ハトムギご飯の作り方

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ハトムギとは?

肌をきれいにするといわれているハトムギ
(鳩麦)は、「シコクムギ」「トウムギ」
とも呼ばれるイネ科ジュズダマ属の穀物です。

 

名前にムギとついていますが、麦類より
もトウモロコシやススキに近い仲間。

 

いわゆるジュズダマと近い種類にあたり
栽培することによって生じた変種です。

 

原産地は、中国からインドシナ半島の
ベトナムにかけての熱帯アジア原産と
されています。

 

日本へ渡来したのは、奈良時代とも
江戸時代ともいわれていますが、享保
年間には薬用として栽培されていました。

 

アジアでは主食として、あるいはハト
ムギ茶などの食品として、また成分の
ヨクイニンは生薬として利用されています。

 

 

 

 

 

ハトムギの中身が「ヨクイニン」

ハトムギの実の構造は
外側からいいますと、

 

「殻  →  薄皮  →  渋皮  →  実」

となっていて、一番中の実を
「ヨクイニン」と呼びます。

 

殻は硬いため、殻をとる前の
ハトムギを煎って、ハトムギ茶
として利用されます。

 

 

 

 

 

漢方の「薏苡仁湯(ヨクイニントウ)」

また、漢方で「薏苡仁湯(ヨクイニントウ)」
という薬がありますが、これは体の水分を調整
して痛みをとる効果があるとされるものです。

 

「薏苡仁湯」は、「ヨクイニンのお茶」では
ありませんので間違えないようにしましょう。

 

ヨクイニンは、角層の新陳代謝を促す働きを
もちますので、肌のターオーバーを正常にし
肌が滑らかにすることが期待できます。

 

 

上が「玄米」
下の段、左が「小豆」で、右が「ハトムギ」

 

 

 

ハトムギご飯の作り方

炊飯用ハトムギを用意して、よく洗います。
ハトムギを水に浸けて柔らかくなったら
お米に混ぜて、圧力鍋や普通の炊飯器で
炊くだけ。

 

上の写真のハトムギは、タイ産
の株式会社恒食(こうしょく)
「炊飯用ハトムギ(精白粒)」です。

 

水加減は、お米だけを炊く時より多めに。
また、ハトムギだけを炊くのではなく、お米
にハトムギを混ぜて炊くのもオススメです。

 

 

「発酵玄米(酵素玄米・寝かせ玄米)」
ハトムギ以外に大豆と小豆も入れてあります

 

 

割合はお好みで構いませんが、お米1合に
対して最初は30g、40g  と少しずつ増やし
ていくのも、いいかもしれませんね。

 

私は最初、薬効を期待する食品ですので、
あまりおいしくないものと思っていましたが
ちょっとクセはあるものの、大丈夫でした。

 

といいましても私は以前、御紹介した酵素玄米
(寝かせ玄米)に一緒に炊き込んでいますので
ハトムギ100%のご飯は、まだ頂いた
ことはありませんが。

 

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大豆(ダイズ) 大いなる豆

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30%以上がたんぱく質

大豆といえば「畑の肉」といわれますが
この言葉が生まれたのはドイツだそうです。
一方、大豆を「大地の黄金」というのはアメリカ。

 

様々な場所でこのようにいわれるのは
大豆がアミノ酸バランスのよい良質な
タンパク質を多く含んだ食品だからです。

 

乾燥した大豆の状態の30%以上
がタンパク質ということです。

 

牛肉のサーロイン(約68%は水分)のタン
パク質の含有量は、約21%ですが、同じ位
の水分(約64%)を含んでいる茹でた大豆
の場合のタンパク質含有量は約16%です。

 

 

乾燥「大豆」

 

 

大豆やイネ、トウモロコシ、ゴマ、ピーナッツに
タンパク質、炭水化物、脂質、水分がどの程度の
割合で含まれているかを比べてみたのが次の表です。

 

    タンパク質 炭水化物 脂質  水分
________________________
ダイス(ゆで)
      16,0    9,7      9,0    63,5(%)

イネ(生)
       6,1    77,1      0,9    15,5

トウモロコシ(生)
       3,6   16,8    1,7     77,1

ゴマ(むき)
      19,3   18,8     54,9    4,1

ピーナッツ(乾燥)
      25,4     18,8     47,5     6,0

  (田中修「クイズ 植物入門」講談社2005)

 

 

上の乾燥大豆を水に戻したもの

 

 

 

吸収率もバツグン

人間の筋肉や内臓などの組織を作る成分である
タンパク質は、生命の維持に欠かせない不可欠な
ものであり、三大栄養素の一つでもあります。
(三大栄養素=タンパク質、脂質、炭水化物)

 

