赤坂もち 赤坂「青野」 遠ざかる江戸の姿を惜しみつつ

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お待たせしました!

前回は、赤坂「青野」の新店舗を御紹介
しましたが、このブログでは「赤坂もち」
はまだ登場していませんでしたね。

 

「赤坂『青野』といえば赤坂もち」
というほど有名な看板商品を。

 

赤坂「青野」本店  107-0052 港区赤坂7-11-9
Tel,  03-3585-0002 Fax.  03-3505-0002 )

 

というわけで今日は真打ち登場、今年最後のブログの
〆に「赤坂もち」に御登場願いましょう。

 

 

160109aonoらむれーずん大福 赤坂「青野」

 

 

前回の「らむれーぜん大福」が、21世紀の青々と
葉を茂らせる青年期の樹木のような赤坂「青野」の
味の一つとしますと、今日の「赤坂もち」は
芽吹いたばかりの赤坂「青野」が生み出した銘菓。

 

くるみと黒糖が練り込まれた柔らかなお餅に
香り高いきな粉がたっぷりとまぶしてある「赤坂もち」。

 

 

151227aonoakasakamoti赤坂もち 赤坂「青野」

 

 

 

赤坂「青野」が元祖です!

赤坂「青野」の「赤坂もち」は一つ一つ
小さな風呂敷で包んだような風情のお菓子です。

 

この赤坂「青野」の「赤坂もち」を
差し上げると、「桔梗屋の『信玄餅』に
似ている」という人がいらっしゃいます。

 

確かに、信玄餅やその他にも「赤坂もち」の形に
似ているものもありますが、違う、違う、違いますよ!
赤坂「青野」が元祖で、他のお店が真似をしているのよ。

 

と、なぜか自分が作ったかのように
自慢をしてしまうのがおかしいですが。

 

 

赤坂もち 赤坂「青野」

 

 

 

赤坂で創業116年

「赤坂もち」は、赤坂「青野」の初代が
遠ざかる江戸の姿を惜しみつつ創ったものだそうです。

 

「青野」が赤坂にできたのは1899年、
明治32年といいますから、今年で116年。

 

 

151227akasakamochiaono
赤坂もち(遠ざかる江戸を惜しみつつ…)赤坂「青野」

 

 

1899年、明治32年というのは、現在の港区赤坂7丁目に
お店を構えたのがその年ということで、それ以前の
22年間は、五反田にお店があったそうですので
実際はもっと長いことになりますね。

 

ちなみに現在の赤坂7丁目にお店を開いたのは
赤坂「青野」の2代目、一三太郎さん。
「一三」と書いて「ふみ」と読み、
「ふみたろう」さんです。

 

 

150114hanabiramoti 花びら餅 赤坂「青野」

 

 

 

戦争を乗り越えて

先祖は台東区谷中の出身で、お店で売るだけではなく
荷を担いで街頭でも売っていたそうです。

 

やがて迎えた明治維新、飴の類いの駄菓子売りから
大福、ぼた餅、ようかんといった餅菓子屋に転業します。
神田にあったお店も五反田に移転しました。

 

そして第二次世界大戦。
戦時中も赤坂「青野」は営業を続けました。

 

 

女郎花 赤坂「青野」

 

 

戦時中はお砂糖はありませんでしたが
飴屋時代の経験を活かし、甘みの材料に
様々な工夫をこらしたということです。

 

お店のあたり一帯は空襲で全焼したそうですが
土蔵に収納していた製造器具は、戦災を
まぬがれ終戦を迎えることができました。

 

戦後の昭和22年、赤坂「青野」は株式会社となって
3代目、鑑次郎が、代表取締役に就任。

 

 

akasakaaonoA 赤坂「青野」本店(7丁目)1899年
B 赤坂「青野」赤坂見附店(3丁目)1978 年 
C 赤坂青野 溜池サテライト店(1丁目)2015年
D 赤坂「青野」赤坂サカス店(5丁目)2015年

 

 

 

赤坂見附駅前に3丁目支店

1978(昭和53)年には、赤坂見附駅のすぐそばに
赤坂見附店を開店しています。

 

平成元年に4代目、啓太郎が継ぐものの平成12年に他界。
5代目、現当主がお店を継ぐことになりました。

 

この5代目の現当主が、前回ご紹介した
サカスカフェへの出店を7年前から考えて
いらしてこの度、実現させた青野啓樹さん。

 

 

151220anoakasakaeki地下鉄千代田線赤坂駅改札前の
「赤坂青野 赤坂サカス店」

 

 

赤坂「青野」の伝統を守りながらも
一方で、赤坂らしい粋な味を求めて
味の探求に努めていらっしゃるということです。

 

 

 

加山又造作品のモチーフで「赤坂もち」を包む

今日御紹介の、「赤坂もち」は、初代店主が
つくり出したものですが、小風呂敷に
包むかたちにしたのは3代目だそうです。

 

 

