抑制を引き起こします。

 

 

 

 

 

「副交感神経系」

それに対して副交感神経系が強まって
いるのはリラックスしている安静時。

 

心拍数、呼吸数、血流、血圧の低下
を引き起こしたり、血流は胃や腸
などの消化器官に増加しています。

 

健康的な生活のためには
交感神経系と副交感神経系
両者のバランスが大切です。

 

 

「イランイラン」

 

 

 

交感神経を優位にするニオイが多い

レモン、フェンネル、シオネール、
エストラゴン、イランイラン、
ペパーミント、ゼラニウムエジプト、
レモングラス、コリアンダー、
ローズマリーと、
多くの香りは交感神経を優位にします。

 

それに対し、ラベンダー、
カモマイルは、副交感神経系を
優位にするということです。

 

香り、と聞くと何となく「安らぎ
効果で、副交感神経系を優位にする」
と考えがちです。

 

しかし実際は、交感神経系を優位
にするものが多い、という実験結果
が出ているのも興味深いところです。

 

 

 

 

 

ニオイ情報が免疫能に影響

ストレスや緊張が続いて、交感神経系
が亢進し続けると、免疫系が衰え
病気になりがちだと考えられています。

 

ニオイを嗅ぐことは、中枢神経系
を刺激、あるいはリラックスさせ
る効果をもちます。

 

ニオイ情報が、内分泌系を介して
ストレス状態に対応したり、免疫能
に影響を与えたりするのです。

 

 

 

 

 

ストレスが負荷されると

視床下部から
コルチコトロピン放出因子の分泌が促進され

       ↓

下垂体前葉から副腎皮質ホルモン、
副腎皮質からはグルココルチコイドが分泌

       ↓

最終的に免疫能の低下が引き起こされます

 

 

 

 

 

海馬が萎縮し  うつ病に

一方、リラックスした状態では、
グルココルチコイドの産生・分泌
は低下し、免疫能が増加されます

 

ストレスにより分泌が促進される
グルココルチコイドは、脳に作用
して海馬における神経細胞の
退行性変性を引き起こします。

 

これが高じて海馬が萎縮した
状態に至るのがうつ病です。

 

 

 

 

 

ニオイのもつ様々な効果

最近、ラベンダーのニオイが、抗うつ・
抗不安作用のあることがわかりました。

 

ストレスからうつ病発症に至る過程の
脳内変化を調べている際、ストレスに
よって生じる脳内遺伝子・蛋白質の
発現変化が、コーヒー豆のニオイにより
抑制されることもわかってきました。

 

またラベンダーやヒノキの香りが、脳内
神経栄養因子受容体(NGFR)遺伝子の
発現を増加させることがわかりました。

 

ヒノキを始め、いろいろなアロマオイル
に含まれている  α-ピネン のニオイを
嗅いだマウスの海馬では、

 

脳由来神経栄養因子(BDNF)の
遺伝子発現レベルが上昇していました。

 

 

 

 

 

ここでちょっと語句の説明

神経栄養因子」とは……

神経細胞に細胞の外から働く、
水に溶ける蛋白質物質の総称。
栄養といっても栄養素  nutrients  では
なく、神経細胞に有益に働く分子、
神経に対する作用を持つものの総称。

 

 

神経細胞」とは……

人の脳に1000億個から2000億個ある。
神経細胞には、体の他の細胞とは
異なった特徴がある。

1 分裂/増殖しない
2 特徴的な形をしている
3 多様性に富んでいる
4 細胞間で情報伝達を行う

   参照/「新潟大学研究所」

 

 

 

 

脳由来神経栄養因子・BDNF」とは……

NGFに次いで見出された神経栄養因子
NGFと同様に、神経細胞の生存維持、
神経突起の伸長促進、神経伝達物質の
合成促進などの作用をする。
遺伝子組換えにより BDNFの作用しない
マウスでは、海馬長期増強の発現の減弱、
空間学習の低下が認められた。
その他、神経障害性疼痛の発症、摂食
抑制、糖代謝調節、心拍数や血圧調節
などに関わる。

アルツハイマー病、うつ病などの精神神経
疾患との関連が報告され、アルツハイマー病
患者の脳では、特に大脳皮質や海馬において
BDFNレベルが健常者よりも低く、加齢及び
アルツハイマー病における記憶低下に関与が
示唆されている。
最初は脳では見出されたが
多くの末梢組織でも産生される

       参照/「老化ゲノム300」

 

 

 

 

 

進む香りの秘密の科学的解明

NGFRやBDNFは、神経の成長・維持
に重要な役割を果たしていて、その
発現はストレスによって低下するため
神経細胞死が起きるといわれています。

 

このように、ニオイのストレス抑制
効果は、実際に脳内因子の発現を
変化させることによって発揮される
ものであることがわかってきました。

 

「何となく」のように思っていた
香りの効果、ニオイのもつ力が
科学的に解明されつつあるようです。

(参照/
東邦大学神経科学研究室・増尾好則教授)

 

 

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