たんぱく質の英語「プロテイン(Protein)」は
ギリシャ語の「 Proteus)最も大事なものの意」
からきています。

 

必須アミノ酸をバランスよく含んでいる良質な
タンパク質の代表的なものは肉や卵ですが
大豆は植物性食品でありながら、肉や卵にも
負けないほどの良質なタンパク質を含んでいます。

 

 

 

 

また、摂取したタンパク質の消化吸収
においても大豆はスグレモノ。

 

大豆のタンパク質の消化吸収率は、
納豆で91%、お豆腐で95%という高吸収率。

 

つまり大豆は、良質のタンパク質をたくさん
含み、なおかつ高吸収率というわけです。

 

 

デザイナーズフーズに
入っている「ショウガ」

 

 

これらの大豆の良質なタンパク質は、

・心臓病のリスクを低減させ、
・骨を丈夫にしたり、骨粗しょう症の予防、
・更年期障害を軽減させ、
・肥満予防効果があり、ダイエット効果を高める

というような働きをします。

 

アメリカ合衆国政府が発表した、ガンの予防
に効果があると考えられる食品「デザイナー
ズフーズ」の中にも大豆は含まれています。

 

アメリカ国立ガン研究所による
「デザイナーズフーズ」とは、

 

ニンニク、キャベツ、ショウガ、
ニンジン、セロリ、甘草、パース
ニップ、大豆の全部で8つです。
(「パースニップ」については次回)

 

 

デザイナーズフーズに
入っている「ニンジン」

 

 

原産地は……

パースニップとともに、ガン予防に効果がある
食品ベスト8に選ばれた大豆ですが、原産地に
ついてははっきりしたことはわかっていないよう。

 

昔は満州、シベリア説が有力だったといいます
が、次第に中国河南説も多く出てきています。

 

一般的には紀元前2000年以前から、中国のかなり
広い範囲で栽培されていてその後、朝鮮半島や
東南アジアに広まっていったといわれています。

 

 

大豆の「実」、左下にあるのは小さなピンク色の花

 

 

 

日本へは弥生時代に

日本へは、弥生時代に水稲とともに
入ってきたとも、あるいはそれより
少し遅れて入ったともいわれていてます。

 

縄文遺跡には、ツルマメ、リョクトウ
などの小さな豆は出土していますが、大豆
のような大きな豆の出土はないそうです。

 

奈良時代に中国との交流が盛んになってからは
仏教とともに味噌、醤油などの大豆の加工品が
その加工方法とともに伝わってきました。

 

「古事記」にも「豆」という文字が記されて
いるそうですが、当時は大豆は貴重なもので
一般庶民には普及していませんでした。

 

 

「黒豆」も大豆の仲間

 

 

 

鎌倉時代から栽培が広がる

日本で大豆を栽培するようになったのは
鎌倉時代以降といわれています。

 

大豆の栽培が広まるに従い加工秘術も
また発達し味噌、醤油、納豆、豆腐、
きな粉、おから、湯葉等、大豆の加工品
が作られるようになってゆきました。

 

大豆はまた、侍や農民たちの戦(いくさ)時
の保存食としても大切なものでもありました。

 

 

「通の枝豆」亀田製菓

 

 

 

大豆の若い豆が「枝豆」

本来、「枝豆」は、大豆の未熟なまだ若い豆
をさしていましたが、現在は枝豆用の品種が
開発され、その数は400種以上にも上ります。

 

枝豆専用種は収穫の期間が短く、収穫後は
すぐ味が落ちてしまうので、もっぱら産地
で消費され他県に出回らないため、その
土地土地で品種が増えたようです。

 

またこのように大豆を少々早めに収穫し
て、枝豆として食べるようになったのも
いつの頃からかわからないそうですが、

 

江戸時代には夏になるとエダマメ売りの
姿を町で見ることができたということです。

 

枝豆を枝から取らずにそのまま茹でて路上
で売り、「枝付き豆」「枝成り豆」と言った
ことから「枝豆」という言葉が生まれました。

 

また、陰暦の9月13日を「豆名月」と呼んで
エダマメを供える習慣もありました。

 

 

「枝豆のヴィシソワーズ」日本ハインツ

 

 

 

海を越えた「枝豆」

また最近は、枝豆さん海を越えているそうです。
健康志向に伴い日本食がブームであることも
あり枝豆も2000年頃から、北米やヨーロッパ
でも食べられるようになっているとか。

 

イギリスなどの英語圏では
「green soy beans」とか、そのまま
「edamame」とも呼ばれているようです。

 

アメリカではフットボールや野球を観戦
しながら食べるものとして、スタジアム内
の売店で置いているところもあるそうです。

 

 

「ダイズ」の収穫(!)