151227aonoakasakamoti 赤坂もち 赤坂「青野」

 

 

この「赤坂もち」を包んでいるものは
文化勲章授章画家でもある加山又造の作品の
モチーフをデザインしたものだそう。

 

またお菓子を入れてくれる紙の
手提げ袋も心が配られています。

 

こちらは大きな方の、いつもの手提げ袋
ですが、「赤坂もち」の模様とお揃いの
涼しげな観世水の模様です。

 

 

tesage3赤坂「青野」の手提げ袋
(写真/赤坂「青野」)

 

 

 

小さい袋は春夏秋冬の模様

小さな袋の方は、季節ごとによって違います。
春は「桜」で、夏は「鮎」。

 

 

aonoaonoayu(赤坂「青野」)

 

 

秋は「萩」、そして冬が「月」。
見た瞬間の派手さはないものの見れば
見るほど美しさが感じられる模様。

 

しかも、四季にあわせて替えるという
心配りは、和菓子を大切に扱っている
赤坂「青野」ならではと思わされます。

 

 

aonohagiaonoharu

 

 

2015年を惜しみつつ……

2015年も今日で終わります。
今年は、赤坂「青野」にとって
大きな躍進の年だったようです。

 

みなさんにとって、2015年はどのような年でしたか?

 

私は毎年のことではありますが
今年は特にたくさんの方のお世話になりました。
本当に色々なことがありすぎて、珍しく少々痩せたほど。

 

ではありましたが現在は回復した上に
もとの体重より増えてしまったのが
まことに残念な年の暮れではあります。

 

2015年、ありがとう!
そして、さようなら!

 

 

151228tokyotower2015年を惜しみつつ……東京タワー

 

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「赤坂青野 溜池サテライト店」「赤坂青野 赤坂サカス店」 2015年、赤坂「青野」2店舗出店

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赤坂に今年、赤坂「青野」が2店舗誕生

大変です、大変です、もうすぐ大晦日!
どうしても今年中に、赤坂「青野」の新店舗について
お知らせしなければならないことがあったというのに……。

 

なぜ今年中になのか、といいますと
赤坂「青野」は今年2015年に2店舗
新しいお店を赤坂に出したからです。

 

赤坂「青野」は2014年までは、デパートは別として
赤坂に2店舗、赤坂7丁目の本店(A)と赤坂見附駅
の入口の赤坂3丁目支店(B)がありました。

 

 

 

 

 

そして今回、あたらに加わったに店舗は
「赤坂青野 溜池サテライト店」(C)
「赤坂青野 赤坂サカス店」(D)です。

 

2店舗ともお店の規模は小さいものの、さすがに
ポイントを押さえたというべきお店の場所。

 

 

kakiakasakaaono131116370実り柿 赤坂「青野」

 

 

 

赤坂「青野」溜池サテライト店

まず、今年2015年の6月1日にオープンしたのが
「赤坂青野 溜池山王サテライト店」(赤坂1-5-15)。

 

 

akasakaaono「C」が「赤坂青野  溜池山王サテライト店」

 

 

場所は前回、御紹介したアークヒルズのある
六本木通りから、外堀通りまで行った
ちょうど角にあたる場所。

 

わずか1.3坪というかわいいお店ですが
このお店、何かに似ていると思いませんか?

 

 

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「赤坂青野 溜池サテライト店」
(写真/「赤坂経済新聞」)

 

 

そう、宝くじ売り場です。
この場所は以前、宝くじ売り場だったのだそう。

 

お店は小振りでも内容は充実していますよ。
「赤坂もち」など赤坂「青野」の定番商品は
もちろんのこと、山王溜池サテライト店
限定商品もあるようです。

 

濃厚なトマト味の餡(!)の「とまと大福」や、
レーズンを練り込んだ白餡を、ラムレーズンを
使った餅生地で包んだ「らむれーずん大福」等。

 

 

 らむれーずん大福 赤坂「青野」

 

 

この個性的な大福は、すでにネットでも
話題の人気商品のようです。
営業時間は11時から19時まで、土曜、日曜、祝日がお休み。

 

 

 

「赤坂青野 赤坂サカス店」

そして赤坂「青野」の今年出店、
2店舗目がこちら赤坂サカス店。

 

151220akasakaekiaono赤坂駅の改札前「赤坂青野 赤坂サカス店」

 

 

「赤坂青野 赤坂サカス店」は9月1日にオープンしました。
(港区赤坂5)

 

住所を御覧になってもおわかりの通り、千代田線
赤坂駅の改札前にあるサカスカフェの中、
東京くるりぃむパン売り場のお隣です。
もっと近づいてみましょうか。

 

 

151220anoakasakaekiサカスカフェ内の「赤坂青野 赤坂サカス店」

 

 

サカスカフェの右半分が、赤坂「青野」のお店のようです。
青野がまだなかった時のサカスカフェの写真はこちら。

 

 

