メントールクリスタル

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メントールクリスタル

ペパーミントや和種ハッカ(Mentha arvensis)
などに含まれる、L-メントールという成分
だけを抽出した結晶体のことを指します。

 

写真ですと硬さがわかりませんが、大きい
ものは別として、上の写真位のものでしたら、
手が簡単に折れるほどの柔らかさです。

 

精油をマイナス20度程度に冷やし、遠心
分離機などで分離することで得られます。

 

 

「和ハッカ(日本ハッカ)」の葉

 

 

ミントの中でもメントール成分が多い
( L-メントール比率55%〜80%)和種ハッカ
の精油から採取されることが最も多いよう。

 

和種ハッカの精油については、植物を
水蒸気蒸留法により摂採油したものを精油と
呼びますが、日本では精油からメントール
クリスタルを取り出した後の油も、精油と
呼ぶことがありますので注意が必要です。

 

このメントールクリスタルを取り出した後
の精油は、L-メントールの比率が低く、
大体  25%〜35 %程度です。

 

 

 

 

他には、メントールクリスタルに精油を
添加した  L-メントール の比率が非常に
高いハッカ油などもあります。

 

これら全ての製品は食品添加物、化粧品用、
またそのままハッカ油として販売されます。

 

現在、世界の消費量の90%以上は合成の
L-メントールだそうです。
私はこの数字、ちょっと驚きましたが。

 

 

メンソールクリスタル

 

 

メントールクリスタルは、L-メントールの
成分がそのほとんどを占めていて、精油
とは異なり、劣化する成分(イソメントン)
などが含まれていませんので、保存もOK。

 

また、水、油、アルコールに溶けて
混和しますので大変使いやすいですね。

 

その上、精油に含まれるケトン類なども
一切入っていませんので、口に入れても
安全です。

 

 

お湯に溶かしたメントールクリスタル

 

 

と良いこと尽くめのメントールクリスタル
ではありますが、41度〜44度で昇華してし
まいますので、涼しい場所での保存が必要。

 

もう一つ、弱点といいますか注意しなくては
いけないのは、メントールはポリスチレン
(PS)を溶かしてしまうことです。

 

作ったものを保存する容器にポリスチレン
( PS)でできたものには入れないように
しましょう。

 

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ペパーミント精油・ハッカ油

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ペパーミントの精油(エッセンシャルオイル)

ペパーミントの精油は、ペパーミント
の葉や茎を原料として作られます。

 

ペパーミントの葉や茎に水蒸気を当てて、
その水蒸気を冷やすと、精油と水に分離します。

 

精油は水より軽いため上に浮きますので
その上澄みをとったものが精油です。

 

 

ペパーミントの葉

 

ペパーミントの成分は、L-メントールという
成分が全体の半分を占めますが、これは
痛みを和らげたり、冷却する作用をもちます。

 

一般に「ハッカ油」と呼ばれるものは
主にこのハッカを原料としています。

 

ただハッカ油は、必ずしもハッカを原料に
する必要がないことから、近い品種の植物
が使われることもあるようです。

 

L-メントールの含有量が高い和種ハッカの
場合、75%ほど含まれますので、ペパーミント
よりも冷却作用などが強く感じられます。

 

 

ハッカ油

 

 

 

ハッカ油

上記のように、植物の葉や茎に水蒸気を当てて
それを冷やしたものが分離し、上に浮いたもの
を集めたのが「精油」です。

 

この精油を冷やすと結晶ができますが、この
結晶を取り除いたものが「ハッカ油」です。

 

L-メントールを多く含む結晶を取り除いて
いますので、ペパーミントに比べると
L-メントールの割合は3割程度になります。

 

 

 

 

 

 

ハッカ油を入れた消毒用エタノールの作り方

材料

消毒用エタノール 100ml
(無水エタノールを使う場合は、精製水で80%
程度に薄めて使うと、消毒効果が高まります。)

ハッカ油 20滴以内

 

作り方

消毒用エタノール(または80%濃度にした
無水エタノール)をスプレーボトルに入れ
ハッカ油を好みで加えて(20滴以内)
よく振れば出来上がり。

 

 

 

☆エタノール使用に関する注意点☆

★ 「消毒液に安全なものはない」が基本です。
 消毒用エタノール(アルコール消毒)は、
 本来は「第4類危険物」に指定されています。
 ただ399リットル以下なら資格を必要としない
 という法律があるために、一般の私たちも使え
 るということを忘れないようにしましょう。