 

 

 

「大いなる豆」

大豆には粒の大きさ以外に
色の違うたくさんの種類があります。
黄色、白色、緑色などで、おせち料理に
黒豆も大豆の仲間「黒大豆」。

 

大粒種は、煮豆などのようにそのまま調理
するものに使われ、中粒種は、豆腐、味噌、
醤油などの加工品に多く使われ、小粒種は
主に納豆になるようです。

 

また「大豆(だいず)」という名前の
由来は「大いなる」豆、立派な豆
というところからきているそうです。

 

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胡蝶蘭も他の植物も夜、部屋においても大丈夫

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夜は部屋に植物は置かない方がいい?

植物は昼間は太陽光で光合成を行い酸素を
出しますが、夜は二酸化炭素を出すので夜は
部屋に置かない方がよいという方もいます。

 

特に病気の方へのお見舞いなど、夜間は
体に負担がかかるので部屋には置かない
などと聞いた記憶もあります。

 

しかし、結論を先に言ってしまいますと
確かに夜間は二酸化炭素を排出するものの
微量なので気にすることはないとのこと。

 

 

 

 

 

夜の二酸化炭素排出量はごく微量

植物は昼も夜も、酸素を取り入れて、
二酸化炭素を出すという呼吸をしています。

 

昼間は、
呼吸(酸素を入れ 二酸化炭素を出す)と
光合成(二酸化炭素を入れ、酸素を出す)
の両方をしています。

 

ただし、呼吸で出す二酸化炭素より、光合成
で出す酸素量の方が多い(酸素>二酸化炭素)
ので問題はありません。

 

夜間は、光合成をせずに呼吸だけしているため
二酸化炭素を出しているということになります
が、問題にするほどの量でないのです。

 

 

 

 

 

胡蝶蘭は夜、光合成のための二酸化炭素を吸収

と書きましたのは一般的な植物のこと
であり、中には例外ももちろんあり
胡蝶蘭は例外的な植物の一つです。

 

胡蝶蘭は、光合成のための二酸化炭素の取り
込みを夜間に行い、昼間までためていて
デンプンなどの有機物の固定を行います。

 

胡蝶蘭の生育場所は水分が少ないことが多く
昼間に気孔を開けてしまうと、そこから水分
が蒸発しやすく、水を失ってしまうからです。

 

 

 

胡蝶蘭(写真/「Hitohana」)
胡蝶蘭と聞いてすぐイメージする
いわゆる贈り物タイプのものより
こちらの方が遥かに美しく感じます

 

 

 

胡蝶蘭は「着生蘭」

胡蝶蘭は「着生蘭」といい、土壌に根をおろ
さず、上の写真のように樹上や岩の割れ目
などで生きる植物です。
カトレアやバンダなども同様。

 

蘭の中でも土に根を下ろして生活するものは
「地生蘭」といい、パフィオペディラムやエ
ビネ、シュンラン、サギソウなどがあります。

 

着生蘭の胡蝶蘭は、自生地でも根は空気中
に出ていて、水分も栄養も期待できない
結構、過酷な環境で暮らしています。

 

そこで胡蝶蘭は、葉に水分や栄養を蓄える
ことができるように肉厚になっていたり
光合成のための二酸化炭素を夜に取り入れ
たりしているのです。

 

 

カトレア
(写真/「南米コロンビア・雲と星が近い町から」)

 

 

 

カトレアも着生種

この写真はコロンビアのフサガスガ市の
カトレアの原種Trianaei(トゥリアネー)です。

 

フサガスガ市のトゥリアネーが
世界で初めて発見されたカトレア
の原種だということです。

 

この写真は樹木に着生したカトレアです
が、フサガスガ市街の電柱にも着生して
いて見た人は、目が点になるなるとか。
(「南米コロンビア・雲と星が違い街から」)

 

 

 

 

 

CAM(型光合成)植物

このような光合成をする植物を
「CAM植物」といいます。

 

水分が少ないところで暮らす植物と
いえばすぐサボテンが思い浮かびます
が、サボテンもCAM植物です。

 

通常の光合成では水分を大量に使いますが
それができない場所で生息している植物が
CAM型光合成をするようになったようです。

 

 

 

 

 

後発組の悲劇?

「着生蘭」は樹上や岩の割れ目に、
「地生蘭」は薄暗い樹林内の地中という
ように、共に生活環境として理想的とは
いえない場所で暮らしています。

 

そのせいで水分が充分に使えずに独自の
光合成をしているわけですが、なぜこの
ような場所に生息しているのでしょう?

 

この理由は、蘭は植物進化の中では最も遅く
誕生した植物なので、彼らが地球上に誕生
した時には、条件のよい場所はもう他の植物
に占領されていたということなのだそうです。

 

 

 

 

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