140416akasakaeki「赤坂青野 赤坂サカス店」が出来る前のサカスカフェ

 

 

う〜ん、現在青野になっている場所は
以前、何があったのでしょう?(  ← 数ヶ月前のことを
もう忘れていて写真を見ても思い出せないとは……)

 

今年の3月に、サカスカフェで赤坂「青野」の
赤坂もちと桜餅を臨時に売っていたことがありました。

 

 

桜餅 赤坂「青野

 

 

ですから9月1日にオープンした時も、期間限定の
青野の出店かな?、などと思っていたのですが
そうではなくて本当のオープンでした。

 

それもそのはず、赤坂「青野」の5代目店主の
青野啓樹さんは。赤坂サカス店について
こんなことをおっしゃっています。

 

「少しでも利便性のよいところに店を構えたかった。
7年前から赤坂の玄関口である改札口に
置くことを考えていた」と。(「赤坂経済新聞」)

 

7年経って店主の念願通りに、赤坂駅の改札前に
オープンしたというわけですね。

 

 

yuzuakasakaaono131116柚子 赤坂「青野」

 

 

なお、こちらでも「赤坂青野 溜池サテライト店」
で扱っている「くるみ大福」や「らむれーずん大福」
等を販売しています。

 

営業時間は「赤坂青野 溜池サテライト店」
とは異なり。平日が10時から夜7時半まで
土日祝日は、11時から夜8時までとなっています。

 

赤坂サカスと一緒ということで年中無休。
現時点では、赤坂にある青野4店舗の中で
唯一無休のお店ということになりますね。

2016年1月1日〜3日まではお休みです!

 

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しらおり、栗ぽてと 赤坂「雪華堂」

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151115hokkori

 

 

創業明治12年の「雪華堂」

赤坂見附駅から歩いてもすぐ、ほんの102メートルの
場所にある赤坂「雪華堂」の創業は1879(明治12)年。
(港区赤坂3-10-6 03-3585-6933)

 

赤坂「雪華堂」といえば
なんといっても甘なっとうですね。

 

豆と水飴、お砂糖のみを使用して5日間の時間をかけて
丁寧に作られる甘なっとうの種類は10種類ほど。

 

自然の中の美しいものを並べた「雪月花」の二つ
までも入っている赤坂「雪華堂」の店名は、甘納豆
にかけられたお砂糖がうっすらと結晶化した様を
雪に見立てての命名かと思っていたのですが……。

 

 

amanattorakkaseiらっかせいの甘納豆(写真/赤坂「雪華堂」)

 

 

 

「雪華堂」の名前の由来

ところがこの当て推量、全然、違うそうです!
ごめんなさい。

 

「徳川公より『雪の華のようだ』と
お誉めいただきました

金平糖に始まり、しっとりとした風合いの
甘納豆の製法を開発し、ひたすら豆の持ち味を
活かしきることに心を注いでまいりました。」

 

と「雪華堂」のサイトにありますように
甘納豆ではなく、金平糖が「雪の華のよう」
ということでの命名だったようですね。

 

 

151115hokkorisekkadoしらおり(ほっこり芋栗合戦)
赤坂「雪華堂」

 

 

 

季節のお菓子「しらおり(ほっこり芋栗合戦)」

今日、御紹介するお菓子は「しらおり」には
季節によって様々なものがあるそうです。

 

今日の「しらおり」は
「ほっこり芋栗合戦」の名前の通りお芋と栗。

 

原材料は
砂糖、小麦粉、芋、大豆、トレハロース、
ショートニング、栗、バター、還元水飴、
寒天、塩、乳化剤、Dソルビトール、洋酒、
香料、着色料、膨張剤、クチナシ色素。

 

名前も外見も和風ですが、原材料を見て頂くと
おわかりのように、バターなどが入っていますので
洋菓子風な味わいでもあります。

 

 

151115tokyotowerhokkori赤坂「雪華堂」のしらおり(ほっこり芋栗合戦)
を半分に切った断面

 

 

間に挟んであるのはお芋の餡で、
上下には小さく切った栗が散らしてあります。

 

現在、お店で販売しているのは柚子「しらおり」
のようで、そちらの餡の色は緑色でした。

 

 

 

通年菓子「栗ぽてと」

もう一点は、こちらも季節がらお芋を
使用した「栗ぽてと」、と思いましたら
こちらは一年を通してあるお菓子だそう。

 

 

151115kuripoteto栗ぽてと 赤坂「雪華堂」

 

 

原材料は、
さつまいも、砂糖、栗、バター、還元水飴、粉乳、
洋酒、膨張剤、香料、酸化防止剤(V.C)。

 

こちらも純和菓子というよりは
モダンな和菓子、とでもいいたいような
軽いおいしいお菓子でした。

 

以前、この味に似ているものを頂いた記憶が
あるのですが、何だったでしょうか……。

 

 

151115sekkadohokkoriしらおり(ほっこり芋栗合戦)
赤坂「雪華堂」

 

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