 

★ エタノールは引火性がありますので、火の
 そばで使用したり、保存したりしないこと。
 タバコを吸うのもダメです。

 

★ 揮発性の高い液体ですので、密閉容器で
 保存をすること。
 また、使用時は換気に注意してください。
 肺から吸収される時に、肝臓を通らないので
 毒性がダイレクトに吸収されてしまいます。

 

★ アルコールは揮発するので安全と思われがち
 ですが逆で、すぐ揮発するのでそれを吸って
 危険だとのこと。
 外で使うのが望ましく、室内で使用する場合は
 換気とともにゴーグル、マスク、手袋が必要

 

★ 容器はアルコール対応の容器を使用すること。
 100均のものだダメなことが多いみたいです。
 以下のように書いてあるものでしたら大丈夫。
  「PP(ポリエチレン)」
  「 PE(ポリプロピレン)」
  「PET(ポリエチレンテレフタレート)」
  「HDPE(高密度ポリエチレン)」

 

★ 無色透明の液体ですので、誤って子ども
 が誤飲しないように別の容器に移した
 場合は気をつけてくださいね。

 

★ 製品、アクリル、スチロールや、ニスや
 ワックスがかけられている床や家具に使うと
 表面が溶けてしまいます(私はやってしまい
 ました……  透明のニスがエタノールがついた
 部分だけ白濁したように白っぽくなっちゃい
 ましたので、注意してくださいね)。

 

 

無水エタノールを使う場合に、80%濃度に
薄める時に使用するのは、水よりも精製水
の方がいいようです。
水道水に含まれる塩素が、ハッカ油成分
を分解してしまうということ。
ハッカ油を入れない、単に消毒用でした
ら水道水で大丈夫です。

 

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「和種ハッカ」と「ペパーミント」と「スペアミント」

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「ハッカ」 =「ミント(Mint)」

ハッカやミントや、ペパーミントなど、言葉と
してはお馴染みのものですが、それぞれの違い
は何なのでしょう?

 

ハッカ「薄荷」は世界中で栽培されるハーブ
ですが、「ミント(Mint)」というのはハッカ
の英語ですので、ミントとハッカは同じ意味。

 

英語では「Mint(ミント)」ですが、
ドイツでは「Minze」、
フランス「Menthe」、
オランダは「Munt」、
イタリアやスペインなどでは「Mentha(メンタ)」、
ラテン語「Mentha(メンタ)」、
中国でも「薄荷」と書きますが、読み方は日本と
異なり「ボーフォァ」と言うそうです。

 

 

ハッカ脳(メントールクリスタル)

 

 

この「ミント」および学名・メンタは、
ギリシャ神話に登場するニンフの
「Menthe(メンテー)」に由来しています。

 

ハッカは紀元前からエジプト、ギリシャ、
インドなどで使用されていました。

 

日本では7世紀位から記録がありますが、
実際に使われだしたのは江戸時代から
ということです。

 

 

こちらは「セイヨウヤマハッカ」とも
いわれる「レモンバーム(メリッサ)」
やはりシソ科ですので葉が似ています

 

 

 

「スペアミント」や「ペパーミント」は洋ハッカ

ただ、「ミント」といっても「スペアミント」や
「ペパーミント」など、ガムや歯磨き粉に入って
いるものもありますが、これらは洋種ハッカです。

 

つまり日本のハッカ「和ハッカ」といわれるものも
洋種ハッカである「ペパーミント」も「スペア
ミント」も、大きな括りでは同じハッカなわけです。

 

これらは全てシソ科の植物ですので
葉っぱは、シソの葉fとよく似ていますね。

 

 

「シソ」 ハッカはシソ科の植物です

 

 

 

スースー成分はメントール

ハッカといえばスースーするというのが
特徴ですが、このスースーは、ハッカ草に
含まれる「ハッカ油」という精油によります。

 

ハッカ油の含有量は、品種によって異なりますが
最も多く含まれているのは「和種ハッカ」です。
とはいえ含有量は1〜2%ですが。

 

ハッカ油の主成分は「メントール」、「カルボン」
で、その他100種類以上の成分を含みます。

 

これらの主成分の種類や含有量により
ハッカは大きく3種類に分けられます。

 

