スギ1 日本で作られる精油 

「あぷりのお茶会 赤坂・麻布・六本木」へようこそ!

 

 

 

日本固有種のスギ

私たちが使用する精油(エッセン
シャルオイル)は、そのほとんど
98%が外国で作られたものです。

 

約2%という日本で作られて
いる数少ない精油の一つに
スギがあります。

 

スギの学名は「Cryptomeria japonica」
植物で唯一「日本」という文字が
つく学名です。

 

北海道から屋久島まで広い範囲で生育
しているスギは、屋久杉や吉野杉など
の地域品種がありますので、みなさん
も聞いたことがおありでしょう。

 

高さは30mほどになるスギもあり
樹齢は、数百年から数千年に及ぶ
ものまであるといいます。

 

 

 

 

「スギ(Cryptomeria japonica)」
は日本に生息する固有種で、日本
全体に分布する常緑の針葉樹です。

 

シダーウッドに似た性質を持ち、香り
も似ていることから「Japanese Cedar
(ジャパニーズシダー)」とも訳され
ますが、全く違う種類。

 

スギは当然のことながら「スギ科」、
シダーウッドは、「マツ科」の植物で
針葉樹を中心とする樹木を指します。

 

 

マツ

 

 

 

スギ(Japanese cedar)

_______________________

スギ科スギ属

_______________________

学名

Cryptomeria japonica

_______________________

蒸留法

水蒸気蒸留法

_______________________

成分

αピネン、サビネン、ミルセン、
リモネン、テルピネン、ボルニル
アセテート、カルボン、ネロリドール

_______________________

効果

抗菌作用、防虫作用、抗ストレス作用
鎮痛作用、免疫調整作用、消炎作用
森林浴効果

_______________________

 

 

水蒸気蒸留方(イラスト/「yuica」)

 

 

 

水蒸気蒸留法

多くの精油はこの方法で抽出されます。

 

1 原料植物を蒸留釜に入れて、
 そこに水蒸気を送り込む

 

2 植物中にある精油成分が遊離、
 気化し、水蒸気と一緒に上昇

 

3 この精油成分が混入した水蒸気を
 冷却層で冷却すると液体に戻るが
 精油は水に解けないので(水より
 も軽い、一部には重い精油もある)
 水と精油の2層に分かれて溜まる

 

4 これを水と分離して
 取り出したものが精油

 

なお分離された方の水には、水溶性
の芳香成分と微量の精油が含まれ、
芳香蒸留水(フローラルウォーター)
として利用します。

 

 

 

 

 

スギ精油

スギの精油というのはあまり聞きなれ
ないかもしれませんが、葉だけではなく
枝や木からも採取することができます。

 

建築材料はもとより、酒樽にして清酒の
香りづけに使用したり、紙のように薄く
削った経木というように、私達は古く
からスギを生活に取り入れてきました。

 

森の香り、森林浴といわれるフィトン
チッドという名称を知らない頃から
その効果に浴してきたわけです。

 

なおスギと聞きますと、すぐ花粉症が
思い浮かびますが、スギ精油では
花粉症は発症しませんので御安心を。

 

 

 

スポンサードリンク




松 2 花粉症対策にトドマツ精油

「あぷりのお茶会 赤坂・麻布・六本木」へようこそ!

 

 

 

 

「マツ」という樹木はない?

松の木は日本人に馴染み深い木で
あるせいか、「松」の字は地名や
人名にも多く使われています。

 

それほど身近にある松の木ですが
単に「マツ」という樹木はないそう。

 

マツの仲間は、北アフリカ、西インド
ならびにマレーシア以上の北半球に分布
し、約100種が知られていますが、特に
北アメリカに種類が多いといいます。

 

マツ属の葉は、短枝と呼ばれる枝の
一種に、数枚の葉が束になってついて
いるという独特の形をしています。

 

一つの束にいくつついているかは
個体内で多少の差はありますが
2本、3本、5本(まれに1本、
4本)と束生しているのが普通です。

 

 

 

 

 

日本には何種類の松がある?

「6種類説」

1  「アカマツ(赤松)」
2  「クロマツ(黒松)」
3 「ゴヨウマツ(五葉松)」
4 「ハイマツ(這松)」
5 「リュウキュウマツ(琉球松)」
6 「チョウセンゴヨウ(朝鮮五葉)」

の6種のマツがあるという説。

 

 

 

「7種類説」

上記の6種に

7 「ヤクタネゴヨウ(屋久種子五葉)」

を加えて7種とするもの。

 

 

 

「8種類説」

7種類説に、

8 「ヒメコマツ(姫小松)」

を加えて8種とする方もいますが
そもそも「ヒメコマツ(姫小松)」は
「ゴヨウマツ(五葉松)」の別名だそう。

 

ではありますが、あえてヒメコマツを一種
と考えていらっしゃる方もいるということ
で結局、本当は何種なのかよくわかりませ
んが、まあこの位という感じです。

 

 

 

 

 

日本は二葉、五葉 かつては三葉松も存在

ちなみに最初の番号の次に
と書いてあるのは、
=二葉」
=五葉」
という意味です。

 

三葉松は、アメリカ大陸を中心に分布し
ダイオウマツやテーダマツがあります。

 

現在、日本には三葉松は自生していま
せんが、オオミツバマツと名付けられた
化石が残っていることから、かつては
日本にも自生していたようです。

 

 

 

 

 

二葉—硬く黄色味 五葉—柔らかく白い

木材としてみた場合、二葉・三葉の
ものは硬く黄色味を帯びていることから
英語では、「hard pine(硬い松)」
あるいは「yellow pine(黄色い松)」
などといわれています。

 

それに対して五葉松類は、柔らかく
色も白いので「white pine(白い松)」
「soft pine(柔らかい松)」と称されます。

 

マツ材は、スギやヒノキに比べますと
耐久性に劣りますが、二葉松は建材と
して柱や梁に用い、

 

柔らかい五葉松は、狂いの少ない材
として木型、曲げ物、塗物の下地
などに用いられています。

 

 

 

 

 

ヒメコマツ精油

( five-needle pine, Japanese white pine)

________________________

マツ科マツ属

________________________

学名

Pinus parviflora

________________________

抽出部位

枝葉

________________________

蒸留法

水蒸気蒸留法

________________________

成分

αピネン 、βピネン 、サビネン、ミルセン、
リモネン、ボルニルアセテート、
テルピネオール、ネロリドール

________________________

効能(マツ属)

呼吸器系、気管の炎症緩和
せきや喘息、殺菌作用
泌尿器系、生殖器系の消炎作用
リウマチや関節炎の鎮静作用
アトピー性皮膚炎、湿疹
精神的には、否定的な気持ち
を肯定的にする働き

________________________

香りの特徴

ヒメコマツは、他のマツに比べて
すっきりとして爽やかな甘い香り

________________________

材の利用法

削りあがりが良い為、鋳物の木型材として
優秀な木で、様々な機器の模型の製作に
また、ピアノの鍵盤下地やバイオリン
などの楽器の材料としても利用されます

________________________

 

 

 

 

 

トドマツ精油の花粉アレルゲン無害化効果

スギ花粉の大きさは約20μm(マイクロ
メートル)で、本来マスクを貫通しません。

 

20μmという大きさは、日本人の毛髪が
80μmといわれていることから考えますと
かなりの小ささということがわかります。

 

ところがその小さい花粉が、空気汚染物質
と結合することにより、更に0.06μmまで
細分化し、マスクを貫通してしまうのです。

 

花粉が空気汚染物質と結びつくと
小さくなるだけではなく、なんと
1万倍も凶暴化するのだそう。

 

この凶暴化した花粉アレルゲンを
無力化するのがトドマツの精油です。

 

 

 

 

トドマツ精油の揮発性成分
(香り成分)の3つの働き

 

1 花粉アレルゲンをコーティング
 して、抑え込む

 

2 花粉アレルゲンの毒性を抑制

 

3 空気汚染物質(二酸化窒素  NO2)
 を無害化

 

埼玉大学の王教授の20年間にわたる研究
により、様々な精油のなかでトドマツ精油
が花粉症に最も有効という結果が出ました。

 

 

 

 

トドマツ由来成分の「βフェランドレン」
の抗酸化作用が、

「アレルゲンの無力化」
「待機汚染物質の除去」

 

の双方に効果を発揮するのです。

 

トドマツ精油の実際の使用方法としては
お部屋で焚いたり、あるいはマスクに
精油を1滴垂らすだけでも効果がある
ということです。

*   (参照/王青躍埼玉大学教授)

 

スポンサードリンク




モミ

「あぷりのお茶会 赤坂・麻布・六本木」へようこそ!