         メントール含有量
1 和ハッカ      65〜85%
2 ペパーミント    50〜60%
3 スペアミント      0(主成分はカルボン)

 

 

和ハッカ(ニホンハッカ)

 

 

 

1 和種ハッカ(apanesemint)

 学名 Mentha arvensis L.
 主成分 L(-)Menthol
 主原産地 インド、北米、ブラジル、
      ヨーロッパ、日本

 

和種ハッカには、「ハッカ脳」と呼ばれる主成分が
65〜85%と、ハッカ草の中では最も多く含まれます。

 

 

「ハッカ脳(メンソールクリスタル)」

 

 

本来、和種ハッカにはペパーミントに含まれて
いるメントフランは含まれていないのですが、
各国の新種改良により、メントフランを含む
ものもできているということです。

 

ペパーミントの精油と比べると、和ハッカは鋭く
甘さがない、すっきりとした香りが特徴です。

 

洋種のハッカが、オイルを加工品の原料として使う
のに対し、和種ハッカは主としてハッカ脳を析出
するのが目的でしたが、メントールを多く含むため
副産物としてのハッカ油も生成することができます。

 

和種ハッカ油は、常温放置でも(特に10度以下)
結晶化しやすい性質をもちます。

 

 

ペパーミント

 

 

 

2 ペパーミント(Peppermint)

 学名 Mentha piperita L.
 主成分 L(-)Menthol
 主原産地 アメリカ、インド、
 地中海沿岸、ヨーロッパ、ロシア

 

ペパーミントは「スペアミント」と
「ウォーターミント」の交配によって
できたといわれています。

 

 スペアミント  ウォーターミント
   |         |
     ーーーーーーーーーー
        |
      ペパーミント

 

「ペパーミント(Peppermint)」の
「ペパー(pepper)」は胡椒のこと。
刺激のある風味が胡椒に似ているからだそうです。

 

 

ゴーダブラックペッパー
(黒胡椒の入ったゴーダチーズ)

 

 

主成分の「L(-)Menthol(エル  メントール)」
の含有量は  50〜60%  と和ハッカより低め
です(35〜45%とする説もあります)。

 

ヨーロッパ、アラビアでは、葉を摘み取って乾燥
させたものをハーブ(薬草)やとして使用したり、
花を枝ごと水蒸気蒸留して精油を抽出して香料
として利用されてきました。

 

 

スペアミント

 

 

 

3 スペアミント(Spearmint)

 学名 Mentha spicata L.
 主成分 L‐Carvone
 主原産地 アメリカ・インド
 ・ヨーロッパ・ロシア

 

お料理に使うのはスペアミント

ヨーロッパやアメリカで、お料理に使う
ミントはといえば、このスペアミント。
繁殖力の高さでも有名です。

 

スペアミントは、オランダハッカ
ともいわれます。

 

「スペアミント(spearmint)」の「スペア
(spear)」とは、「槍(やり)」の意味で
先のとがった葉を槍に見立てた命名。

 

 

槍の写真がないので、オクラで……

 

 

「スペアミント」は別名「ラムミント」とも
呼ばれ、イギリスのラム料理にはスペアミント
を使ったミントソースがつきものです。

 

ミントソースの作り方は、ミントをみじん
切りにし、お酢に砂糖を溶かし、ミントを
加えてミキサーにかけて作ります。

 

日本人の感想は、「超美味しい!」
と「……」に分かれるようです。
材料を見るとちょっとアレですよね。

 

 

 

 

 

メントールの含有量は「0」

日本でスペアミントは、19世紀の初めにオランダ船
から伝えられ「オランダハッカ(ちりめんハッカ、
緑ハッカ)」と呼ばれましたが、特異な香りが
好まれず定着はしませんでした。

 

日本人は一般的にメントールを好むといわれますが
スペアミントの主成分は「カルボン」、苦味成分の
「プレゴン」などで、メントールの含有量がゼロ
だったためと思われます。

 

 

 

 

 

脱毛抑制効果も?

このスペアミント、最近は脱毛抑制
効果があることがわかりました。

 

ペパーミントがもつ、抗男性ホルモン作用が
男性型脱毛症の発症を抑える効果が期待できるとか。
(ということは女性の脱毛には効かないのかな?)

 

これを発見したのは毛髪クリニックのリーブ21で
2018年の3月に、日本薬学会で発表されました。
        (参照/「北見ハッカ通商」)

 

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