 

 

 

日本のモミの木

モミの木というと、クリスマスツリーに
使われるためか西洋風のイメージがあります。

 

しかし秋田県および岩手県以南の本州から
九州、屋久島に至るまでの広い範囲で分布
するモミは日本固有種でもあります。

 

雌雄同株で、5〜6月にかけて花が咲きます。
できた松ぼっくり(球果)は、10月頃に熟す
と軸を残してバラバラとうろこ状に脱落。

 

 

 

 

材木としての耐久性は乏しいそうですが
材が白く清涼感があり、ネズミや害虫に
も強いことから、木棺、お塔婆、葬祭具
の材料に使われているということです。

 

また、材に匂いがないことから、以前は
カマボコ板や茶筒など食品の容器にも
使われました。

 

東京の代々木にもかつてはモミの大木が
あり、「代々木」という名前はモミの木
を意味したといいますが、残念ながら
現在では見ることはできません。

 

同属のヨーロッパモミは、日本のモミの木
とは異なりますが、庭木として神聖視され
ており、ドイツでは悪魔よけに使うとか。

 

 

 

 

 

モミ(Japanese Fir、Momi)

______________________
マツ科モミ属
______________________

学名

Abies firma
Abies sachalinensis
______________________

抽出部位

枝葉
______________________

蒸留法

水蒸気蒸留法
______________________

成分

αピネン、βピネン、サビネン、
リモネン、ボルニルアセテート
______________________

本州、主に中南部〜四国、九州、屋久島
______________________

 

 

 

 

 

北海道のモミ精油の原料は「トドマツ」

北海道の森を代表する樹種、トドマツ
はモミの木の仲間で、日本では北海道
に自生し、植林もされています。

 

天然のモミは、高い山の尾根に育つので
採取が難しいため、北海道ではモミの
兄弟のようなトドマツの精油がモミ
オイルの原料となっているのが一般的。

 

トドマツは、松脂が樹皮に多く、さわる
とベタベタしますが、これがモミの香り
のポイントとなっています。

 

香りは、ジントニックを思わせる
凛とした清楚な香りです。

 

 

 

 

 

海外のモミといえば、シベリアモミ

モミ属の木から採れた精油は、喉や
呼吸のトラブルに効き、冬の寒い時期
の体調管理に欠かせないものです。

 

風邪やインフルエンザの予防に、

 

殺菌作用、鎮痛作用、咳、気管支炎、
鼻水、鼻づまり、

 

血行促進、冷え性の改善、神経痛、
関節痛、筋肉痛、腰痛、肩こり、
リウマチに有効です。

 

 

 

 

 

日本のモミ精油にある消臭作用

最近の研究で、日本のモミの精油成分に
消臭作用があることがわかってきました。

 

内装などにモミ材を使った部屋では
タバコの匂いが消え、壁にモミ材を
使ったトイレでは、トイレ臭がなく
なることが確かめられています。

 

モミ材の内装やモミ材で作った家
にはヒノキやスギ、ヒバのような
特有の香りはありません。

 

しかし、私たちの鼻には感じなくても
モミ材の持つ消臭作用や抗菌作用など
の働きが発揮されているのです。

 

 

 

 

 

マスキングではなく、なくしたり別の物質に変える

一般的に消臭剤や芳香剤は、香り成分
が拡散して悪臭の成分に覆いかぶさり、
臭わなくしたり感じなくするメカニズム。

 

それに対し、モミを始め樹木や葉に含まれ
ている精油成分は、悪臭と科学的に反応
し悪臭物質自体をなくしてしまったり、
別の物質に変えてしまうメカニズムです。

 

中和、酸化などの化学反応がより深く
関係しているということです。

 

 

(グラフ/「森林・林業学習館」)

 

 

 

ホルムアルデヒドを除去

環境や人体に影響を与えると言われている
ホルムアルデヒドは、接着剤や防腐剤、
塗料などの成分で、毒性の強いものです。

 

環境や人体に影響を与えることが
指摘されている物質のうち、揮発性
のものは、VOCと呼ばれます。

 

例として、塗料に由来するトルエンや
殺虫剤に由来する塩素化合物などがあり
VOCの中でも人体に対して急性的に毒性
のある物質が「ホルムアルデヒド」です。

 

空気中に高い密度で拡散していると
呼吸器系、目や喉の炎症を引き起こします。

 

皮膚や目などが、ホルムアルデヒドの
水溶液(ホルマリン)に接触した場合は
激しい刺激とともに炎症が生じます。

 

このホルムアルデヒドを除去する働きが
スギやモミの木の葉の精油成分に多く含ま
れていることが最近の研究でわかりました。

 

 

スポンサードリンク